11月24日 東京武道館
インカレ連覇に続いて新人戦連覇を目指した中大は、準決勝で筑波大に敗れ、今年最後の男子団体戦を3位で終えた。
▲表彰を受ける今大会の登録メンバー
インカレ連覇の勢いそのままに勝ち進んでいきたい中大の団体1、2年生チーム。初戦の城西国際大との戦いは、中大の勢いと強さが十分に発揮される試合となった。試合開始早々に先鋒の山崎将治(商2)がドウを豪快に決めると後続が勝利を重ね、良い形で次に駒を進める。3回戦の杏林大戦も山崎の二本勝ちから流れを作って中大ペースで試合を運び、3-0で見事完封勝利を収めた。
▲一年生ながら全試合に出場し、中大の準決勝進出に貢献した小川
4回戦は大将の清家羅維(法2)がヤマ場だったという日大との対戦。黒木裕二郎(商2)がこの日初めて試合に出場し先鋒として二本勝ちを収めるも、次鋒の小島大輝(商2)の一本が出ずに負け、1-1となる。その後は小川大輝(法1)の踏ん張りもあり、試合が動かずに副将の山崎まで回る。先鋒として役割を全うしてきた山崎だが、ここで痛い敗戦を喫する。引き分けなら日大の勝利という厳しい状況で大将の清家に勝敗が託された。しかし緊張やプレッシャーを感じさせず、狙いすましたドウを2本連続で決めて勝利し、実力を見せつける。
勢いに乗りたい中大の準々決勝は帝京大との対戦。黒木、山崎の連続2本勝ちで流れを作る。一方でここまで勝ち上がってきた帝京大も負けじと取り返し、2-2でまたもや大将戦での決着。ここでも清家は「明るくやろう」(清家)というチームの雰囲気のとおり、強気の姿勢を見せて勝利。宿敵、筑波大の待つ準決勝に駒を進める。
▲積極的な姿勢で中大を引っ張る清家
今年度は関東大会、全日本大会の決勝戦で顔を合わせ、激しい戦いを繰り広げた両校の戦績はともに一勝を分け合っている。今年度の総決算としても負けられない中大だったが、先鋒、次鋒戦で相手にペースを握られ2戦連続で相手に勝ち星を与えてしまう。その後、前の試合で負けている井上達登(経2)が自身の負けを取り返すかのように渾身のメンを決め、後続に望みをつなげる。依然として厳しい状況で副将の山崎に期待が懸かる場面だったが一本が出ずに引き分け、大将の清家が相手に一本も与えずに二本勝ちしなくてはならなくなった。
「自分がやるしかない」と腹をくくった清家は、開始から攻めの姿勢を見せると、瞬く間にドウを決め、会場を沸かせる。しかしその後は流れを引き寄せられず、メンを取られてしまい、本数で筑波大の勝利が決まった。試合は清家が意地のメンありで勝ったものの、決勝進出、そして悲願の大会連覇の道は途絶えた。
▲筑波大・森山との試合を終えた清家(左)と悔しそうな表情を見せる山崎(右)
「この試合にかけていた」という清家はこの結果に全く満足していない。それは中大の総意のようである。試合後、1年生メンバーの北原雄太(商1)も「(3位という結果は)悔しいです」とコメントを残している。2年生を中心に上級生が下級生を引っ張る形で、良い雰囲気の中で新人戦優勝に向けて練習を行ってきたという中大だが、その分悔しさの募る敗戦だったといえるだろう。この日の課題や悔しさを持ち帰り、さらに強くなった中大剣道部の姿が来年は観られるはずだ。
◆大会結果◆
①筑波大
②日体大
➌中大、早大
◆試合結果◆
準決勝
●中大2(4)ー(5)2筑波大◯
黒木ーメ黒川
北原ードコ阿部
諸岡メ× メ大島
井上メー重黒木
小川 × 近本
山崎 × 大平
清家ドメーメ森山
準々決勝
◯中大3ー2帝京大●
黒木メドー清水
山崎メメー本田
諸岡メ× メ押元
小島 ーメコ二宮
小川 × 今福
井上 ード 大西
清家コー 栗原
4回戦
◯中大2(6)ー(4)2日大●
黒木メメー原
小島ーメ山﨑
廣澤× 大津
小川コーコ菊地
井上 × 須田
山崎メードコ大濵
清家ドドー高橋
3回戦
○中大3-0杏林大●
山崎 メメー 佐藤
諸岡 メーメ 平山
北原 × 田中
小島 ココー 伊東
小川 × 大島
井上 メー 河原
2回戦
○中大5-1城西国際大●
山崎ド ー 杉本
諸岡コ ー 河野
廣澤メメー 梅田
小島 × 大野
小川 ー メ 横田
井上 コ ー 松本
清家 メ ー 田崎
1回戦
中大シード
記事・写真:「中大スポーツ」新聞部