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【4年生卒業企画】アイスホッケー部・角丸陸斗 インカレ2連覇を導いた主将の4年間

「ほんとにマイペース、ただアイスホッケーはめちゃくちゃ好き」

GK川合温大(文4)は、このように ▼角丸陸斗(国経4)を言い表した。初めは同期から「(角丸が)本当に引っ張れるのかな」とも思われていた彼が、チームのインカレ2連覇を牽引し、日本一のキャプテンになるまで。この4年間の軌跡を振り返る。

 

中大合格は「本当に運が良かった」


幼い頃からアイスホッケーに夢中だったという。しかし現実的に将来を考えると、プロ選手として生きていくことは決して簡単ではない。そのため大学で競技は続けるものの、中大からのスポーツ推薦は辞退し、就職を見据えて他大学を受験していた角丸。ところが第一志望が不合格となり、〈併願として一般受験で合格した中央大学〉へ進むことになる。

学業に関しては「『疎かにするな』と親が口うるさく言ってくれた」おかげで、昔から文武両道をする意識が芽生えていた。また「クリエイティブなポゼッションホッケー」に惹かれ、中大を併願先にしていたこと。こうして角丸が白門を叩くことになったのは、様々な巡り合わせといえよう。

▲高校での背番号「18」を逆さにして、大学では「81」を背負った

 

日本一を狙えるのに


全国の強豪高校出身者が集まる中大アイスホッケー部。受験勉強でブランクがあったこともあり、必死にレベルの高さに食らいついた。一方で〈強豪ならではの現状〉も、中に入ることで見えてくる。というのも、これまで試合に出ることが当たり前だった選手が、大学ではメンバーから外れることも珍しくない。そしてその原因を〈自身のプレー〉に向けるのではなく、時に〈不満〉として周囲に示す部員もいた。

「日本一を狙える環境は本当に貴重」である分、そうした姿に対して「疑問に思っている部分はあった」と口にする。特に2年目までは、強いメンバーが揃っていながらも、ライバルの明大・東洋大に負けてしまうのが「いつもの中央大学」であった。

 

目指すべき先輩


そうした中、背中を見ていた人物として、現在はプロとして活躍する2人を挙げる。「たねさん」こと種市悠人(令7卒=現横浜グリッツ)と、「こた」の愛称で「ほぼ友達」だという堤虎太朗(令7卒=現東北フリーブレイズ)だ。実力者が集まるゆえ、各々の自信やプライドがぶつかり合うこともある環境で、ひたむきに上を目指し続ける彼らの姿勢は良き手本になった。

それぞれの尊敬する部分について、

種市㊧「前で喋るのをあまり得意としていない」ながらも「前に出るメンタリティ、リーダーシップ」
堤㊨
「ポジティブで明るい人間性」で「いるだけで練習の雰囲気がガラッと変わる」

 

初めてのインカレ優勝──次は自分たちの手で


3年目のシーズンは、春季リーグで明大に次いで2位。秋季リーグでも東洋大に次いで2位となり、ライバルたちにあと一歩及ばない。しかしインカレでは、種市や堤をはじめとする4年生の導きで強敵の明大を制し、初めての日本一を経験する。また個人としても、ベスト6に選出される活躍を残した。

ただ振り返ると、インカレでいつもとは違う「チームの覚醒」が生じていたのは「偶然」と思える面もあったという。直前にプロチームとの試合で刺激を受けたなど、「様々な要因が重なって」良い方向に転んだ部分も大きい。よって、再びインカレ優勝の景色を見るためには、次はこの覚醒を「自分たちで起こすこと」が必要だった。

 

キャプテン就任


そして迎えた4年目。自らの主将選出を「消去法」と笑いつつも、「ホッケーに対する熱が誰よりも強い自信」や「チームを勝たせたい思いが一番強かった」と選出背景を想像する。

シーズンの初めは、キャプテンとして大きなことをせずとも、良くも悪くも選手の「ポテンシャル」で進んでいる節があった。実力ある下級生が集まったこともあり、春季リーグと夏大会での優勝は「それぞれの選手に頼った形」とも評価する。

▲キャプテン就任後の新体制対談にて

 

苦難の時期──長期戦で勝ち切れなかった秋リーグ


綻びが出たのは、約3か月に渡った長期戦の秋季リーグである。リーグ戦終盤の11月、法大戦で想定外の敗北を喫したことで準優勝という結果に。シーズンも後半にさしかかる時期で、選手の意識にもバラつきが出てきた。「試合に出られない人はフラストレーションが溜まりやすい時期」であり、「だらけた練習」にもなってしまう。

そうした現状を踏まえ、競技面はもちろん、寮でのルールも見直した。生活面を変えることが、プレーに直結する訳ではない。だが「一つ一つのことに対する向き合い方を疎かにしていると、チームとしての『だるさ』が出る」と述べる。

 

インカレ直前、12月の全日本で初戦敗退


変化を加えて挑んだ全日本選手権は、実業団相手に初戦敗退となった。試行錯誤してきたことは「意味がなかったのか」と、一時は呆然とした。しかし「次期キャプテン候補」と期待する小岩獅竜(商2)からミーティングを持ちかけられるなど、多くの後輩たちから「諦めていない姿勢が感じられた」という。苦難の時期を経て、チームは一体となっていた。

 

4年目のインカレ


宿敵・東洋大との大一番にも勝利し、決勝の明大戦へと駒を進める。「チームをどう勝たせられるか」と模索し続けたキャプテンとしての1年間。

──「今日は勝てるな」

この言葉は、どこの大学よりも準備してきた自信からきていた。角丸率いる中大は、インカレ2連覇を成し遂げた。

▲胴上げされる様子

 

自身のキャプテン像


角丸は「視野の広さと、そこから生まれるチャンスメイク」を武器に、プレーでは中心となって皆を引っ張るリーダーだ。一方でマイペースな自分は、「ムードメーカーなタイプではない」と語る。また熱血というよりは、チームの現状を分析し、ミーティングの実施や練習メニュー考案など、課題への対応策を考えることを繰り返したという。「チームへの思いを全面的に出してくれていた」(川合)というチームメイトの言葉は、そうした日々の行動を物語るだろう。

部員のモチベーションに関しても「結局は自分自身」であり、悩む選手にも「普通に接すること」を心掛けた。それが正解だったかは分からないが、良い方向に進んでいたら「ありがたい」と話す。

▲笑顔を見せる

中大の特徴として「先輩後輩関係なく、自分の味をそれぞれ出している」ことでの「クリエイティブなプレー」を挙げる角丸。まさしく一人一人が「研鑽」を重ね、個の力が噛み合ったことで、チームとしての強さに結実していった。

記憶がおぼろげな幼少期から始めたアイスホッケー。ここまで夢中になれたのは、「運命的な部分はあったのかな」とも口にした。中央を背負ったキャプテンは、また新たな地で競技人生を歩み続ける。

 

 

 


角丸選手には、いつも快く取材に応じていただきました。ぜひ中スポの記事と合わせて、軌跡をご覧ください。


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(記事:田中のぞみ、写真:中大スポーツ新聞部)

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