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【第169号掲載記事・陸上競技部】総合6位で10年ぶりの悲願達成 井上主将「感無量です」ー第98回 箱根駅伝

◇1月2、3日◇東京・大手町~神奈川・箱根町芦ノ湖畔(217・1キロ◇10区間◇出場21チーム)

第98回東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝)で、中大は往路6位、復路8位の総合6位となり10年ぶりのシード権を獲得した。1区では吉居大和(法2)が区間記録を15年ぶりに塗り替え、金栗四三杯(最優秀選手賞)に選ばれるなど、個人でも7選手が区間一桁順位で継走した。

※「中大スポーツ」第169号3面の本文を掲載しております。

◇   ◇   ◇

▲ゴール後仲間と抱き合う井上(©関東学連/月刊陸上競技)

万感の思い

「感無量です」。ゴールテープを切った井上大輝主将(法4)は万感の思いだった。自身は足の痙攣(けいれん)もあり、区間17位と苦しい走り。しかし「途中棄権にならないよう、とにかく襷(たすき)をゴールに運ぶことに切り替えました」と、確実に真紅の襷を握り締め、総合6位で仲間の胸へと飛び込んだ。

今季掲げた悲願は「総合5位」。第100回大会での優勝を果たすべく、2年前の今大会は最低でもシード権獲得を遂げておきたかった。「ほっとしています」。目標には一歩及ばずも、藤原正和駅伝監督は10年ぶりのシード権に胸をなで下ろした。

3位浮上も

「今回は選手と裏方全員100点だったと思います」。藤原監督が言うように、誰一人として大きなミスは無かった。1区の吉居は6キロ辺りから圧巻の独走劇。「空前絶後」と称された区間記録を、15年ぶりに塗り替える初戴冠に「更新できてうれしい」と素直に喜んだ。

折り返しの5区と6区にはルーキー阿部陽樹(文1)と3年連続同区出走の若林陽大(法3)。阿部は「特別な山登りの練習は行っていない」というものの、「焦りはなかった」と大器の片りんを見せつけ、区間6位の走り。その一方で、若林は区間5位も、前回と同順位であったことに加え、タイムも若干遅れ「悔しい気持ちの方があります」と振り返った。

終盤8区、9区と連続区間3位で、一時総合3位まで順位を押し上げる場面もあり、最終的には中大初の11時間切りも達成した。

次は「頂点」

「本当に一つの結果にどんな立場からでも努力できる。良いチームだったと思います」。この1年、かじを取った井上主将は、チームを振り返りこう形容した。

就任6年でシード権獲得と、チーム再建へ一つハードルを越えた藤原監督だが、次に見据えるは「頂点」だ。「今はまた、次の1年をどう強化していくかにフォーカスしています」。

来季チームを引っ張る若林や中澤は、早速「総合3位」を目標に挙げた。第99回の箱根駅伝ではどんな結果を見せるのか。次なるステップへと歩みを進める。

記事:杉浦瑛俊、写真:©関東学連/月刊陸上競技

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2022年1月13日(木)付で「中大スポーツ」第169号を発行いたしました。詳細はこちら