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好調な滑り出しも、後半失速し逆転負け-関東大学水球リーグ戦 対慶大

2025年6月1日 神奈川県・日体大健志台キャンパス

前日の大雨から打って変わって、強い日差しが降り注ぐ中行われた対慶大戦。中大はスタートダッシュに成功し、そのまま慶大を突き放すかと思われたが、「大事な3ピリ目でちょっと守りに入りすぎた」(久保田啓友・文2)ため、失速。追い上げる慶大を前に流れを取り戻すことができず敗戦した。

第1ピリオド(以下P)、慶大の攻撃を防ぐと、森田晃輝(文4)と久保田がボールをやり取りし、チャンスをうかがう。得点にはつながらず、先制点は慶大の手に渡ってしまったが、ここから中大は勢いづいていく。まず、久保田がディフェンスのマークが外れた隙にシュートを突き刺すと、次に、本部颯汰からパスを受けた藤林佳聖(文3)がワンタッチシュートを決める。さらに佐賀慶(文2)が素早い腕の振りからスピードの乗ったシュートを放った。その後スコアの動かない時間が続いたが、中大が1点を追加し、慶大に3点差をつける好調な立ち上がりとなった。

▲シュートを放つ佐賀

第2P、先に得点したのは中大。ロングパスを受けた久保田がキーパーとの一対一に打ち勝った。早大に1点を許すも、見事なディフェンスからカウンターに持ち込むと、ゴール前の細かいパス回しでキーパーを翻弄し、佐賀が得点し、中大は点差を突き放しにかかる。慶大の得点後、しばらくの間、両チームのキーパーが好セーブを連発し、膠着状態に陥るが、慶大が再び得点。リードを保ちたい中大が船水淳希(文4)が得点し、3点差を守って折り返した。

▲パスを出す船水

苦境に立たされた第3P。序盤、中大は守備に意識が向き、シュートを打つことすら叶わない。その間、中大の守護神安田康太郎(文3)がペナルティスローを含め、4連続セーブを見せる。しかし、その鉄壁の守りもとうとう破られ、慶大は5連続得点。中大もだんだんとシュートを放つようになるが、軌道はまるで吸い寄せられていくかのようにキーパーの正面へ。中大は、1得点もできず、慶大に2点のリードを許して、最終第4Pを迎えた。

▲ゴールを狙う藤林

第3Pから押せ押せムードの慶大。好調を維持するキーパーから得点するのは至難の業だ。中大は、佐賀がキ-パーの頭上にシュートを突き刺し、なんとか点差を縮めるが、すぐに得点を返され、再び2点差に。慶大はさらに連続得点を挙げ、4点差までリードを広げられる。中大は意地で1点決めるも決められ、さらに返すもさらに返され、4点差で敗北した。

第3Pでの弱腰が大きく影響してしまった今試合。次なる相手は日本選手権関東予選で敗北を喫している日大だ。下位リーグに向けて弾みをつけたい中大は強気のプレーでリベンジなるか。

◆試合結果◆
●中大10(4ー1、3ー3、0ー5、3ー5)14慶大〇

◆コメント◆

選手名:佐賀慶(経2)、久保田啓友(文2)

ー今日の試合を振り返って

佐賀
1、2ピリはうまくいったんですけど、大事な3ピリ目でちょっと守りに入りすぎたのかな。
そこでもうちょいみんなで攻めたりしてたらなんかちょっと変わったんかなと思います。

久保田
最初、自分たちのリズム、良いリズムで試合には臨めたんですけど、その試合の流れの中で、相手の流れになった時に、自分たちでそのリズムを取り戻せなくなって。フラストレーションが溜まって、相手にどんどんいいリズムを作られたときに、そのリズム取り戻せずで、結局もう自滅してしまったところが慶應戦の敗因だと思います。

ー早稲田戦の振り返って
佐賀
シュート外しすぎましたね。
久保田
もうちょっとさ。そんなんどう書くん!外しすぎましたねって何を書くん!
佐賀
もうちょっと丁寧に攻めたら良いなと思いました。

久保田
雷で、その試合が中断して次の日に繰り越されるとかいうのは自分たちも初めてで、相手も初めてなんですけど、それに対してチームでこう準備をもっとしっかりしなければいけなかったっていうのが反省点だと思っていて。
例えば、こういう展開になったことをあらかじめイメージしながら練習をするとか。
3分なので、1つのミスが命取りになるから絶対にミスをしないっていうことを徹底するとか。
チームとしてもっと決め事、決め事を、
佐賀
共通認識?
久保田
共通認識を持っとくべきでした。

ー次戦に向けて
久保田
2週間後には日本大学と試合があるんですけど、そこではもう必ず勝って、2試合負けが続いてるんで、その流れを断ち切って、次の日大戦の後にもその下位リーグでの戦いが続いてるので、そこにもいい雰囲気を持っていくように、再来週は必ずチーム全員で勝ちに行きたいと思います。
佐賀
チーム一丸となってしっかり1戦1戦大事に。次は勝って目標の5位に近づけるように頑張りたいと思います。

 

あとがき

インタビュー後、選手のフランクな一面と、マネージャーの方との仲の良さがうかがえる一場面がありました。

久保田
(自分と佐賀)どっちが正直馬鹿だと思いますか?
マネージャー
そんなんどうやって書くねーんとか書かれんじゃない?
久保田
中スポのために話すの練習しときます!

久保田選手をはじめ、水泳部(水球)のみなさんは気さくな方ばかりです。取材に伺うと、よくカメラ目線でポーズを決めてくださいます。
試合を楽しみつつ、真剣な眼差しで立ち向かう姿と、親しみやすい姿とのギャップには未だに慣れません。
体制や代が移り変わっても、この温かく穏やかな雰囲気は変わることなく、受け継がれていってほしいと願っております。

(記事:福田菜緒、写真:大畠栞里)

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