• Twitter
  • facebook
  • instagram

【短距離対談/稲川慧亮・藤原寛人】チームを引っ張る二大巨頭の4年間をプレイバック!〈後半〉

今年5月に行われた第103回関東大学陸上競技対抗選手権大会(以下、関東インカレ)では出場選手の多くが入賞、6月末の第108回日本陸上競技選手権大会・U20日本陸上競技選手権大会にも多くの選手が出場し好成績を収めるなど勢いを増している中大陸上部短距離ブロック。そんなチームを引っ張る主将・400mブロック長を務める稲川慧亮(法4)、純短ブロック長を務める藤原寛人(法4)は4年間の集大成となる第93回日本学生陸上競技対抗選手権大会(以下、全日本インカレ・9月19日~22日、等々力陸上競技場)を迎える。そんな2人に陸上への熱い思いや中大での4年間の思い出など競技面から普段の生活に至るまで語り合ってもらった。(取材は9月7日に行いました)

後半では、2人の学生生活や共通の趣味、また全日本インカレへの目標などに関するお話をお届けします!

(聞き手・構成:功刀萌恵、琴寄由佳梨)


―2人とも法学部。勉強との両立はどのようにしたのか

藤原
「学科が違うので、テストがまるっきり違うんですよ。だからあまりかぶらなかったかな。僕はもう、全然大丈夫でした、まじで。単位も落としていないし全然大丈夫でしたけど、ピンチは(稲川を指して)こいつです(笑)。綱渡り状態。もう〜ぶっつけ本番っていうか。これ言っていいのかな、もう通うのが大変だったから朝本当に6時とかに起きないと間に合わないんですよ、僕は別に練習場所ここじゃなくても「まあいいや」みたいな、できればどこかで坂走ったりとかで全然行くのが苦じゃなかった、どっちかっていうと行かない自分がちょっと嫌なタイプで。サボった気になってそっちの方が罪悪感があったから、勉強してたかはわからないですけど行くことは行ってたんですよ。そういうタイプだったから学校に行くのはそんなに苦じゃなかったんですよ。で、自然と勉強量もあったからテストそんなに難しくなかったんですけど、行ってないというより行けないっていうのも多かったかな。僕は履修めちゃくちゃ考えて1年生の時から3年から(茗荷谷に)行くってわかっていたのでうまくいけるように僕の学科は取れたんですけど、政治学科は結構やばい履修になっちゃってたから。多分行けなかったんだろうなっていう、ね?」

稲川
「もう〜そうね、いやもうこれは完全に僕の怠慢なんで(笑)。学科もやろうと思えばちゃんとできたし僕がこんな状況になったのは自分の蒔いたことなんですけど、ただ!(笑)。まあでも法学部って頭いい人多いよね。全体的に見てもちゃんと勉強してる人が多いから、それに食らいつこうと思うと自ずと勉強量も増えていくし…なんの質問だっけ」

藤原
「法学部の両立どうだったかって。だからできたの!?できていないの!?」

稲川
「もう単位は取り終わって卒業確定なので!これはもうできたと見ても!まあ大変でしたけどね。」

 

―4年生はどんな学年か

藤原
「個性に溢れていて、あまり集団で行動するタイプじゃないですね。こいつ(=稲川)は(集団で行動するのが)好きなんですけど。みんなで何かをするの好きなタイプなんですけど、僕はあまり集まるの好きじゃなくて(笑)。だから結構みんな各々自分の好きなことをやっているタイプかなっていうのは(感じる)。なんかバーベキューしようよ!みたいになって集まったりはしますけど、みんなで何かこういうのしよっか〜みたいな、みんなでディズニー行こっか!みたいなことになるタイプではない。各々みんなやりたいことをやっていて、一緒に行きたい人は一緒に行こっかみたいな。結構個人が独立してるかなって僕は思いますね」

