• Twitter
  • facebook
  • instagram

【第169号掲載記事】上野優佳全日本、インカレ二冠達成ー全日本学生フェンシング選手権大会

11月17~21日 駒沢屋内球技場

昨年行われた東京五輪に、現役大学生ながら日の丸を背負った上野優佳(法2)が五輪出場後初めてのタイトルを目指し、第74回全日本フェンシング選手権大会、全日本学生フェンシング選手権大会の2大会に個人フルーレで出場した。

※「中大スポーツ」第169号7面の本文を掲載しております。

◇   ◇   ◇

 

初の全日本制覇

 五輪後、全日本選手権に合わせてきた上野優佳は予選1回戦をシードでスタートした。決勝に進むまでに五輪代表者を破った強者との対戦もあったが、危なげなく決勝へと駒を進めた。決勝は本来予定されていた日程から1カ月以上延期された11月に開催されたが、相手である東(明治安田生命)のけがによる欠場のため不戦勝という形で初優勝。しかしこの日、決勝戦の代替戦となる菊池小巻(セガサミーホールディングス)とのスペシャルマッチが行われた。優勝を決めたとはいえ、これからの代表争いなどを考えると負けられない一戦。序盤からお互い一歩も引かない試合展開が続くも、4連続得点で6-4と逆転をし、流れをつかんで第1ラウンドを終える。その後リードを保ったまま第2ラウンドを終えるも、第3ラウンド終盤で1313と追い付かれ1分間の延長戦に入る。鋭い剣さばきで攻めの姿勢を崩さなかった上野は開始20秒で試合を決めた。五輪で入賞したその実力を示し、文句なしの初全日本制覇を飾った。

インカレ覇者に

 全日本選手権大会の優勝直後、上野優佳の姿はナショナルチームの合宿にあった。2週間とで2大会に出場し、さらに1週間のナショナルチームの合宿にも参加するなどハードなスケジュールを意欲的にこなし、常に目線を前に向けた。「(合宿は)フェンシング中心のすごくハードな練習だったんですけど、自分としてはいい練習が組めたなと思っていて、調子もすごく良かったので、今回のインカレこそは勝ちたいという気持ちはすごくありました」と過ごした時間への手応えと大会への意気込みを語った。その言葉の通り、プール戦を4戦全勝で通過しトーナメントへと進んだ。決勝は関東インカレで敗れた東(日体大)とのリベンジマッチとなった。「アタックが強い選手で逆転は難しいので、びびらずに攻めていこうと決めていました。それが結果に繋がりました」と強気の姿勢を崩さず序盤からリードを奪い、勢いそのままに15-9で勝利。リベンジを果たし、全日本に続き二冠を達成した。

目指すのは世界

 「これからワールドカップやグランプリが始まってくるので、そこでまだ取ったことないメダルを獲得したいなという気持ちはありますし、来年の世界選手権でメダルに食い込める試合をしたいとは思っています」と世界を取る意気込みを語った上野優佳。このような社会情勢の中で世界を知るというのは難しい状況ではあるが、白門フェンサーが世界に羽ばたくその姿が楽しみだ。

(記事:畑京介)

Twitter(@chudaisports
Instagram(@chuspo_report

2021年1月13日(木)付で「中大スポーツ」第169号を発行いたしました。詳細はこちら