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【新体制特集】第1回 硬式野球部新入生インタビュー①〜未来のエースは俺だ!伊藤匠海編〜

中前祐也(法4=浦和学院)主将のもと新チームが始動した中大野球部。今までチームを引っ張ってきた北村恵吾(=東京ヤクルトスワローズ)、森下翔太(=阪神タイガース)らが卒業するものの、その穴を埋める頼もしいニューフェイスが加入。「反撃」をスローガンとし、日本一を目指す中大野球部の新戦力4人のインタビューをお届けします!

第1回目は伊藤匠海(文1=川越東)選手。プロにも注目されていた大型左腕は一時プロに行くことも考えたと言うが、夏の大会を機に大学進学へと方針転換。将来的な中大のエース候補はこの4年間をプロへ行くための有意義な時間にする。【取材、構成=為谷楓太】


まだ自分には早い
——入学前の中大のイメージ

「進学校というか勉強も元々できる大学って思っていたんですけど、野球もすごい強いですし、駅伝も準優勝していてスポーツもすごく強い大学だと知っていい大学だなと思いました」

——高卒プロではなく進学を選んだ理由

「元々高卒でプロを目指していたんですけど、怪我もあって手術をしたのもあって、最後の夏の大会の結果が最後ボコボコにされてまだ自分には早いなというのがあって、行けたとしてもプロだとクビになるかもしれないので、大学なら4年間しっかり怪我もなければできるので、大学で4年間やってからプロに行こうと決断しました」

——手術をしたことで得られたもの

「トレーニングの大切さですかね。怪我をしていなかった時は投げて休んで投げて休んでというのを繰り返していたんですけど、怪我で投げられない時期があってトレーニングをし始めて体も一回り大きくなりましたし、あとはチームメイトの大切さをさらにというか、元々野球やってる中でチームメイトはすごい大事なんですけど、怪我して落ちているところでチームメイトの声掛けとかで救われたこともあったのでチームの信頼関係についても得られた部分があります」

——夏思い描くピッチングができていたらプロに行っていた可能性もあったのですね

「ギリギリというかその試合の前までプロ目指していて育成の話もあったので行こうというのは考えていたんですけど、その試合とその試合を終えてから自分の怪我の後遺症というか体力的な部分、肩の体力とかも戻るまではプロに行っても通用しないなというのはあったのでしっかり中大で練習を積んで、研鑽(けんさん)を積んでからプロを目指したいなと思いました」

——中大を選んだきっかけは

「自分に来ている大学の中では圧倒的に野球が強かったですし、プラス勉強ができるということで、自分の通っていた高校が文武両道やっていて、この大学も文武両道だと思うのですごいいいと思いましたし、自分は怪我が多くてトレーナーに助けられることが多くて、普通のスポーツ学科のトレーナーとかを目指すのはトレーナーでしかないんですけど、自分の入った学びのパスポートプログラムは心理学を学べるというか色々な幅広い分野で学べるのでメンタル面も助けられてスポーツの怪我とかも助けられるトレーナーになりたいので幅広い観点から学べるのがいいと思いました」

——トレーナーとのエピソードはありますか

「本当に怪我が多かったので高校の誰よりもそのトレーナーさんにお世話になってたんですけど、もちろんテーピングとかも貼ってもらうんですけどそれよりもやっぱりその中で話とかすると思うんですけど、その中でやっぱり声掛けで助けられたりしましたね」

——川越東高校は進学校ということで野球との両立は大変でしたか

「めちゃくちゃ大変でしたね(笑い)。自分はもう途中から野球中心になってしまったんですけど、文武両道している生徒は寝る間も惜しんで勉強していましたし、自分は家から学校まで1時間半くらい、距離にして20㌔くらい自転車を漕いでいたんですけど、ひとりで漕いでいたのでたまに寝る前にイヤホンで英単語録音して聴きながら自転車漕いだりしていましたね」