稲川
「じゃあ違う観点からいくと、やっぱり高校時代に結果を残してきた選手がそれなりにいる、高校じゃなくても中学とかで結果を残している選手、芯を持っている選手が多いなっていうのは(ある)。やっぱりプライドっていう言い方なのかそれは違うしれないかもですけど、自分を持っている選手かな」

藤原
「そう、自分を確立してる選手が多いですね。だからあまり流されない子が多いかな」

稲川
「だからこそ意見が対立する時はする時はするし、自分の意見を主張してくるチームではあるけれど、逆にそこがいいところかな」

藤原
「うん、そこがいいところかなって。思ったことをちゃんと言えるし、それを周りに言える環境にあるというか言ったらまずいなって思わせるような環境じゃなくて、自分が思ったことをみんなに言う。それが僕らのいい面かな」

稲川
「ちゃんと言えるもんね」

 

―特に仲のいい選手とかいるのか

稲川
「特に仲良い選手…僕は…」

藤原
「藤井(和寿=商4)でしょ(笑)」

稲川
「あ、まあ〜(笑)和寿か。シダックス(=志田原康太・文4)と和寿あたり?かな、あとは同じ学科の岩本(康佑=法4)とかいるんですけど」

藤原
「そう考えるとみんな仲いいよね(笑)。僕もなんかみんなと仲良い、みんな同じくらい(仲良い)。四六時中ずっと一緒にいるとか、誰かとめっちゃ仲悪いとかないです逆に。おもしろいよね」

稲川
「おもしろいね」

藤原
「喧嘩とかはしますけど、仲悪いとかはない」

稲川
「他の学年とかだとずっと同じメンバーでいるとかはあるんですけど、僕たちは今日ここでつるんでたのに次の日は「あ、そこでつるむんだ」みたいな」

藤原
「全然ザラにあるね」

 

―全体的に平等に仲がいいみたいな

藤原
「そうですね。距離感が結構みんないい感じ、みんながそれぞれ独立しているからこそそういう代なんだろうなというか。みんなでまとまって映画とか見たことないもんね」

稲川
「ないね〜。この映画見たいんだけど誰か行かない?とかはありますけど」

藤原
「みんなで鑑賞会しよっか、みたいなのはない(笑)「パスで。」みたいな(こともある)」

稲川
「全然見たくなかったらね(笑)」

 

―2人の中で印象に残っていることは

稲川
「あるかな〜、まあ遠征にはよく行っているよね」

藤原
「遠征はたしかに僕稲川と1番一緒に行ってるかもしれない。そういったところでホテルの選び方とか、あとは現地ついてからの移動手段とか考えてくれるのすごい得意」

稲川
「エピソード弱くない!?(笑)」

藤原
「陸上を絡めるのであれば、僕がすごく感じたのは全日本インカレの時にやっぱりマイルがここ最近決勝に行けていないんですけど、その時にいっつも僕に謝ってくるんですよ。すごい僕はそれが印象的で。いつもちゃらんぽらんでやっているイメージなのに本当は芯ではやっぱり熱いし、勝ちたいし、引っ張っていくっていうのをすごく感じるので。そこが毎年というか去年もそうだし、今年の関東インカレで個人がダメだった時も責任感みたいなのを持ってめちゃくちゃ練習に取り組んでいるんだなって、僕はすごくそこが印象的。ギャップがある!っていうのが。やることちゃんとやってるからこそ悔しい、だから僕に「ごめん!」って言ってくるってことは短距離の僕と戦っているつもりでいるんだなって。ライバル視してるんだなって。(稲川を指しながら)こんなですけどそこが印象的」

