2021年10月9日 東京・国士舘大学多摩
国士舘大との一戦で惜しくも全勝優勝を逃した中大。それでも気持ちを切り替え挑んだ早大戦は、我慢の時間が続く接戦となった。前半、ポストにも嫌われリズムに乗り切れない中大。それでも「よくディフェンスが頑張ってくれた」(実方監督)と11ー9の2点ビハインドで折り返す。迎えた後半戦、徐々に攻撃の歯車が噛み合い始める。後半8分には高橋宗汰(商4)が同点ゴールを決めると、その後も一進一退の攻防を続けつつ、15分には中村翼(法4)が決めて逆転。そこからはリードを保ったまま試合を優位に進め24ー22で勝利。我慢の時間を耐えた末の華麗な逆転劇で最終戦を残し見事、リーグ優勝を決めた。
▲一進一退の状況を瓦解する一撃を放った中村翼
先制は中大。高橋宗汰が決め、このまま今日も試合を優位に進めていくと思われた。しかしここから、長い我慢の時間が続く。前半12分、中大が得意とする速攻を早大が決めて逆転されると、13分には部井久アダム勇樹(法4)の強烈なシュートが惜しくもポストに弾かれるなど不運が続いた。攻め続ける中大だったが、攻撃の歯車が中々噛み合わない。しかし、リズムに乗り切れない時間が続く中でも「ディフェンスはしっかりできた」(中村翼・法4)と話すように要所で粘りを見せ、11ー9の2点ビハインドで折り返す。
▲強烈なシュートを放つ部井久
優勝に向け勝負の後半。「ポストに弾かれるのは仕方ない」(実方監督)と気持ちを新たに挑むと徐々に自分達のペースを取り戻す。後半14分には泉本心(法1)がまずは同点ゴールを決めると続く15分、中村翼が相手の一瞬の隙を見逃さなかった。相手からボールを素早く奪うとキーパー以外誰もいない早大ゴールへ一直線。中村を止める者はもはや誰もおらず、逆転。結果的にこのシュートが長い我慢の時間に終止符を打つ一撃となった。さらに「(今日のMVPを挙げるなら)泉本ですね。ボールをカットして決めたゴールが大きかった」と実方監督が話すように新進気鋭の1年生が爆発、次々と得点を決めていった。終わってみれば24ー22で早大に快勝。後半に猛追し華麗な逆転劇を見せた中大が最終戦を残しリーグ優勝を決めた。それでも「インカレもあるのでしっかり勝って次に繋げたい」と実方監督が話すように、目指すは勝利のみ。難しいシーズンだったこの2年。コロナ禍を、そしてこのリーグ戦を乗り越えた“海千山千”の選手達は必ず有終の美を飾るはずだ。
▲1年生ながら大活躍を見せた泉本
◆試合結果◆
中大24(9ー11、15-11)22早大
◆コメント◆
中村翼選手
──今日の試合を振り返ってみて
「出だしから後半の中盤くらいまでずっとなんか自分たちのペース握れなくて、まあその中でもディフェンスしっかりできて21点くらいに抑えられたのは今日の良かった部分かなと思います」
──前半と後半で何かチーム内で変化はあったか
「いや、別に。自分たちのシュートを自分たちで外してただけだったので、外したらそこはそういう日だって割り切ってディフェンスしっかりやろうと話してるので」
──相手の早稲田の印象
「やっぱりディフェンスが結構いいチームだったので、そのプレッシャーもあって僕らも今日はいいシュートが入ってなかった部分もあるので。オフェンスも結構身長の高い選手がいないので、やっぱ頭使って攻めてくるチームだったんですけど、みんなでディフェンス声かけてやりました」
──次回の東海大戦は
「インカレ前最後の試合なので、雰囲気も内容もスコアも全部いい感じで終われたらいいかなと思います」
(記事:竹内賢心、写真:松岡愛莉)