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前半苦戦も後半怒涛の7トライ!56点差圧勝!―2025年度第14回関東大学春季交流大会 対成蹊大

2025年5月25日 東京都・成蹊大けやきグラウンド

連勝中の中大。試合開始早々トライに成功し、このまま成蹊大を突き放すかと思われたが、小さなミスから成蹊大にトライを許し、前半は接戦に。「ハーフタイムで自分たちのやるべきところっていうのをもう1回、再認識」(堂薗昴修・法4)すると、中大は息を吹き返し、立て続けにトライ。後半は成蹊大に1点も与えることなく、終始力の差を見せつけた。

〈前半〉

成蹊大のキックから試合がスタートする。

前半2分、須田龍之介(法3)がトライ。西本壮(経2)のキックも決まり幸先よく先制する。しかし8分、自陣でのペナルティーが起点となり、タッチキックで相手にビックゲインを許すと10mラインのラインアウトからボールをつながれトライ。キックも決まり7―7の同点となってしまう。

▲インゴールに飛び込む須田

その後は敵陣内で積極的な攻撃を見せる中大。17分、相手のノックオンでチャンスを作ると、スクラムを選択し前進し須田がトライを決めて14 ―7、22分にも北浦佑亮のトライが決まり21―7とリードを広げた。

▲トライを確信する北浦

このままでは終われない成蹊大も34分、ハイパントキック(手からボールを離して地面に着けずに空中で蹴るキック)からの攻撃がうまくつなぐと、トライを決め7点差。このトライが勢いをつけたのか、連続トライを決められ同点に追いつかれてしまう。

なんとか勝ち越して前半を終えたい中大は、40分にラインアウトからモールを形成すると相手のノットロールアウェイ(タックルした選手が倒れたままその場から離れずに、相手のプレーを邪魔する反則)を呼び込む。その後5mラインからモールを形成すると鈴木敦士がトライを決めた。このプレーで前半が終了。28―21と勝ち越してハーフタイムに入った。

▲グラウンドを駆ける鈴木

〈後半〉

開始早々スコアが動く。ラインアウトから鈴木敦士がボールを受け、須田までパスをつなぐと、須田はジグザグと動いてタックルを華麗にかわし、トライに成功した。続いて魅せたのは下坂陸。タックルを受けるも強引に振り切りトライ。自身のフィジカルの強さをアピールする。

▲タックルを受けながらもトライに成功する下坂

個人技が光る中、中大はチームプレイでも強さを発揮した。ラインアウトから川口翔大(法2)、須田、鈴木、堂薗、西本とパスをつないでいく。一度は後退してしまうも、須田のクイックスタートで前進し、もう一度ラインアウトを獲得すると、そのままモールで押し込み、鈴木がボールを沈めた。

▲モールで押し込む選手たち

続く得点はコートの横幅を生かしたプレーから生まれる。開始25分、西本がサイドラインめがけてキックでパスを出すと、駆け上がってきた久保田泰綺(文3)が受け取り、勢いそのままトライ。さらに開始30分、須田が逆サイドにボールを回し、川口がトライを奪取した。その3分後、須田、川口が横山仁道(法1)まで流れるようにパスをつなぎ、横山がトライに成功する。

▲ディフェンスを振り切ってトライする横山

後半40分、久保田がボールを奪い攻撃に移ると、三浦しんがトライ、西本がコンバージョンを決め、駄目押しの得点。中大は見事勝利を飾った。

▲ディフェンスに阻まれながらもトライに成功する三浦

今試合では、後半、コミュニケーションを通じて立て直しに成功した中大。次なる相手は関東大学ラグビーリーグ戦1部に所属する日大だ。格上である日大には、前半で見受けられたような小さなミスが命取りになる。日大戦では前半から本来の力を発揮できるか期待したい。

◆試合結果◆
○中大 77(28-21、49-0)17 日体大●

◆コメント◆

選手名:堂薗昴修(法4)、松沢和輝(文3)

ー今日の試合を振り返って良かった点と悪かった点は
堂薗
よかった点は、バックスとフォワードともに自分たちのやるべきことができたのかなって思ってて、ただ、悪かったところで、簡単なミスだったりとか、基本的なところがまだできてない部分もあったので、そこの部分をもうちょっと修正していこうかなっていうところです。
松沢
良かったところはまず勝ち切れたことが1番良かったです。悪かったこととしては、やっぱり自分たちのかたちにならなかったときに自分たちから焦ってしまって、相手に流れを渡してしまった部分があったので、そこは修正する点かなって思います。

ー前半接戦にもつれ込んだが、その原因は何か
堂薗
やっぱりコミュニケーションの部分が1番大きいかなっていうふうに思っていて、そこの簡単なミスから始まった大きな失点にどうやって自分たちが対応していくのかっていうところを合間合間で話し合えてない部分があったので、次の試合からその部分を密に話し合っていきたいと思います。
松沢
細かいミスが重なってチームでまとまれなくなって、それが大きなミスに繋がってしまったので、コミュニケーションが足りなかったのと、一人ひとりの細かいミスを減らしていきたいと思います。

ー反対に後半は成蹊大を圧倒していたが、その要因は何か
堂薗
やっぱりハーフタイムで自分たちのやるべきところっていうのをもう1回、再認識できたところが1番大きいかなと思っていて、後半の立ち上がりのところからバックス陣も少しフレッシュになっていたので、勢いがついて、フォワードもその波に乗れたので、そこが大きく出たかなというふうに思います。
松沢
自分も堂薗さんと一緒なんですけど、やっぱハーフタイムにしっかり自分たちのやるべきことを再認識して、後半はそれに一丸となって取り組めたのが、後半の展開に繋がったかなって思います。

ー次戦への意気込みと、自身の注目してほしいプレーは
堂薗
日本大学さんは1部リーグで自分たちが倒さなきゃいけない相手っていうところもあるので、緊張せずに、気負いせずに、自分たちのやるべきところをしっかりやっていきたいっていうのと、僕の中では、試合通してグラウンドを駆け回ってると思うので、そこのハードワークのところを見てほしいです。
松沢
日本大学さんはやっぱり1部で格上の相手でもあるので、秋に向けて春シーズン勝ち切って、秋にいい準備ができるようにここ1週間やっていきたいと思います。(注目してほしいプレーは)セットプレー、スクラムと、やっぱり自分もハードワークして泥臭いプレーが特徴でもあるので、そこを見てほしいと思います。

(記事・写真:小林想、福田菜緒)

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