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【2024春季リーグ開幕直前インタビュー】第9回・4年生野手編

昨年は春季リーグで5位、秋季リーグは3位という結果に終わった中大野球部。今年は「結勝」をスローガンに掲げ、櫻井亨佑(商4)主将のもと5年ぶりのリーグ優勝、日本一に向けて調整を進めている。今回は春季リーグ開幕を目前に控える選手たちの声を6日間、全11回にわたってお届けします!

第8回は最高学年となり、中大の野手陣を支える知田爽汰(商4=星稜)選手、山本聖(文4=鹿屋中央)選手です!いよいよラストイヤーを迎える2人にこれまでの経験や今季にかける思いをうかがいました。

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<知田爽汰>(聞き手、構成:高橋美帆)
▲勝負のラストイヤー!広角に打てるバッティングが魅力の知田

——今の状態はどうですか
「2月終わりからキャンプ行って、オープン戦何試合かしたんですけど、ここ4年間で一番状態いいかなというふうに感じますね」

——もともと高校時代からサードですが、オープン戦ではファーストで起用される場面もあり、どうですか
「大学行ってきてからファーストやる機会多くなって最近サードやることも多いですけど、どっちでも守れるように準備はしてます」

——ご自身ではどちらがやりたいですか
「やっぱりサードですね」

——中学時代はピッチャーという風にお聞きしましたが、肩に自信があったりはしますか
「そうですね。高校まで肩に自信があったんですけど、やっぱ大学来てレベル高くなってみんな肩強いので中大の中ではあんま強くない方ですけど。(笑い)」

——地元の石川で能登半島地震がありましたが、それについて何か思いはありますか
「そうですね。ちょうど地震起きた時にも自分練習していて最初東京帰れるかなと感じたんですけど、帰れて良かったですし、改めて野球できる喜びっていうのを感じました」

——今年には星稜中学の優勝や星稜高校の県勢初ベスト4入りなど母校の活躍がありましたが、それを見て何か感じていますか
「後輩が頑張ってくれると自分も頑張ろうって気持ちになりますし、星稜のユニフォームとかテレビとかで見ると懐かしいって感じもするので嬉しいです」

——それを見て何か刺激を受けたりはしますか
「しますね。調子が悪い時ってあるじゃないですか。そういう時にあんまり練習したくないって気持ちになる時あるんですけど、頑張ってる姿見るとやっぱりやらなきゃいけないなっていう風に感じます」

——最高学年となってラストイヤーとなると思いますが、そこにかける思いは何かありますか
「中大は東都一部をずっと守ってきたので、自分達の代で落とすわけにはいかないんで。スタメンで出ることはあんまりないと思うんですけど、試合の結果だけじゃなくて、チームをどうやって勝たせるか考えてやりたい。裏で支えたり、声やったりというのを意識して。もちろん優勝は目指しますけど、その中で落とすわけにはいかないんで、そういったところもしっかりといきたいと思いますね」

——単位の方は順調ですか
「そうですね。前期卒は厳しいかもしれないですけど、卒業は大丈夫です」

——秋はベンチから外される試合などもあったり、悔しい思いもされたと思いますが、どうですか「本当に大学入ってから自分の描いてる結果っていうのは全く出なくて。ずっと苦しい3年間だったんで、外されるのも当たり前だって感じてて。最終学年になって結果出さないと本当にやばいなって感じて、ちょうど秋ぐらいに入れなくて焦り始めて頑張り始めたんで、あのベンチ入れなかったっていうのも今に生きてるのかなというふうに思います」

——最終戦では代打起用に応えてヒットも打たれていましたが、その時はどんなお気持ちでしたか
「秋はベンチ入ったのが初で、最初で最後の打席でしかも入れ替え戦もなくなった状態だったんで、あと4年生とできる最後の試合っていうこともあったんで思い切ってできましたね」

——ヒットを打ててやはり嬉しかったですか
「そうですね。初ヒットだったので嬉しかったです」

——最終戦で打ったっていうのは、やはり今季につながっていきそうですか
「7打席立って初ヒット出てやっぱり1本出ると気持ち的にも楽になりますし、今年も打てるように頑張ります」

