2024年12月20日 中央大学駿河台キャンパス
中大ハンドボール部の実方智監督、トップリーグであるリーグHのチームへ加入が内定している3選手が駿河台キャンパスにて行われたトップリーグ内定選手記者会見に同席した。
蔦谷日向(法4)
─チームに内定した気持ちと自身のアピールポイント
「僕は出身が大阪ということもあり、小さい頃から僕は大阪での実業団のハンドボールでプレーをすることが夢でした。その夢が今叶うことは非常に嬉しいです。また、自分のアピールポイントをあげるとすれば、勝負強さです」
─中大に入学してよかったこと
「中央大学に入学してよかったことは、やはり中央大学ハンドボールは個々一人一人のスキルが高く、自分自身も学ぶことがたくさんありました。また、 1年生の頃から4年生で4連覇という経験をさせていただいたことが1番良かったと思います」
─今後の目標
「私が内定したアルバモス大阪は現在リーグ11位という厳しい状況ですが、 僕が入団することにより、活躍によってチームの勝利に一つでも貢献できればいいと思います」
─卒業後は4年間過ごした中央大学、東京を離れてしまうと思いますが、ここが寂しいなって思うところ
「東京離れるのはすごい寂しく思うんですが、やはり自分は大阪出身なので、故郷の大阪に帰ってプレーできることがすごく楽しみであります」
─実方監督及び5連覇を目指す後輩にメッセージ
「今まで指導してくださった実方監督には本当に感謝しかないです。また、後輩たちはインカレ優勝を目標にすると思うんですけど、5連覇というプレッシャーがある中で、中大ハンドボールの自分たちらしさを忘れずにプレーしていってほしいと思います」
─内定が決まった時に、家族や友人からはどのような声を掛けられましたか
「自分は兄がハンドボールのジークスター東京というチームに所属しているのですが、それもあり僕の親は頑張ってと声を掛けてくれました。また、友人は小さい頃から僕がハンドボール選手を目指していたので、夢が叶ってよかったねと言ってくれました」
─内定したチームの監督への印象と、そのチームに決めた最大の要因を教えていただけますか
「僕が思う銘苅監督の印象は、すごい真面目な人というのが第一印象です。自分がアルバモスに内定を決めた1番(の理由)は、やはり大阪の地でハンドボールをしたいと思う気持ちが強かったからです」
─夢を掴んだと思うんですけれど夢を掴めた要因というのはどういうのがあったんでしょうか
「大学1年生で入学して中央大学のハンドボール部のプレーを見た時に、すごい今まで自分がしてきたハンドボールと全然視野の広さが違うことに気づかされました。だから4年間で学んだことは・・・」
実方「気合い」
「気合いですか?(笑) 気合いです」
─4年間の中で印象に残っている試合を理由も含めて教えていただきたいです
「自分が1番印象に残っているのは、自分たち(が最高学年)の年でインカレ優勝した時です。自分がやはりコートに立って優勝を経験するということが1、2年生の時はなかったんで、自分がコートに立って、いざ優勝した時には外側から見てる時とは違うような嬉しさがありました。なので、1番記憶に残っているのは自分たちが優勝したインカレです」
─蔦谷選手は法学部ということで、茗荷谷キャンパスへの通いだったと思うんですけど、日々練習とか大会がある中で学業との両立、それこそ茗荷谷キャンパスまで通うの大変だったと思うんですけど、どのようにされていたか教えていただきたいです
「学業との両立は、中央大学ハンドボール部は平日は基本朝6時半から早朝練習が行われているんですけど、一限で茗荷谷キャンパスの人だとどうしても練習に行けないことがあるんです。その一限に行かないといけない人は実方監督が学業に専念しろということで、一限がある人は休んで学業に専念しなさいという指導をしていただいたので、練習があっても学業と練習を両立することができたと思います」
実方「今の補足させていただきます。私はスポーツだけやってればいいっていうことは絶対にありえないと思ってまして。今ちょっと蔦谷から話ありましたように、基本は授業に出るために練習時間を決める。大学って今どこもそうだと思うんですけど、夜8時とかぐらいまで授業があるんですね。その時間帯履修してしまうと。授業がない時間帯って早朝しかないので。そういう意味では、もう何年も前からですけど、朝6時半から8時半で多摩キャンパスでしたら、そこから一限に間に合いますんでっていうことをやっていますので。この彼らもそうなんですけど、4年生の半分ぐらいは3年生で卒業単位取っちゃいますので、髙橋は文学部で卒論があるので。髙橋は今卒論だけっていう感じなんですけど。っていう感じで基本的には全員4年で卒業しますし、半分ぐらいは3年で卒業単位取っちゃいますので。それが一般生徒ほとんど近しいような単位の取り方っていうんですかね。それでハンドボールも頑張るし、学業も頑張るっていうのが中大ハンドボール部のモットーでございますのでそこは今の1、2、3年生もしっかりとやってくれています」
