2025年2月22日 ビーラインスポーツパーク姶良野球場
チーム 123456789=RHE
中 大 104100000=6110
Panasonic 030001010=5123
[中]三奈木、原崎、山口、高橋蒼-綱川、鈴木、野呂田
[パ]定元、羽田野、伊藤、柿本、井奥-久保田、川上
[本]〈パ〉宮崎(2回3点)
◆スタメン◆
1[左]橋本 航河(文2=仙台育英)
2[右]青木 勝吾(文1=中央学院)
3[指]松嶋 晃希(経4=浦和学院)
4[三]伊藤 櫂人(文3=大阪桐蔭)
5[右]皆川 岳飛(経4=前橋育英)
6[一]佐藤 壱聖(経3=東日本国際大昌平)
7[遊]武井 仙太郎(商2=鎌倉学園)
8[捕]綱川 真之佑(経4=健大高崎)
9[二]前川 竜我(商1=福井商業)
P 三奈木 亜星(商4=浦和学院)
22日に大学・社会人・プロが参加する交流戦「薩摩おいどんリーグ2025」が鹿児島で開幕した。初戦となったこの日、中大は社会人チームであるPanasonicと対戦した。1回、3回、4回と順調に得点を重ね、序盤にリードを広げた中大だったが、6回、7回に点を取られPanasonicに点差を詰められる展開となった。しかし、中大は最後は逃げ切り、接戦をものにして6−5で勝利した。
▲先制のタイムリーを放った皆川
初回、先頭橋本の中安打、伊藤櫂の死球で中大は2死一、二塁のチャンスを作る。ここで打席に立ったのは侍ジャパン大学代表の候補選手強化合宿のメンバーにも選出された頼れる5番皆川。1ボール2ストライクと追い込まれたところからの4球目、「追い込まれて少し短く持ってなんとかコンパクトに打とうと思った」という言葉通りに外角高めの球を詰まりながらもレフト前へ打ち返し、幸先よく先制点を奪う。
▲先発した三奈木
中大の先発は今季活躍が期待される最高学年の三奈木。社会人の打者相手に堂々とした勢いのある投球で初回を無失点に抑え上々の立ち上がりを見せる。しかし、続く2回裏、Panasonic打線に捕まり始める。この回先頭の5番三宅(Panasonic)、6番久保田(Panasonic)にいずれも甘く浮いた初球を捉えられ、たった2球で無死一、二塁のチャンスをつくられると、打席には7番宮崎(Panasonic)。真ん中甘めに入った球をレフトスタンドへ運ばれスリーランで逆転を許してしまう。
▲逆転の2点タイムリーヒットを放った佐藤
2点を追う展開となった3回表、期待の1年生である青木がエラーで出塁し、松嶋、伊藤櫂の連続ヒットで無死満塁のチャンスをつくったところで打席には初回に先制のタイムリーヒットを放った皆川。プレッシャーのかかる場面で逆方向にうまく打ち返し、左適時二塁打で2点を追加し同点に追いつく。なおも無死二、三塁のチャンスが続き、6番佐藤が右安打でランナー2人をホームに返して逆転に成功。この回一挙4得点のビックイニングをつくり流れを引き寄せる。続く4回にも松嶋のタイムリーで点差を3点に広げ、中大が試合の主導権を握る。
▲この日3打数2安打1打点の活躍を見せた松嶋晃
その裏、中大は継投に入り、新戦力として期待される原崎(翔陽=文3・駿河総合)をマウンドに送る。「社会人の打者は打ちそうな雰囲気がありました」と語りながらも、力のこもった投球を披露。3イニングを投げて毎回ランナーを出し苦しみながらも3回1失点、被安打4、3四死球にまとめあげ、まずまずの投球を見せた。「初めての試合ってことであんまりいいピッチングできなかったんですけどイメージはできた。課題が出たのでそこを直すだけかなと思います」と試合を振り返った。
▲新戦力として期待される原崎
7回裏からはエース山口(謙作=商4・上田西)へスイッチ。制球がなかなか定まらずに2つの四球とヒットで2死満塁のピンチを背負う。しかし、エースの意地を見せ、最後は低めに制球してセンターフライに抑えこの回を無失点で切り抜ける。
▲7回からマウンドに上がり力投した山口
しかし続く8回も強打Panasonic打線が山口を襲う。先頭の上田(Panasonic)に四球を与え、続く浦(Panasonic)にヒットを打たれて無死一、三塁のピンチを背負うと、真ん中低めの球を代打・法兼に詰まりながらもセンター前に運ばれ、ついに1点差に詰められる。なおも、無死一、二塁のピンチが続く状態だったが、キャッチャー野呂田(漸=文4・秋田中央)の飛び出したランナーを刺す守備にも助けられ、これ以上の失点は許さない。
▲好守備を見せ、投手を助けた野呂田
9回裏、山口に代わって昨季リーグ戦に3回登板しさらなる活躍が期待される高橋蒼人(文2=帝京)がマウンドに上がった。死球とヒットで1死一、二塁のピンチをつくると、打席にはここまで4打数2安打と好調の2番坂下(Panasonic)。ピッチャー強襲の鋭い当たりが飛んだが、ここは高橋が落ち着いた好フィールディングを見せて併殺打に打ち取り試合が終了。迫り来るPanasonic打線をなんとか振り切っての勝利となった。
▲今季リーグ戦での活躍が期待される高橋蒼
この日は松嶋晃が3打数2安打1打点、皆川が5打数2安打2打点、佐藤が3打数1安打2打点という記録を残し、チームとしては11安打6得点と打線が爆発。投手陣ではリリーフで原崎がPanasonic相手に3回3奪三振を奪うなど新戦力の台頭も感じさせる試合となった。今年最初の実戦であるおいどんリーグの初戦に投打が噛み合い、勝利を手にした中大。松嶋晃は「キャンプは実践が多いのでリーグ戦に向けてストライクボールとかを慣れるためにキャンプではそういう目的でやって、しっかり自分のやりたいと思ってることができるように、そういうキャンプにしていきたいなと思います」とキャンプの意気込みを語った。昨年からリーグ戦に主力として出場していたメンバーも多く残る中、新たな芽吹きを感じさせる選手の活躍も目立ったおいどんリーグの初戦。一人一人がリーグ戦へ向け調整し、充実したおいどんリーグ・キャンプを過ごすこととなるだろう。
◯中大6―5Panasonic●