稲川
「まあ〜(笑)、純短ブロック同じ代だけでも大人数で、僕たち4ブロも5人でその各ブロックの中で引っ張ってきた選手で、尚且つ僕よりも先を行っているのでいい目標にしつつ、ただどこか純短には負けたくないみたいな思いもあって。なので全カレとか関カレでリレーの順位とかでマイルの方が高いとちょっと嬉しいし、最近はずっと高いからもうイラついて仕方ないね!(笑)でもいい刺激はやっぱりもらえてるなっていう。であるからこそ、全カレとかでしっかりと結果を残して入賞してきた彼らに対しては、どこか悔しさと同時に申し訳なさというか自分たちも同じように入賞しなきゃいけなかったのに、そこでチームを盛り上げられなかったというのはそのチームを引っ張っている1人として責任を感じるなっていうのは。だから俺はお前に謝っちゃう。」

藤原
「真面目ですね(笑)。ここがね!ここが(稲川の)いいところ!なんかちゃらんぽらんなんだけど、しっかりしている」

 

―大学生活振り返って大変だったことは

藤原
「僕即答できますよ。寮生活です。もうきつかった!1年生のときはもう本当にうつ病になるかなって。本当にルールがいっぱいあるし、半分くらいコロナのせいで環境も変わって。僕(出身が)千葉なんですけど、こいつ(=稲川)は親元も離れてきているし全部ガラッと環境が変わっていく中で、コロナもあって行動も制限されてるし1年生で大会も縮小されてるし、いろんなストレスがあった中で寮のルールとか。今はもう(稲川がルールを)無くしてくれたんですけど、昔はあったからめちゃくちゃストレスで陸上競技どころじゃないっていうのが本音。だってもう満場一致でしょ?」

稲川
「一緒だね」

藤原
「これが一番です」

稲川
「きつかったね〜」

藤原
「きつかった。もう無理、あれが一番きつかった。まあコロナもあったから。クラスター発生しましたとか。罹ったやつは悪くないんですけど、なんかギスギスするじゃないですか。そういうのが、僕は嫌だった。過ごしづらかったっていうのが。誰も悪くないけどギスギスしちゃう感じがあんま好きじゃなかった」

 

―オフの時は2人でどんな話をするのか、結構会ったりとかも?

藤原
「えっと、会わないです(笑)。違うとこ行ってるので2人とも、会わないです。あ、でもお風呂で会うね。帰ってきてから」

稲川
「そうだね。俺ら大体オフの日いなくて」

藤原
「遊びに行っちゃうか、僕はずっとこもってるので部屋に。だから本当に会わないです。基本誰にも会わないから、オフの日」

稲川
「俺も誰にも会わないね、オフの日。だから平日の練習後とかの方が(会う)。でも昔はやっぱりさ、熱く語ったりもしたよね」

藤原
「『どうしたらこの現状を変えられるか?』みたいな話はしたね」

稲川
「今はさ、それ思ったら行動に移しちゃったりさ、こうしようぜ〜みたいな。動けるから。ただ当時はもうどうしようもなくて、下級生に力がなかったというより発言しても、っていうところがあったので、僕たちの間だけで語るっていうか愚痴るっていうか。自分たちが上に行ったらこうしたいねっていうのはずっと話し合ったりしたりとかしてたかな」

 

―相手の長所1つもらえるとしたら何をもらいたいか

稲川
「え!なんだろう!2つくらいもらいたい!」

藤原
「僕は結構オブラートに包んで言うのが苦手なんですよ、(稲川はそれが)めちゃくちゃうまいです。相手を傷つけずにちゃんと言うのがうまい。僕はバーンって(ストレートに相手に)言っちゃうからそこは欲しいなって思います。生きるのが上手いなって(笑)、喧嘩しても仲直りめっちゃ早いし。僕は結構喧嘩したら気まずくなって距離置いちゃうタイプなので、そういうの欲しいかも」