◇蔦谷 日向(つたや ひゅうが)◇
内定先:アルバモス大阪
ポジション:RB
生年月日:2002年6月7日
身長・体重:186cm・80.5kg
経歴:大阪体育大学浪商高→中大
髙橋侑吾(文4)
─チームに内定した気持ちと自身のアピールポイント
「内定した気持ちは、僕自身、目標であり夢でもあったトップリーグに挑戦できることをとても嬉しく思います。 自分のアピールポイントは小柄なんですが、スピードを活かしたプレーでアピールしていきたいなと思います」
─中大に入学してよかったこと
「僕が中大に入ってよかったと思うことは、高校の時は僕は無名の選手であんまり目立った選手ではなかったんですけど、 実方監督にスカウトしていただいて、大学2年生の頃から試合に出させていただきました。そこから自分自身がとても成長でき、中大のハンドルのメンバーはとてもタレント揃いなので、そういうところで自分も頑張らなきゃなっていう気持ちがありました。また、1年生の頃から4連覇という偉業を成し遂げたことが、1番入学してよかったなと思います」
─今後の目標
「僕も蔦谷と一緒でアルバモスに入団するんですけど、アルバモスはやっぱまだチームができて1年目ということで、まだまだ厳しい状況が続くんですけど、選手補強も今は積極的に行っていて、有名な選手であったりとか、そういう選手たちがいっぱい入団してきているので、これから僕たちも入団して、2人でまずはプレーオフ進出を目指して2人で引っ張っていきたいと思います」
─卒業後は4年間過ごした中央大学、東京を離れてしまうと思いますが、ここが寂しいなって思うところ
「僕は千葉県出身で、生まれも育ちも千葉で、関東圏にずっといたので、東京を離れるっていうのは少し寂しい気持ちが大きいです。 でもやっぱり大阪には蔦谷も行くし、友達もいるので、そこがやっぱり心の支えになっている」
─実方監督及び5連覇を目指す後輩にメッセージ
「僕も先ほど言った通り、実方監督には2年生の頃から試合に起用していただいて、本当に感謝しかないです。ありがとうございます。5連覇を後輩たちは目指すと思うんですけど、 今まで大学史上、男子の記録では4連覇が最高記録で、そこに僕たちは今並んでいるので、(※2000年以降では4連覇が最高記録) 後輩たちには5連覇がプレッシャーだと思うんですけど、そこを期待したい。来年5連覇できれば、その後も多分どんどんと連覇記録が続く。10連覇ぐらいまで多分いっててくれると思うんで、そこまで後輩には期待しています」
─内定が決まった時に、家族や友人からはどのような声をいただきましたか
「まずは両親からはおめでとうっていう言葉をもらって、これからは中大みたいに強くないチームだけど、引っ張っていけるように、優勝できるように頑張ってねということを言ってもらって。 友人からは、僕中学校からハンドボールを始めて、小学校とかは全然ハンドボールとは無縁な生活をしてたんですけど、ハンドボールをやってることを知らない友達もいたりとかもして、 ハンドボール選手になるんだって言ったら、すごいね。頑張ってねという驚きと応援のメッセージをいただきました」
─内定したチームの監督への印象と、そのチームに決めた最大の要因っていうのを教えていただけますか
「銘苅監督の印象は、とてもパワフルでユニークで面白い監督なんですけど、ハンドボール界の松岡修造みたいなぐらい(笑)。そのぐらい熱い監督で、 沖縄出身なんですけど、監督がそのこともあってとても明るく、選手たちと親身に話していただけるような方だと思います。アルバモスの決め手はやっぱり今後絶対強くなるであろうという、銘苅監督もそうですし、 選手もいろんなチームからアルバモスに移籍してくるっていうことで、選手補強も行っているチームで、これからどんどん勢いに乗っていくチームだなと思ったのでアルバモスにしました」
─夢を掴んだと思うんですけれども、夢を掴めた要因はどういうのがあったんでしょうか
