2022年11月6日 駒沢オリンピック公園総合運動場屋内球技場
全26試合の長い長いリーグ戦も最終戦を迎えた。前の試合で八位の日体大が勝利したため、インカレシード権を獲得できる七位に滑り込むためには勝利が絶対条件となった。相手は大学バスケ界屈指のシューター#14土屋率いる早大。勝利をつかみ、インカレへいい形でつなげることができるか。
スターター
#2内尾聡理(商3)、#21渡部琉(商4)、#28濱野裕稀(総4)、#42山崎紀人 (商1)、#47 吉田崇紘(法4)
開始早々、相手に3点シュートを決められるも、エースの#21渡部が持ち前のシュート力を活かし一人で7点を稼ぐ。その後は#60蒔苗勇人(商3)、#0樋口蒼生(文3)の3点シュートが炸裂するも、取っては取られの展開が続き、17ー13の4点リードで第2Q(クオーター)へ。
第2Qでは序盤に#1久岡賢太郎(商1)が二連続で3点シュートを沈め、中大がペースを握ったと思われたが、相手に2つのバスケットカウントを許すなどでなかなか流れを引き寄せられない。41ー36と均衡状態で前半を終える。
▲本日、チームを盛り上げるプレーが随所に見えた#1久岡
第3Q単体でも12ー12と点差が広がらず、5点差で迎えた最終Q。早々に#1久岡のバスケットカウントで盛り上がりを見せるも、その後相手に3点シュートを二連続で沈められ、ついに同点に追いつかれてしまう。このまま逆転を許すかと思われたが、流れを切ったのがやはり#21渡部であった。会場の早稲田応援席が盛り上がる中、冷静に3点シュートを沈めた。その後#0樋口の3点シュート、#2内尾のバスケットカウントが続き勝負あり。72ー69と粘る早稲田を振り切り見事勝利した。
▲「数字としてはよかった部分もあったが、終盤得点に絡めるところが少なかったのとオフコートでの取り組みが課題」とリーグ戦を振り返った#21渡部
この結果により、14勝12敗の七位でリーグ戦を終え、目標のベスト4には届かなかったものの、インカレシード権を獲得した。この結果について荻野ヘッドコーチは「後半戦失速してしまったのは残念」と語る一方で、「(シード権という)最低限の目標はクリアできた」と一定の評価も口にした。今リーグ戦では東海大・筑波大を倒し、日大・専大をあと一歩まで追い詰めるなど上位チームに対して善戦を見せた一方で、下位チーム相手に対しても苦戦を強いられた。「どこにでも勝てて、どこにでも負けるチーム」と荻野ヘッドコーチが語るよう、収穫と課題が両方とも見えた。インカレまであと一か月。いかにして安定的に勝つ力を付けるかが34年ぶりの栄冠へのカギを握っている。
<荻野ヘッドコーチインタビュー>
ーーリーグ戦14勝12敗の七位、この結果について
もうちょっとできるかなっていう部分もありましたし、前半戦と比べたら後半戦が失速してしまったかなと。いい時も悪い時も含めてまあまあですね笑 チームとしてはベスト4は目指そうとしてたんですけど、けが人とか疲労の蓄積があって後半戦失速してしまったのは残念ですね。ただ最低限の目標はクリアできました。
ーーリーグ戦での収穫
みんなで準備をしてこの試合は仕留めるぞというところをやれる力は付いたかなと思います。こないだの日体大戦(二回戦)とかですね。ターニングポイントといえる試合は勝てたかなと思います。逆にその次のゲームとかは反動がきてましたね笑 安定して力を出すというところが次に向けての課題です。
ーー#42山崎、#1久岡といった一年生の活躍
まだまだというところはたくさんあるんですけど、伸び代がある選手なので、積極的に悪いところよりいいところを出してくれとは強調してました。次のインカレ、来年につなげてくれればいいですね。
ーー反対に課題
安定感ですね。チームとして安定感がないので、どこにでも勝てて、どこにでも負けるチームですよね。相手に合わせないで自分たちのスタイルというかシステムとかをやりきれない部分がありました。
ーーインカレに向けて重点的に取り組みたいこと
集大成の場になるので、組み合わせ決まってからになるんですけど、ここのリーグ戦で出た課題を一つずつ潰していくだけですね。ディフェンス面で今日みたいにシュートが入らない日のその後のディフェンスやリバウンドをどう対応していくのか、留学生がいるチームに対しての勝率が低いので、その留学生に対する守り方やどうリバウンドを取るかといったところが課題になりますね。
ーー今年は優勝も狙えるチーム、インカレに向けて意気込みを
ほんとに負けたら終わりの戦いなので、全部勝つつもりでてっぺん目指してチーム全体で頑張ります。
◆試合結果◆
◯中大73(17-13、24-23、12-12、20-21)69早大●
(記事:江渕光太、写真:江渕光太、村上健太)