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最終ピリオドでついに同点も異例の中断。旗色が変わり敗戦。―2025年度関東大学水球リーグ戦 対早大

2025年5月31日~6月1日 神奈川県・日体大健志台キャンパス

早朝から雨が降りしきる中、1勝3敗で迎えた対早大戦。上位リーグ進出のために白星を稼ぎたい中大であったが、リードを許す展開に。運命の最終ピリオド(以下P)、久保田啓友(文2)の連続得点で早大に追いつくも、試合時間残り3分、雷の影響で試合は中断。翌日、勝敗をかけて3分間の試合が行われたが、中大は流れをつかむことができず、敗戦した。

手の内を明かしている両チームが、どのような試合を展開するのか注目を受けつつ、今後の試合の流れを大きく左右する第1Pが始まった。元来スロースターターな中大は2-4と2点を追う立ち上がりとなった。

▲ゴールを守る尾上黎真(文1)

第2P序盤、ディフェンスが機能する一方で、シュートの決定率が上がらない。吉村光貴(文4)や本部颯汰(文1)のシュートは止められてしまう。しかし、だんだんと守りから流れをつくり、吉村が得点すると、今度は本部が得点。中大は、尾上が日大のシュートを止め、万全の体制で攻撃に臨むと、飯島颯大(文2)が相手ディフェンスをひきつけて、本部がシュートを決めるという見事な連携プレーを見せた。さらに、吉村が再び得点。ハーフライン付近で早大からボールを奪うと、そのままゴールに迫り、シュートを放った。加えて船水淳希(文4)がゴールネットを揺らし、ガッツポーズ。中大は第2P、残り2秒で決められてしまったペナルティスローを含め、3失点したが、1点リードを縮め折り返した。

▲シュートを放つ吉村

第3P、尾上が潜在能力発揮する。ペナルティスローを阻止し調子を上げると、次の2ターン、シュートを止めた。尾上のプレーに鼓舞され、吉村、久保田、飯島、佐賀慶(経2)が果敢に挑むも、得点したのは久保田のみ。中大がオフェンスに苦しむ間、早大は2点を挙げ、再び点差が開いた。特に調子が上がらない佐賀は、訪れたチャンスを生かすことができず、表情に陰を落としてしまう。そんな佐賀に船水は「慶切り替えろ」と、吉村は「俺も調子悪いから」と励ましの言葉をかけた。船水はシュートを決め、プレーでも頼もしさを見せる。しかし、中大は苦境を脱することができず、2点ビハインドで第4Pを迎えることとなった。

▲ゴールを決めて笑みを浮かべる船水

第4P、早大に先行され、3点差に。これ以上の失点は避けたい中大は、森田晃輝(文4)のディフェンスで流れをつくると、飯島が得点。さらに久保田が連続得点を挙げ、中大はついに同点に追いついた。控えにまわっている選手や観客からどっと歓声が沸いた次の瞬間、雷鳴がとどろき、試合は一時中断に。再開し、中大のディフェンスが早大のシュートを阻んだところで、またもや雷鳴が響いた。選手たちが目をらんらんとさせる中、時間だけが過ぎていき、体温を奪っていく。当初は雷雲が通過し次第再開する予定であったが、選手たちがプールサイドに上がって30分以上経過したことから、試合は翌日に持ち越されることとなった。

▲連続得点を挙げた久保田

翌日、中大は積極的にシュートを放つも、コースを絞られ、ことごとくキーパー止められてしまう。ペナルティスローを許し失点すると、中大はタイムアウトをとって体制を整え、同点ゴールを狙うが得点ならず。ワンチャンスにかけてキーパーを下げ、6人全員で攻めるも、早大にボールを奪われ、ガラ空きのゴールに駄目押しの1点を決められてしまった。

強固なディフェンスが見られた反面、シュートの決定率が伸び悩んだ今試合。中大が課題を乗り越えて、勝利する瞬間が待ち遠しい。

◆試合結果◆
●中大11(2ー4、4ー3、2ー3、3ー3)13専大〇

◆コメント◆

選手名:森田晃輝(文4)、吉村光貴(文4)、船水淳希(文4)

ー今日の試合はどのような意気込みで臨んだか

森田
僕は本当に上位リーグ行くためにはこの試合負けられない試合だったので、人数が少し欠けてしまったんですけど、少ない人数でもしっかり勝ち切るためにも絶対勝つぞっていう気持ちで臨みました。

吉村
やっぱりここ絶対に勝たないといけない戦いなので、全員で気合い入れて臨みました。

船水
目標のベスト4に向けてこっから、今日の試合もそうですけど、勝っていかなきゃいけないので、人数少ない中でどうやって戦っていくかを考えながら臨みました。

ー良かったところや改善点は

森田
僕的に良かったところとしては、1ピリ目離されてしまったんですけど、その離された展開から自分たちで追いついて、そこから試合途中で終わってしまったんですけど、もう逆転するぞっていう気持ちにしっかり切り替えられたのがとても良かった点かなと思ってます。

吉村
よかったことは、全体的にチームがいい雰囲気で試合に臨めてたこと、そこは良かったかなっていう風に思ってて。個人的に改善点として、絶対決めきらないといけない場面で、こうシュート外してしまったりだとか、そういうのがあったので、次の試合につなげられるように、もう1回気持ち入れてやっていこうと思います。

船水
今日良かったことは、いつも点取ってる人たちの調子が悪い中で、いつも点取らない組が点取ったり、点に絡めていってたところが良かった点かな思います。

ー明日の慶応戦に向けて
森田
明日の試合も負けられない試合なので、相手が慶応大学、6大学では1度勝ってる相手なので、気を緩めずしっかりと勝ち切るゲーム、勝ち切る、逃げ切れる展開にしていきます。

吉村
絶対勝ちます!!

船水
あと2戦落とせない試合なので、しっかり勝ち切って頑張っていきたいと思います。

ー残り3分の早大戦への意気込み
森田
3分という短い時間なんですが、自分たちの最高のパフォーマンスを発揮できるように準備していきたいと思ってます。

吉村
3分のゲームのためにこうやるのはやったことないんですけど、チーム全体ではいい雰囲気で勝ち切れるように頑張っていけたらなと思います。

船水
モチベーションっていう部分でかなり難しい試合になると思うんですけど、しっかりそこを調整してやっていきたいと思います。

(記事:福田菜緒、写真:大畠栞里、福田菜緒)

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