2025年3月14日 あきる野市民球場
関東地区大学準硬式野球連盟に所属する65チームの頂点を決める関東地区大学準硬式野球選手権大会(以下、関東大会)。優勝校には8月に行われる全日本大学準硬式野球選手権大会(以下、全日本大会)への出場権が与えられる。中大は昨年の関東大会にて2年ぶり16回目の優勝を果たし、今年は連覇がかかる重要な年となる。
初戦の相手は日大。春秋リーグ戦や全日本大会で何度も優勝を争ってきた因縁の相手だが、先発大山北斗(商3)の圧巻のピッチングと1点ずつ積み上げていく粘りの攻撃で終始リードした試合を展開し、完封勝ちを収めた。
試合は1回表から動く。先頭の相野七音(文3)がセンター前ヒットで出塁すると二死二塁から山口剛大(文2)がレフト方向に適時打を放ち先制点を挙げた。またピッチングでは大山が相手を三者凡退で抑え続けて攻撃の隙を作らず、2回裏には三者連続三振で抑えるなど、4回途中まで日大に塁を踏ませなかった。
▲7回10奪三振の力投を見せた大山
3回にも1点を追加し2-0で迎えた6回、吉井愛斗(経2)が死球で出塁すると続く大森燦(商1)がバントヒットでチャンスを広げ、一死二、三塁から相手の暴投の間に吉井が帰塁。さらに二死から村田慶二(商2)がレフト方向へ二塁打を放ち、大森が生還した。この回2点を加え、4-0と点差を広げた。
▲活躍を見せた相野主将
7回裏ではここまで好調を維持していた大山が四球や内野安打などで二死二、三塁とピンチを招く。しかし最後のバッターをセンターフライで抑え、無失点で切り抜けた。直後の8回表には2つの四球と山口のライト前ヒットで一死満塁として、村田が犠牲フライを決めて追加点を挙げた。さらに9回表には相野が一死からセンター前ヒットで出塁すると、原田俊輔(商3)がレフト方向へ適時二塁打を放ち、ダメ押しの6点目を決めた。
8回からはけがから復帰した三浦凌輔(商2)が登板。ライナーや三振で三者凡退に抑えるピッチングが光った。最終9回裏では相手の選球眼に苦しみ2つの四球でピンチを迎えるが落ち着いた姿勢で直後のバッターを三振、センターフライで抑え、見事完封勝利で宿敵日大を破った。
▲点を決めた際の選手たち
試合を振り返って小泉監督は「当たり前のことを当たり前にやるっていうことだけは徹底して、飾らずに日本大学さんには挑もう」と選手を鼓舞していたと明かし、単打や四球でチャンスを広げた点については「本当に汚いヒットでもいいからまずは日大のいいピッチャーに振り負けないようにっていうところは言っていたので、それが実践できてよかった」と振り返った。
また先発の大山は「入りをめっちゃ意識して、初回の3回は絶対完璧に抑えようと思ってました」と語り、10奪三振の戦績を受けて「いつもフォークで落としてるのが今日も効いていたので、相手も手の内を分かってるチームだったんですけど、まだ通用するんだなっていうことが分かったので、またこれからも極めていきたいと思います。」と安堵(あんど)の表情を浮かべた。
新主将で5打席3安打の活躍をした相野は、「今日は自分たちがやってきたことそのまま出せたんで、勝ったかなって思います」と完封勝ちを収めた理由について話す。「室内を借りて(練習)やってたんで。もう量をこなして、とにかく自信つけて戦ったら打てた」と、ひたむきな努力で好調を掴み取ったことを教えてくれた。
シーズン初戦を白星スタートで飾った中大。泥臭く1点を積み上げる、中大らしさが発揮された試合だった。選手たちは関東の頂点を目指し、兜の緒を締めて勝ち進んでいく。
◆試合結果◆
〇中大 6-0 日大●
チーム 123 456 789 計
中 大 101 002 011|6
日 大 000 000 000|0
◆お知らせ◆
次戦は3月18日(火曜日)にやまぶきスタジアムで行われる対日体大戦です。
(記事:大日方惠和 浅野詩多、写真:大日方惠和、浅野詩多)
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