稲川
「おお、ありがとう(笑)。え〜2つダメ!?あ、じゃあどっちか選んでもらって!(笑)やっぱり陸上競技に対する真面目さって言うのは多分群を抜いてるっていうか、本当に陸上に対してこんなに好きで熱量を持って進める人っていうのはなかなかいないんじゃないかな。同じ大学っていうフェーズに来て、なんの迷いもなく大学卒業した後も陸上を続けていくっていう思いがあるのは彼だけ。それで今までやってきたのがね。っていうので、そういうところは陸上やっている上で1つもらいたいなっていう。もう1つは、コミュニケーション能力が異常なんですよ。仲良くなってからの人との調和みたいなのはわからないんですけど、初対面の人と秒で仲良くなるっていうところはすごいなっていうところがあって。懐に入るのがね」

藤原
「自信ありますよ!!」

稲川
「本当にね、初対面の人に好かれるんだなっていうところがあるのがね、人としてはそこ欲しいなっていう」

藤原
「どっち欲しいの?」

稲川
「もう陸上をやめるんだったら後者!陸上をやるんだったら、陸上に対する熱量が欲しい。あ、でも陸上のことを書くんですか?」

藤原
「なんのためのインタビューだよ!」

稲川
「じゃあ前者で!」

 

―2人の共通の趣味は

藤原
「せーので言うか、せーの!」

藤原・稲川
「ゲーム」・「APEX」!

 

―一緒にゲームやったりとか?

藤原
「僕はやりたいんですよ!でも(稲川が)びびってて、僕が暴言吐くから(笑)」

稲川
「ちゃうちゃうちゃう、(藤原は)経験者で上手いんですよ。上から2つめのランク帯にずっといるガチ勢なんで」

藤原
「僕、ガチなんですよ」

稲川
「僕はどっちかっていうと、「突撃だー!」みたいな感じで何も考えずに行って玉砕して終わるみたいなのが好きで(笑)。一緒にやる時はやるよ」

藤原
「やりますやります、ふざけてやる時はね。でも僕がガチでやっている時は(稲川は)何も言ってこないです」

稲川
「それもだし、一緒にやっても多分足手まといになっちゃう。誘いづらいのよ、だからこそ新規メンバーを募って、ふざけてやりたい勢を募ってそいつらと(やる)。でも昔はやっていたよね?」

藤原
「昔はやっていましたよ」

 

―一緒にゲームをやる時はどっちから誘う?

藤原
「なんか気づいたらオンラインになって、『いるなら呼ぶか!』みたいな」

稲川
「そう!」

藤原
「そこから適当に(やり始める)。(普段はゲームを)やってる時間帯が違います。僕は寝てます、こいつがやってる時。僕は寝てるので」

稲川
「0時とかでしょ(笑)」

藤原
「そう、もうやめて寝てる」

稲川
「僕の本番は23時からくらい。だからね、騒音被害がね」

藤原
「本当にね、キャプテンあるまじき行為!」

稲川
「でもゲームは共通の趣味だね」

 

―寮のお気に入りの場所は

藤原
「自室だね」

稲川
「それだね、ベッド。ベッド最高!!」

藤原
「2人部屋だからベッドが唯一の自分のプライベート空間というか。それ以外は全部共用空間だから、トイレもお風呂も。あとは部屋も共用スペースしかないから」

稲川
「みんなで使うスペースも学習室とかね、誰か結局いるっていう」

藤原
「結構僕食堂とかも好きかもしれない。なんかワイワイしていて、いつ行っても誰かがいてくれるっていうのが面白いなって思っちゃう。僕一人っ子なので誰かがいないっていうことが当たり前だったから、「いるんだ」みたいな。夜に行っても誰かがいるし、誰かがゲームしていたりとか誰かがご飯作っていたりとかそういうのが面白いかなって。そういった意味で変わった場所は食堂好きかもしれないですね」

稲川
「俺は人の部屋のベッドかな、じゃあ。部屋に入り込んで〜人のプライベート空間を荒らして〜ワイワイして〜ってね」

藤原
「やってるかもしれない(笑)」

稲川
「人の部屋が好き」

藤原
「結構こういうタイプなんですよ、人の部屋に遊びに行くのが好きなタイプ。なんなら部屋で寝るだけの人もいるもんね、あとはずっと人といる人とかね。だから僕は結構珍しいんですよ。ずっと部屋にいるのは珍しいタイプ」

