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悔しさ残る男子団体の部7位 今年度最後の大会は不本意な結果にー全日本学生自動車運転競技選手権大会

11月29日 警視庁交通安全教育センター

 

今年度最初で最後となる大会、全日本学生自動車運転競技選手権大会が開催された。中大からは男子の部に4人、女子の部に1人が出場。木村俊文主将(理工4)、川村隆之(経4)は制限時間内に走り切ったが、ほかの3選手はタイムオーバー(T.O)となり記録を残せず。中大は男子団体の部で7位に終わり、目標としていた優勝には届かなかった。

 

ペナルティによる減点をしなければ上位進出が望める今大会。そのため、1つのミスによる減点が順位を大きく左右する。また、総減点が並んだ場合はタイムの速さで順位が決まるため、運転技術の正確性が求められる。今年は新型コロナウイルスの影響で十分に練習ができない大学に配慮して、コース公開に関するルール変更があった。例年であればコースは約一カ月前に発表となるが、今年は前日の夕方に発表という形式で行われた。そのほかにも、走行中のマスク着用といった新型コロナウイルスへの対策もしながらの大会となった。

 


▲後輪が障害物に触れないように確認する木村主将

 

男子小型乗用の部Aに出場したのは木村主将。「少しでもいい順位を目指していた」(木村主将)。「減点しないことを第一に」考えて慎重な走りとなったが、例年よりも難易度が高いコースを制限時間内に走り切った。しかし、「丁寧にやっていたら、時間が遅くなってしまった」と結果は7位。悔いの残る走行となった。

 


▲身を乗り出しながら走行する岡安優晋(法3)

 

男子小型乗用の部Bには岡安が出場。今大会が記念すべき公式戦初出場となった。「コース発表が前日にしては、コースレベルが高い」と岡安。懸命に挑んだが、T.Oとなってしまい、3位以内という個人目標はかなえられなかった。中大のガレージの前だけでは再現できないS字、方向転換、クランクが組み込まれたコースに対応することができなかった点を課題に挙げた。「基本から離れたところが未熟。自覚はしていたが、そこが出てしまった」。この課題を持ち帰り、次回以降の走行に備える。

 


▲ハンドルを切りながらコースを走行する川村

 

男子小型貨物の部Aに出場したのは川村。前日に発表されたコースを見て、「自分と全日本で優勝経験のある由利(慶大)ぐらいしか走り切れない」と感じていた川村。そこで、減点だけはしないようにゆっくり完走しようと考え、前日の走行練習を行った。しかし、コースが難しいことが考慮され、大会当日にコースが変更となり難易度が下がった。これによって、完走するだけでなく、タイムを考慮しなければいけなくなった。「少しでもプレッシャーをかけるような走りをしないと勝てない」。その結果、「失敗した」と川村。スピードを求めたことが、ミスにつながり減点となってしまった。さらに、アクセルの踏みすぎによる空転を8回取られて、空転だけで計24点の減点となってしまった。川村自身は5位と不本意な結果となった。

 


▲岡安と同じく公式大会初出場となった高橋凜太郎(商3)

 

男子小型貨物の部Bに出場したのは高橋。「必ず記録を残して、できるだけいい順位につく」という気持ちで走行に臨んだ。しかし、岡安と同様に大学で練習することができないコース設定であったことを挙げ、「基本的なことを練習して発揮すれば帰って来られると思ったが、想像以上に現実は厳しかった」と高橋。本番では緊張で調子を狂わすことがなく、本番に強い方だと語っていたが、走行中に普段とのズレを感じる場面もあり、練習通りの走行ができなかった。「納得して自分の実力を出し切れたとは思っていない」(高橋)。T.Oという「すごく悔しい」結果に終わった。

 


▲S字をバックしながら、走行する上村静香(文3)

 

女子の部で唯一出場したのは、上村。出場した女子貨物の部での優勝が目標だ。焦ってしまうと失敗してしまうことから、落ち着いていつも通りを意識して臨んだ。しかし、「当日のコースで修正された部分がネックになった」と上村。走行途中でT.Oとなってしまった。バックスラロームに少し時間を取られたと話し、「苦手の解消ができなかった後悔、悔しさがあった」と上村。この悔しさをばねに次回以降の大会に臨む。

 

今年は新型コロナウイルスの影響で六大会中、五大会が中止となった。その結果、現在の3年生は大会経験を十分に積むことができないまま最上級生を迎える。さらに上村を除いた現在の3年生は、これまでの大会において走行したことが一度もなかった。この大会で引退となる4年生の木村主将と川村、そして3年生自身も、この点については「不安」と率直な気持ちを語った。それでも、「中大が強いチームということを守っていく。受け継いでいく」(岡安)と意気込み十分。高橋も「大学の名前を正式に背負うという重み、公式戦の雰囲気は得ることができた」と今回の公式戦で得られたものの大きさを感じていた。

 

新体制を迎えるにあたって、新入生とも例年通りに接することができておらず、部会運営という部分でも難しさがあるという。しかし、「まずは一丸となれる体制を作りつつ、結果がついてくるような第にしていきたい」と高橋。新体制で挑む来年度初大会が待ち遠しい。

 

◆大会結果◆

男子団体の部
①慶大②早大③立大❼中大

男子小型乗用の部A ⑦木村主将
男子小型乗用の部B 岡安→T.Oにより、順位つかず
男子小型貨物の部A ⑤川村
男子小型貨物の部B 高橋→T.Oにより、順位つかず

女子小型貨物の部 上村→T.Oにより、順位つかず

 

記事・写真:「中大スポーツ」新聞部