「僕が1年生で入学した時にはタレントぞろいで、部井久アダム勇樹さんがいたり、中村翼さんがいたり、蔦谷大雅さんがいたり、 ほんとに今の日本のハンドボールを背負うような選手たちばかりで僕なんかが試合に出れるのかなとか、そういう感情もあったんですけど、 先輩を見てると自ずとやる気が出るっていうか、やんなきゃいけないなっていう自分もいて練習した分だけ結果がついてくるっていうか、自分でもやっぱやれるんだなっていう自信がついたので、 継続的に練習をしたり・・・あとは気合いです」
─4年間の中で印象に残っている試合を理由も含めて教えていただきたいです
「印象に残っている試合はやっぱり自分たちの代で優勝したインカレの決勝戦もそうなんですけど、僕はやっぱり僕が2年生の時のインカレの決勝(2022年 VS日体大)が結構印象に残っていて。この試合結構厳しい戦いだったんですけど、延長戦の末勝利できたんですけど、僕自身が2年生でその試合結構活躍できて、決勝の舞台っていうこともあって、自分自身全国の決勝の舞台に立ったことがなかったので、緊張はしていたんですけど、決勝で活躍できたっていう自信とか、そういうのが
インカレ2年生の決勝時についたかなと思います。なので、1番印象に残っている試合はインカレ2年生の時の決勝戦です」
◇髙橋 侑吾(たかはし ゆうご)◇
内定先:アルバモス大阪
ポジション:LB
生年月日:2003年2月2日
身長・体重:168cm・65.3kg
経歴:昭和学院高→中大
扇谷蓮(商4)
─チームに内定した気持ちと自身のアピールポイント
「僕は富山出身で、 富山のチームの一員として、小さな頃から憧れていた舞台でプレーできることを非常に楽しみにしています。 自分のアピールポイントとしては、フェイントからのカットインをアピールポイントだと思っています」
─中大に入学してよかったこと
「自分が中大に入ってよかったと思ったことは、毎日の練習がとても充実していたことです。部員全員がとてもレベルが高いので、もう先輩後輩関係なくとてもいい刺激を受けながら毎日練習に取り組むことができました」
─今後の目標
「僕は富山ドリームズの主力選手としてしっかり活躍して、プレーオフに進出することを目標に頑張っていきたいと思っています」
─卒業後は4年間過ごした中央大学、東京を離れてしまうと思いますが、ここが寂しいなって思うところ
「自分は地元の富山のチームということで実家から通うことになるんですけど、 4年間寮生活をしてきたので、寮生活が終わってしまうのが少し寂しいです」
─実方監督及び5連覇を目指す後輩にメッセージ
「自分は本当に無名の選手から全国で活躍できる選手に指導していただいて、実方監督に本当に感謝しています。 後輩たちには5連覇という、自分たちよりプレッシャーがかかると思うんですけど、 ハンドボールを楽しむことを忘れずに頑張ってもらいたいと思います」
─内定が決まった時に、家族や友人からはどのような声を掛けられましたか
「自分も両親からはおめでとうという言葉をいただいて、地元の友人やハンドボール関係の人からは頑張ってねとか頼んだよみたいなことをいただきました」
─内定したチームの監督への印象と、そのチームに決めた最大の要因っていうのを教えていただけますか
「自分の吉村監督に対する考えというか印象は、試合を見てもらったらわかると思うんですけど、誰もやったことないような戦術などを使う監督で、とても面白いハンドボールをする人だなという印象です。決め手としては、地元の富山であるっていうのと、去年2ヶ月ほど短期移籍でお世話になったっていうのが決め手になります」
─夢を掴んだと思うんですけれども、夢を掴めた要因はどういうのがあったんでしょうか
「自分はオフシーズンなどで行われてるんですけど、中大では基礎練をやってるんですけど、本当に1対1とか、もうずっと基礎練をやるんですけど、 そういったところの反復や実方監督の指導だったりで自分はとても変われたかなと思ってます」
─4年間の中で印象に残っている試合を理由も含めて教えていただきたいです
「自分は去年の日本選手権で対戦させていただいたブレイブキングスさんとの試合で、自分が初めて日本のトップチームと試合する機会だったんですけど
本当に技術面であったり、フィジカル面の違いをとても感じる試合で、将来的にトップチームでやりたいと考えていたので、今以上にもっと頑張らないといけないなというのをとても感じさせられる試合でした」
◇扇谷 蓮(おぎや れん)◇
内定先:富山ドリームス
ポジション:LB・RB
生年月日:2002年12月9日
身長・体重:183cm・81.8kg
経歴:氷見高→中大
実方智監督
─挨拶