——ピアノをやられていたという話ですがピアノをやっていたことで野球に生きてきた部分はありますか

「元々右利きだったんですけど、野球だけ左に変えたんですよね。左がうまく使えなかったのでピアノは両手を使うじゃないですか。両手を使うんで指先が器用になるからということでピアノを始めて。指先はピアノのおかげで器用になりました」

▲マウンドに上がる伊藤匠(本人提供)

ストレートだけで抑えたい
——憧れのプロ野球選手は

「今永昇太投手ですね。すごい綺麗な回転のストレートでピンポン球投げてるようなストレートでどんどん空振り取るピッチャーなんですけど、もちろん変化球も良くて、ストレートだけで抑えるのは難しいと思うんですけど本当にストレートだけで通用するようなストレートで、自分は変化球の助けがないと抑えられないので今永投手のようにストレートだけで抑えられるピッチャーになりたいですね」

——大学4年間で伸ばしていきたい部分

「言っちゃえば全部なんですけど、特に欲しいのはストレートのキレとかですかね」

——自分のアピールポイントは

「ストレートが自分は得意なのでキレのあるストレートとストレートを生かす変化球ですかね。あとは変化球の制球なんかは得意なので変化球の制球力ですかね」

——得意な変化球は

「スライダーですかね。スライダーとチェンジアップの使い分けで投げ分けて抑えるタイプなのでそれでストレート生かしながら抑えていくピッチャーですね」

——ストレートの最速は

「怪我前は143㌔なんですけど怪我してからは140㌔とかですかね」

——4年生の中で意識している、参考にしている先輩は

「自分は西舘(勇陽=法4・花巻東)さんですかね。入る前から西舘さんのことは知っていたので」

——具体的にどんなところがすごいと感じる部分ですか

「まず球が速いということもそうなんですけど、クイックっていうのもすごくて、自分どうしてもクイックの方が足あげた時よりも遅くなっちゃうんでクイックで150㌔出すということで、西舘さんはクイックの方が早いらしいんですよね。そこはなんでそうなんかなっていうのは気になる部分ですね」

▲力強く投げ込む伊藤匠(本人提供)

プロに行くための時間に
——中大の雰囲気は

「自分が思っていた大学野球よりも上下関係がすごく無いというのはあれですけどあまり無くて、すごい接しやすい環境で野球ができているので野球に集中できています」

——寮の部屋は誰と同じなんですか

「深浦(幹也=経3・福岡大大濠)さんですね。すごく優しいです。部屋の中でも特にルールとかないですし綺麗にしていればいいよみたいな感じで優しいですね」

——この4年間をどんな時間にしたいでしょうか

「プロに行くための時間にしたいですね。プロに行くためにこの大学に来ているので」

——実家がお寺ということですが将来的には住職になられるんですか

「野球が終わってというか自分の夢が終わってからですかね。プロ野球選手になれるまではプロ野球選手という夢を追って歳には逆らえないですけど自分の夢が叶うまでは目指して頑張りたいと思います」

——大学での目標と将来的なビジョンは

「目標は現段階では早くAチームに入ってAチームで投げることが目標で、大学4年までにエースになって東都で優勝して日本一になるというのが大学での目標で、そこで有名になってプロ野球の世界に入ってできれば30まではプロで活躍したいというのがあります。そこからまた考えて、自分は大学でトレーナーの勉強もして、トレーナーになれるんだったらトレーナーにもなりたいですし、最後の最後はまたお寺に戻ってお坊さんになると思うんですけど、まずはプロ野球選手目指して頑張りたいです」

<伊藤匠海プロフィール>
伊藤匠海(いとう・たくみ) 2004年(平成16年)8月1日、埼玉県生まれ。川越東高卒、185cm・73kg、左投左打。趣味は音楽を聞くことで特技はピアノ。憧れとする選手は今永昇太投手で、座右の銘は「蟻の思いも手に届く」