——その時の最終戦の試合で対戦はなかったと思うのですが、甲子園でも対戦していた岩崎(峻典=東洋大)選手も登板していたと思いますが、その辺りはどうですか
「そうですね。高校卒業した後すぐに東洋に岩崎いるというふうに聞いていていつか対戦する場面が来たらいいなとは思うんですけど、しかも2部落ちちゃったと思うんでないかもしれないんですけど岩崎も頑張ってるんで負けずに頑張りたいなと思います」

——高校時代のチームメイトがたくさん東都にいらっしゃいますが、やはりそこで意識する部分はあったりしますか
「ありますね。未だにちょっと違和感というか。今まではチームメイトでやってたのが相手であったり、ライバルだったりするんでそういう相手に負けるのが一番悔しいんで、結構結果残している子も何人かいるんで、自分も最後なんで負けずに頑張りたいと思います」

——話している場面も見かけますが、今でも連絡を取り合ったりしていますか
「同い年はよくとりますね。後輩は球場で会った時くらいしか話さないですけど、同級生はご飯もたまに行ったりします」

——チームの中では自分の役割はどのようなものだと考えていますか
「自分バッティングが得意なんでバッティングでチームを引っ張っていけたらなと思います。やっぱり最終学年っていうことで、4年生っていうのはバッティングなどのプレーだけじゃなく声であったり裏で支えていかないといけない立場なんで 。試合に出れなくても、どうやってチームに貢献できるかっていうのを毎試合考えてやっていきたいなと思います」

——打球をライト線方向に引っ張るイメージがありますが、何かそこを意識していたりはしますか
「自分長距離バッターではなくて、どっちにでも打てるようにとは意識してるんですけど、インコース来たら迷わず引っ張ってアウトコースは流すっていうイメージでやってます」

——昨年の課題は何かあったりしましたか
「本当に球速速いピッチャー多いんで、今までずっと打ち負けたり刺されてストライクということが多かったんで、それも秋、冬ぐらいからタイミングの取り方であったり、待ち方っていうのを変えるようにしました」

——ご自身の強みは
「広角に打てるパッティングですね。やっぱり長距離じゃないんで」

——趣味は
「映画鑑賞とか。石川にいる時はよく釣りとかもしてたんですけど、こっちきてからしてないですね」

——どんな映画が好きですか
「海外のアクション系ですかね」

——憧れの選手はいらっしゃいますか
「憧れの選手は1個上でジャイアンツにいるんですけど、山瀬(慎之助=現読売ジャイアンツ)さんがプレーどうこうじゃなくて練習に対する姿勢であったり、人間性っていうのは高校で2年間一緒やってきてとても尊敬するなと思います」

——チーム内で仲のいい選手はいらっしゃいますか
「同じ部屋なんですけどピッチャーの美又(王寿=商4・浦和学院)です。去年からずっと同じ部屋で、普通部屋って後輩とるんですけど、事情があってずっと一緒の部屋なんで仲良くやってます」

——おいどんカップやオープン戦ではスタメンの試合もありましたが、今年はスタメンでという気持ちはあったりはしますか
「ありますね。リーグ戦ほんとに2ヶ月ぐらい続くんで、初戦はスタメンはなかなか今の状態的に厳しいかもしれないですけど、誰かが調子落としたりした時にすぐパッと出て活躍できるように準備はしてます」

——おいどんカップやオープン戦ではヒットもありましたが手応えはどうですか

「まあそんな悪くはなかったですね。いい感じにできたと思います」

——意気込みをお願いします
「大学入ってきてから全国大会すら出たことないんで、全国大会に出て日本一になるっていうのが今年の目標です」

 

◇知田爽汰(ちだ・そうた)◇
学部学科:商学部・国際マーケティング学科
身長・体重:175.1㌢・75.3㌔
出身高校:星稜高校

 

<山本聖>(聞き手、構成:松岡明希)


▲副主将として、チームの勝利への貢献を誓う山本

——昨シーズンのベストナイン、おめでとうございます
「ありがとうございます!自分自身今回、規定打席に達したのもはじめてですし。規定打席を目標にやっていて、まさか取れると思っていなかったので、正直びっくりです。自分の中で、守備が持ち味なので。ノーエラーを目指そうという中で、ノーエラーでいっていて。守備が調子いい分、バッティングもついてきて、中盤から終盤にかけて落ちることなく調子良いままいったので。正直これはあるなと思っていました。嬉しかったです」