稲川
「1人で行動できるのはいいことだよね!別にみんなで行動する時にいすぎないってわけでもないし」

 

―長距離ブロックの選手との関わりとかは

藤原
「僕らめっちゃ仲良いっすよ」

 

―仲良い選手とかは

藤原
「僕は中野倫希(経4)」

稲川
「僕も共通で仲良いな。(出身が)愛知県で一緒だから。」

藤原
「僕サウナ一緒に入るくらい仲良いです。中野とあと阿部(陽樹=文4)も。阿部はね、サウナ友達」

稲川
「(阿部は)一生俺に敬語だよ」

藤原
「阿部は山口出身で、僕は父が山口出身なのでそれで仲良かったり。今は卒業しちゃったんですけど吉居大和さん(令6卒・現TOYOTA)が僕ら共通で仲良かったです、中野翔太さん(令6卒・現Honda)とも、学部が一緒だったから」

 

―その方たちと勉強頑張ったりとかも?

藤原
「そうですよ、一緒に頑張ったりとか。僕は一緒に授業受けたりとかしていました」

 

―お互いが知らないような自分の一面は

藤原
「なんだろう、僕実はめっちゃ繊細」

稲川
「えっ!!!!」

藤原
「結構繊細になりやすい。もともと繊細ではないですけど、繊細になりやすいタイプ。不安になって寝られなくなったりする、全く寝られないとかもあったりなので、みんなにはそう見えてないだろうなっていう風には思ってる。結構プレッシャーを感じて寝られないとか全然ザラにあるし。動悸が激しくなってきて一回起きるとかはあるタイプ。でも(みんなは)知らないと思う」

稲川
「知らないねえ」

藤原
「そうだよ、みんなの前では絶対泣かないとか決めてたりするし。だからポジティブに見えるけど意外とネガティブになっちゃう時もあるから、そういう時はみんなの前には行かないです。基本的に行かないようにしてます、悪い空気を持っていきたくないから」

稲川
「お〜いいね」

藤原
「いいっしょ」

稲川
「俺…いやないな!結構オープンなんだよな!隠さないんだよね」

藤原
「だからさっき僕が言った感じかもしれない、根本めっちゃ真面目っていうのがみんな知らないところ。普段ふざけているから。あまり見せないし、自分にもどかしさを感じていてもスッと身を引いてどこかに行くタイプだから、周りに当たりとかもしないし。だからわかりづらい、僕はすごい「あ、いないな」とかがわかる。だから知らない面はあるのかな?」

稲川
「まあどこかはあるだろうけどね」

藤原
「責任感強いところとかみんな知らないところだよね。ぱっぱらぱーってしているからさ」

稲川
「そうね〜、そういうことにしとこうぜ!」

▲チュー王子を持つ稲川(左)と藤原

 

―卒業後は陸上続けるのか

藤原
「僕は続けます!こいつはやめます!」

稲川
「僕はやらないです!」

 

―全カレに向けて直していきたい課題などは

稲川
「圧倒的に今足りてないのはスピード。去年まではスピードがあって出せていた部分があったと思うんですけど、今年はそれがあまりうまくいかずにどこか思い違いだとかをしていてロングの方にシフトしていたんですけど、あと2週間弱でどれだけスピードを出せるかっていう部分が1つ課題となってくるのかなって思いつつ違ったら仕方ない」

藤原
「僕は、やっぱり楽しむこと!」

稲川
「うわ!それはずるいわ!」

藤原
「これを忘れちゃう。どうしても4年生最後の全カレっていうのが頭に絶対よぎってくると思うんですけど、4年生だからって別に変わるわけじゃないから。なんで陸上始めたのかっていう初心を忘れないで、全カレの場を楽しんでいけたらなと。それを忘れた時に僕は負けるかなって。全カレ来ます?」

 

―行きます!