「来年度に向けて抱負と言いますか、目標と言いますか、本来で、選手と一緒に目標って作るんですけど、もう選手たちはインカレ優勝ってもう全員が思ってるんで、話し合う必要性もなくですね、まだ何も話してないんですけど、彼らは卒業しちゃいますけど、 インカレ5連覇を目標として、学生と一緒に切磋琢磨していきたいなというふうに思っております。新チームの練習は始まっております。 年明け、大学の定期試験が終わってから3月末までリーグHのチームに短期移籍をさせております。もちろん相手チームの了承がないと勝手には決められないんですけど、この新チームのメンバーで、今のところ5名ほどリーグHのチームに短期移籍できそうです。そのチームさんと最終合意に至ってない選手もいるんで、ちょっとこの場で誰がどこっていうのはちょっと差し控えさせていただきますけど5名ほどリーグHのチームに短期移籍できそうです。これは中央大学が毎年のように行っているものなんですけど、なんでこんなことをするかと言いますと大学で練習するのも大事ですけど、やっぱりリーグHは大学よりももう1ランク、2ランク、3ランクぐらいレベルの高い場なので。そこでやっぱり揉まれるっていうことはですね、 学生にとっても貴重な経験であるとともに、リーグHのチームでいろんなことを教わります。大学にいるで活動する以上に彼らのスキルアップにつながるということがありましてですね、 ご理解いただける限りは、積極的にこの2月3月、短期移籍をさせていきたいなというふうに思っております」
─欠席した泉本心(法4)について
泉本の進路ですね。この場で発表できれば1番良かったんですけど。一応彼はヨーロッパのクラブチームを第1希望としていたんですけど、ヨーロッパリーグはリーグ戦の真っ最中なんですね。6月に終わるので。なので、タイミング的には来シーズンから行く分には割とスムーズに決まったと思うんですけど、なかなかリーグの途中で受け入れてくれるチームがまあ無くはなかったんですけど、あんまりいいチームが見つからずですね。ちょっとヨーロッパは一旦断念して、 リーグHのトップクラスのチームということで一応話はまとまりました。 ただ、今日本当は発表したかったんですけど、ちょっとリーグのチームと話してですね、まだ、向こう側のチームの中で正式な手続きが終わってないってことで、 差し控えてくれっていうことでしたのですいません。この場は差し控えさせていただきますが、リーグHの1位を争っているチームのどこかです。一応泉本の進路は決まりました」
─報告
「ちょっと全く関係ないご報告をさせていただきたいんですが、 実は中央大学ハンドボール部を応援する一般社団法人を設立しました。 一応代表理事、私実方がもう着任してるんですけど、一応11月20日に登録が完了してっていうような状況です。 なぜこんな一般社団法人作ったかと言いますと、設立の目的は中央大学ハンドボール部及びその選手に支援をするというのが目的になります。強くなって4年間、インカレを優勝するようになって4年間、やっぱ本当にお金かかるんですね。もう弱い時代を経験してるんで、インカレ1回戦で負けるのと、決勝に行くのでは全然違って、さらに日本選手権も出場するみたいなことがあると本当にお金がかかってですね、女子マネージャー2人でお金を管理してくれてるんですけど、 本当にヒリヒリしてる状態でございまして。法人作れば寄付ですとかスポンサー集めたりですとかっていうことを、そんなに大きな金額を集めることはできないと思いますけど、少しでも集めてですね、それをハンドボール部に還元するというようなことをやりたくて設立をしました。
もう1つはファンクラブ作ります。本格的なファンクラブを作ってですね、年明け3月中にはファンクラブを立ち上げて、きちっとしたアプリでやろうと思ってまして、アプリ会社との契約も終わってます。中大にはユース代表、ジュニア代表、ナショナルA代表がそれぞれのカテゴリーで2、3人いますので、ある意味タレントがいますんでね、うまくファンクラブを作ってですね、ファンを増やしてっていうようなことができればなっていうふうに思っております。ハンドボールの大学でファンクラブ作ってるのはあるかないかわかりませんけど、あんまり聞いたことがないので、先駆者的にですね、やっていきたいかなというふうに思っています。 最終的には法人を使ってファンクラブを作ったり、いろんなことをやってですね、ハンドボール人口を増やすとか、ハンドボールの認知度を上げるみたいなことを、大学レベルなんですけど、少しでもできればなっていうふうに思っています」
▲実方監督と3選手
(記事:佐伯真生・写真:佐伯真生、福島佳那子)