——ベストナイン獲得の原動力となったのは
「2年生の時の試合では終盤戦になると代打を出されることが多くて。それが悔しかったのでリーグ戦前に、バッティングをメインに強化して。守備はそのまま維持しつつバッティングをメインにやってきたので。その3年春が終わった後のオープン戦の結果が出たかなと」

——ベストナインで自分にご褒美などは買いましたか
「ベストナイン取ったから特別なものというのはないので。ベストナイン取って、帰省明けて練習だったので。ベストナイン取ったこと忘れて、自分に甘えずより厳しくやろうと思っていました」

——昨シーズンのベストプレーは
「ベストプレーはないですね。自分は目立つような役割の選手ではないので。陰でチームのちょっとした役に立つような役回りの選手だと思うので。ベストプレーというか、目立つプレーはないので。地道な部類というのが自分の持ち味なので」

——グラウンドに立つときはどういった意識で
「自分自身まじめな性格じゃないというか、常にふざけているというか。練習でもそういった感じで練習していて。その感じが試合でそのまま出るという感じです」

——上位打線を打つとき、下位打線を打つときの意識の違いは
「打線の中で、どの打順でも自分の役割は変わらないと思うので、どの打順でも自分のやるべきことをするだけかなと思います」

——自らの役割というのは
「自分は体が大きくなく、ホームランとかを打つバッターではないので。後ろにバントやヒットでつなぐというのが自分の役割かなと思っています」

——ポジションや打順の希望はありますか
「ショート、セカンドで言うと、ショートは難しさというか、やりがいはあって。セカンドよりかは絶対に難しいポジションだと思っているので。できるならショートで行きたいなというのはあって。打順は、持ち味が守備なので守備メインでやっていってと思うので。打順は何番でも」

——目標にしている選手は
「自分の中でいろいろな選手がいて。今日はこの人合わないなみたいな。1人この人というよりかは、色々な選手のいい所を自分の引き出しの中で持っていて、織り交ぜながらやっているという感じですかね」

——昨シーズン、終盤はハラハラした展開でしたが、チームの雰囲気は
「もともと明るいチームでしたし、4年生がチーム落ちないように、緊迫した中でも明るく明るくやってくれたので。自分たちはそれについていくだけでした」

——昨年引退した4年生への思いは
「ピッチャーメインのチームで、今年そのピッチャーがいなくなって、やはりすごい投手だったんだなという印象がすごいオープン戦をしていてあります」

——その中で、今期待している投手は
「岩城(颯空=経3・富山商)です。去年から投げていますし、能力的にも左ということもあって1番だと思うんで、あいつがどれだけ投げれるかというのが今回のリーグ戦のカギになってくると思っているので、あいつには頑張ってほしいなと」

——副キャプテンに就任された経緯は
「器的にはまだ自分やるような器ではないので。器でというよりかは、昨シーズンベストナインとかプレーの部分が影響したかなと思っているので。プレーの部分で副キャプテンに選んでいただいたかなと」

——打診を頂いたときどうでしたか
「ベストナインになった以上に自分がやるのかなという感じで。監督から指名していただいたので、思った以上のことをできるようにしたいなと思いました」

——以前小林大也(経4・郡山)学生コーチに取材した際に、山本選手の成長が著しいとおっしゃっていました。ご自身でも意識の部分の変化は感じられますか
「今までは、チームを引っ張って行くという立場ではなかったので、人のことを見たり気遣ったりするのではなく、自分の事ばっかりしていてチームのことを考えて行動できていなかったので。立場的にもそうですけど4年生なので周りを見て、チームのために動くというのを大事に考えています」

——4年生となり、指導をしていく上でのスタンスはどういったものですか
「自分は口で言うタイプではないので、プレーを自分で見せてついて来いという感じでやっています」

——昨シーズンの松山遠征はいかがでしたか
「試合もいい感じに自分的にも良かったので、試合終わった後のホテルの過ごし方も充実していました」

——おいどんカップでは地元の鹿児島に帰られたと思うのですが、いかがでしたか
「慣れ親しんだ球場でできたのも、懐かしいなと思いながらやっていましたし。いいプレーをしたり打ったりすると他の人以上の歓声があがっていたのが、地元だなと感じました」

