2022年12月31日 埼玉・早大所沢キャンパス
2022年ラストレースにふさわしいPBラッシュだ。第9回早稲田大学競技会で7名が自己ベストを更新し、部の年間目標である「自己ベスト120回更新」を箱根駅伝を前に達成した。箱根の出場がかなわなかった選手から、選出メンバーへの最後の後押しとなる記録会となった。
▲自己ベストを45秒縮めた吉中祐太(文1)
男子5000mには篠原寛(経1)と 川田涼(経2)が出場。川田にとっては今後学生スタッフとして部を支えていくため、競技者としてのラストランとなった。10000mを直前に控えた高沼一颯(経2)がペースメーカーを務めラストレースの花を飾った。「最後のレースをここに決めてから、しっかりと合わせてやってこれて、スタートラインに立てたというのが自分の中で良かったかなと思っています」と川田。「これからは裏方としてチームをサポートしていこうと思っています」と今後は新たな形で部に貢献していくことを誓った。
▲ペースメーカーの高沼(右)が川田(左)を引っ張った
10000mには13名が出場。その中でもひときわ声援が大きかったのは4年生で大学ラストとなる小木曽竜盛(理工4)だった。小木曽は故障により大学4年間自己ベストを出すことができずにいた。しかし、今回のレースでは伝統のCマークのユニフォームを着用し、自己ベストを更新。「喉が枯れるほどの応援をしてもらいすごく力になりました。監督やコーチには苦労ばかりをかけてしまったが、4年間支えてくださって感謝してもしきれないです」と感謝を述べた。
▲ガッツポーズが出た小木曽
レース後、花田俊輔コーチは「言葉がないくらい最高の走りをしてくれましたね。チーム目標を今日でクリアしないといけないというところで、1組目で119までいけていた。4年生の意地というか、気持ちで突破してくれたと思う」と小木曽を労った。
◆試合結果◆
5000m
⑨篠原寛(経1)14:52.39
㉒川田涼(経2)15:15.39
10000m1組
①浦田優斗(経2)29:57.70 PB
⑧矢萩一輝(法2)30:18.87 PB
⑨濱田宙尚(商3)30:19.11 PB
⑩高沼一颯(経2)30:19.43
⑬丸山大輝(法3)30:34.47
10000m2組
①吉中祐太(文1)29:08.22 PB
③中野倫希(経2)29:15.67 PB
⑤伊東大翔(文3)29:18.38
⑦佐野拓実(経3)29:27.44 PB
⑧居田優太(経3)29:38.34
⑩小木曽竜盛(理工4)29:47.23 PB
㉒羽藤隆成(経3)30:28.23
㉕山田俊輝(経3)30:37.38
㉝永島陽介(法1)31:10.92
◆コメント◆
浦田
──自己ベストを30秒ほど縮めました
「想像より良かったと言うか、そんなに5000 m の通過も早くなかったので30分10秒とかそのくらいかなと思っていましたが、それ以上に上げることができたのが良かったです。」
──タイムが出るという自信はありましたか
「あんまりなかったですね。とりあえず自己ベストを1秒でも更新しようという狙いだったのですが、思ったより調子は良かったかなと思います。」
──チームとして自己ベスト120回の目標がありますね
「自己ベストの遅い僕は確実に稼げと言われていたので、貢献できて良かったです。」
──最後のレースとなる選手もいますが
「5000 mの川田もラストレースで、普段の記録会とかよりも特別なレースなのかなと思います。」
──この1年の総括は
「上半期は関東インカレで入賞できたので良かったのですが、下半期はけがが続いて思うような結果が出なかったです。今日(の結果)があっても下半期は苦しいシーズンでした。」
川田
──ラストレースとなりましたが、いかがでしたか
「ラストレースにしっかりスタートラインに立てたということが一番良かったかなと思います。けがをしていて走れていなかったのですが、最後のレースをここに決めてから、しっかりと合わせてやってこれて、スタートラインに立てたというのが自分の中で良かったかなと思います。」
──レースを振り返っていかがでしたか
「今持っている力は出し切れたのではないかなと思いますね。ラストレースをしっかり楽しんで走れて、ここから箱根へと続いていきますし、箱根に向けて盛り上げる走りというのができたのではないかなと思います。」
──高沼選手がペースメーカーでした
「本当に感謝ですね。引っ張ってくれて花を飾ってくれて高沼に感謝したいです。」
──今後について
「これからは裏方としてチームをサポートしていこうと思っています。」
吉中
──レースを振り返っていかがですか
「前半余裕があったので6000m手前で仕掛けて、しっかりその後も自分のペースでいけたのでよかったです。」
──最後ガッツポーズが出ました
「アップの時に体が重かったのでいけないかなと思ったのですが、自己ベストも更新できて、チーム目標の120回も達成できたので、うれしくてガッツポーズがでちゃいました。」
──チーム目標達成の一員になれたという意味でもうれしかったということですね
「そうですね。120回というのは若林キャプテンが立てた目標だったので、若林キャプテンにいい報告ができるかなと。」
──個人の走りを振り返って
「序盤から崩れずにいい動きを後半まで持っていけたので、自分の中では自信になるといいますか、収穫のあるレースになったかなと思います。」
──今シーズンを振り返っていかがでしたか
「春先にけがをしてしまったのですが、そこからけがなく練習ができて1500・5000・10000mと全てで自己ベストの更新ができたので今シーズンは良いものだったかなと思います。」
──来シーズンの目標は
「箱根の100回大会で優勝という目標をチームとして掲げているので、そこに向けてチームの主力になれるように練習を積んでいきたいと思っています。」
小木曽
──今日の試合の感想をお願いします
「大学に入って今まで故障続きで自己ベストを出したことがなかったのですが、たくさんの方々の応援のおかげで、大学最後のレースで自己ベストを更新することができてすごくうれしいです。」
──今日のレースの目標
「大学で自己ベストを出したことがなかったので、自己ベストを出すことが目標でした。」
──コンディションはいかがでしたか
「いい調子で走れていたので、体のコンディションとしてはすごく良い状態で臨めました。」
──Cマークのユニフォームを着ての感想は
「本来これは既定のタイムを切った人だけ着れるものなのですが、監督が最後着てもいいぞということで。この伝統のユニフォームで走ることができてそのおかげもあって、自己ベスト出たかなと思っています。」
──4年間を振り返っていかがでしたか
「自分としてはここに来るまで不甲斐ない結果しか残せてこれなかったのですが、最後にこういう目標達成できたのはすごい良かったですね。全体としては良くなかったかもしれないのですが、最後の節目として結果を出せたことは自分を評価してあげたいなと思います。」
──小木曽選手への声援が大きかったですね
「今日4年生で走っていたのが中大では僕だけだったので、喉が枯れるほどの応援をしてもらってすごく力になりました。」
──後輩たちにメッセージをお願いします
「ポテンシャルは僕よりも何倍も持っている人たちなので、とにかく自分に自信を持ってこれから大会に臨んでほしいなと思います。」
──監督とコーチに対しては
「苦労ばかりかけてしまってチームに貢献できたことは一度もなかったんですけど、4年間支えてくださって、感謝してもしきれないですね。」
(記事:石坂明日香 写真:杉浦瑛俊、松本あゆみ)
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