藤原
「あの、顔が真顔だったら『こいつ落ちたな』って思ってください(笑)。楽しそうだったら、決勝まで行くと思います。やることない、ここまで来たらあともう気持ちの世界だと思うので。2ヶ月前だったら変えられるかもしれないけど。でも変えたいなって思ってることはすごいいいことだから、こいつ(=稲川)は取り組んでいくと思うんですけど」

稲川
「ねえやめて!それ!いや強いなそれ。でもたしかに楽しむのはいいこと」

藤原
「結局チームを引っ張ってかなきゃと思っている時点で自分の楽しさを忘れちゃってる時だから、そういう時って基本結果出ない、人のために走ってもね。結局自分がなんで走っているかを忘れちゃわないようにするのが、僕のこの2週間の課題。だから人のために走らないで、僕は自分のために走ります。それが多分結果的にチームのためになるので。チームのために走ると固くなったりとかね、プレッシャー感じたりね。だから楽しく終われるように。これでしょ!」

 

―全カレに向けての個人の目標

藤原
「僕はメダル一択ですね。タイムとかも気にしないです。勝負しに行きたいなと思います」

稲川
「僕はまず決勝に上がるところからなので入賞ですね。個人ではそこしか見ていないというか、今まで全部準決勝止まりだったので最後は決勝に上がりたいなっていうのはあります」

 

―ブロックでの目標

藤原
「ブロックだったらなんとしてでもリレーで勝ちたいなって思います。本当にそこに懸けてきたっていう感じなので、お家芸を復活したいなっていうのが1番あるので僕が今年抜けても来年以降も全然狙えるチームではあると思うんですけど、僕とバトン繋ぎたいって言って入ってきた黒木(海翔=法1)とかと一緒に走るインカレが最後だから、そこで1勝目を刻んであとは連覇していってもらって、先輩の6連覇を超えてもらえたらなって僕はずっとそれを思い描いてこの大学に入ってきたのでそれをようやく実現する時がきたかなと。だからあとはもうやるだけなので勝ちたいなと思います」

稲川
「同じですね、僕も。本当に最後のインカレで僕が入学して以降1回も決勝に行けていなかったので、決勝に行きたいっていう思いもあるにはあるんですけど、それはあくまで通過点で上を目指さないといけないし目指せるチームだと思って、田邉(奨=商1)とかが台頭してきて学生トップで争えるくらいのレベルまできてくれていて、各年代のそれなりに経験を持った学生が集まっていて層としては十分申し分ないので、4継に続いて最終日最終種目入賞したいなと思います」

 

―来年以降後輩に期待すること

藤原
「楽しんでほしい!結果を出すことは前提だと思うから楽しむことを忘れないでほしいって純粋な僕の願いです」

稲川
「後輩に期待すること…『楽しむ』取られたからな(笑)自分の限界を追い求めてほしいかなっていうのはあって、たぶん今やってる選手の中で自分の限界まで行っちゃった人って本当に0人で、僕自身まだまだ可能性が本来ならあるはずで、そういう人ばかりだと思うんですよ。せっかく大学に来て高いレベルでこういう風にいい結果を持ってるんだったら、昨今盛り上がってきている陸上競技で高みを目指してほしいし、そのために入ったからこそ、ぜひ日本一だったり、世界一を狙える人材になってほしいなと思います」

 

今回、短距離ブロックにて主将、ブロック長を務めるお二人に対談という普段なかなかできない形でお話をお伺いすることができ、今まで知らなかったことを知ることができたのはもちろん、笑いのあふれる賑やかな取材となりました!取材にご協力いただいたお二人、そしてマネージャーの皆様、ありがとうございました!

公式X(@chudaisports
Instagram(@chuspo_report