——知り合いはお越しになっていましたか
「友達も来ましたし、試合以外でも友達とご飯いったり遊んだりできたのですごい充実したキャンプになったかなと」

——九州の団結力ってすごいですよね
「九州愛強いですよね。九州の人」

——春休みは
「ずっと野球ですね」

——先日行われた春のセンバツで印象に残っている場面はありますか
「バットが低反発になったじゃないですか。それで高校野球も変わったな、難しくなったなと思いますね。点入る試合、取られても取り返すというのを面白く見ているファンの方もいると思うので。ピッチャー有利になってピッチャーも抑えた感じあんまりしないんじゃないですかね」

——同部屋は
「佐藤壱聖(経2・東日本国際大学附属昌平)です。自由奔放ですね、もう大変ですね佐藤壱聖君は(笑い)。すぐ散らかしますし、自分はきれいにしたいタイプなんですよ、部屋を。あいつはもう出した物は片づけないタイプなので全く違いますね。2つ下なのでかわいいですね(笑い)」

——ショートになったら佐藤壱選手とライバル関係になってくるのですか
「もうそういうのではないですね。友達という感じですね」

——開幕するにあたって、今の心境を教えてください
「今までの経験を生かしていきたいと考えています」

——開幕はやはり特別なものですか
「昨シーズンも自分開幕戦出てないですし、自分今まで3年春の1回だけしか開幕戦出ていないんですよ。特別感はいまいちないというか。いつも通り自分はできるタイプなので。変わらずやっていきたいなと」

——今シーズンこだわりを持ってやりたいことは
「ベストナインをとった時は守備と打撃はよかったんですけど、走る面で、盗塁の数も求められていたので。あまりできていなかったので、守備と打撃もついてきた中で、盗塁とか走る部分も極めれたらなと」

——内野陣、繁永(晟=商3・大阪桐蔭)選手や佐藤壱聖選手のことをどう見られていますか
「レベルはすごい高くて、自分が教えられる立場ではないというか。どちらかというと自分よりも能力は持っていると思うので、能力的には自分は負けているので。見習う部分がいっぱいあるなと。持っている力、バッティングのパワーとか。他の人に比べれば自分は体も小さいですし。すべてにおいて自分より上だと思っているので、見習う部分は多いです」

——この選手と戦いたいという選手は
「去年1番苦にしていたのが国学大のピッチャーで。ドラフト7人行ったじゃないですか。唯一武内(夏暉・現埼玉西武ライオンズ)さんだけ打ててないんですよ。そして坂口(翔颯)投手も打ったんですけど、結構苦手意識強くて。自分が思っているように打てなくて、能力高くて。今年のピッチャーで確実にナンバーワンだと思うんで、坂口投手から自分が思っているような打撃をしていきたいなと思っています」

——大学野球をやる意義とは
「あんまりよくないとは思うんですけど、プロに行くため、社会人に行くため。アマチュアの中ではトップレベルなリーグじゃないですか、東都って。勝利至上主義というか、勝つためにやっているわけじゃないんですけど、そこの部分が大きいのかなと。選手によっては違うと思うんですけど、大学で野球終わったり、続けたり。自分は大学終わってからも野球続けたいと思って大学に来て、東都選んだので。そうなると勝つため、自分の能力を上げるためというのが一番になりますね」

——将来の夢は
「将来の夢はないんですけど、お父さんが社会人野球やっていたんですけど、すぐやめちゃって。自分もお父さんには、長く社会人でできればいいんじゃないかというのを言ってもらっていて。自分が体験したからこそ言えることだと思うので、それがすごい自分に沁みて、その難しさはあると思うので。社会人を長く続けられるように能力的にも気持ち的にもレベルアップしていけたらなと」

——来シーズンの目標は
「首位打者です」

——意気込みを
「今までは自分ばっか、自分が良ければいいという感じでやってきたんですけど、4年生ということも、立場的にも副キャプテンということもあるので。自分の成績が良くなくても、チーム、周りを見てチームが勝つような立ち回りというのをやっていければいいかなと思っています」

◇山本聖(やまもと・ひじり)◇
学部学科:文学部・人文社会学科
身長・体重:168.0㌢・56.9㌔
出身高校:鹿屋中央高校

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