2025年9月6日 東京アクアティクスセンター
競泳の日本学生選手権第3日は6日、東京アクアティクスセンターで行われ、男子400mメドレーリレーは、中大(三光哲平=法4、谷藤大斗=法4、村佐達也=総1、光永翔音=商2)が3分34秒66で優勝した。同100m背泳ぎは、三光が自己ベストの54秒08で2位に入った。
村佐、光永が100m自由形でワンツーフィニッシュ―第101回日本学生選手権水泳競技大会・1日目
▲表彰台で喜びを爆発させる(左から)三光、谷藤、村佐、光永
男子100m背泳ぎ予選
7組 ①三光哲平(法4)54秒37(決勝進出)
序盤は仮屋陽貴(東洋大)に先行を許す展開も、26秒59の2番手でターン。その後75m付近までにトップに立ち、頭一つほど差をつけてフィニッシュした。
8組 ⑦赤坂太成(経4)55秒21(決勝進出)▽⑮廣橋諒人(総4)55秒96(B決勝進出)
赤坂はスタートから力強い泳ぎでややリードするも横一線のレースに。26秒82の4番手で折り返すと、先頭5人での接戦となり苦しいレースを強いられたが、順位は落とさずゴールした。
廣橋は、序盤は出遅れ10番手でのターンとなったが、徐々に赤坂ら先頭集団との距離を詰めていき、最終的に組6位でフィニッシュした。
男子200m個人メドレー予選
5組 ⑯上田滉貴(総3)2分2秒79(B決勝進出)
スタートから勢いよく飛び出し、25m付近で世界選手権代表の小方颯(日大)と並んだ。ターン後の背泳ぎでは小方のリードを許すも、上田も食らいつき3番手を維持。平泳ぎでは先行する小方を追い2番手を争う形となったが、自由形で引き離され組6位となった。
7組 ⑬福田乃斗(商2)2分2秒46(B決勝進出)▽⑩橋本英明(総1)2分1秒62(B決勝進出)
福田はバタフライでは大きく差がつかない中で、4番手でターン。その後はパリ五輪の同400mで銀メダルの松下知之(東洋大)がレースをけん引。福田は8番手に下がるも平泳ぎで7番手に浮上し、最後の自由形でさらに順位を上げ、組5位でゴールした。
橋本は、福田とほぼ同列の5番手で最初の25mのターンへ。背泳ぎでペースを上げ4番手につくと、松下らに逆転はかなわなかったものの、平泳ぎ、自由形でも後続と体一つほどのリードを保ったままフィニッシュした。
男子400m自由形予選
5組 ㉜藤原佳己(商1)3分59秒49
接戦の序盤は、やや後続につける形で最初の25mを9番手でターン。その後も順位は変わらず、300mの折り返し以降から先行する選手との差が広がる形でのゴールとなった。
6組 ⑦中山響(総3)3分52秒41(決勝進出)▽⑮嶋田大海(商1)3分54秒63(B決勝進出)
中山は、スタートはゆったりした泳ぎで4番手で50mを折り返す。100mまでに3番手に浮上すると、しばらく順位の動きはなかったが、300mからペースを上げていき、先頭3人でのトップ争いに。350m地点で一時先頭に入るも、ラスト50mで競り合い、組3位でゴールした。
序盤から抜け出した嶋田は50m地点では3番手。100mまでに中山が先行し、嶋田はその後ろについたが、300m地点で5番手に。その後は、中山ら先頭集団を追う形でそのままフィニッシュとなった。
▲400m自由形予選で力泳する嶋田
女子400mメドレーリレー予選
2組 ⑦中大(弘中花音=文2、楠田夢乃=文2、坂本千紗=文1、長谷川葉月=文3)4分8秒82(決勝進出)
背泳ぎの弘中が25m過ぎから頭一つほどのリードで50m地点ではトップに入るも、折り返し後、わずかな差で法大が1番手に。平泳ぎでは加藤心冨(早大)がトップに立つ中で、楠田は3番手に下がったが、その順位をキープ。早大がさらにリードを広げる中で坂本が2番手の法大に迫る力泳を見せると、自由形の長谷川が終盤で法大をかわし組2位でフィニッシュした。
男子400mメドレーリレー予選
5組 ①中大(赤坂太成=経4、谷藤大斗=法4、村佐達也=総1、光永翔音=商2)3分37秒5
赤坂は最初の50mは同列の中の6番手から、100mまでに3番手となり谷藤に。谷藤も150mまで順位をキープしつつ、200m地点では2番手に浮上。バタフライの村佐がトップの近大に頭一つほどまで迫ると、光永がラスト25mほどで逆転した。
男子100m背泳ぎB決勝
⑤廣橋諒人(総4)55秒81
25m付近まではあまり差がつかない展開から、折り返しはやや遅れる形で27秒68の8番手。しかし後半もペースを落とさず再び順位を上げ、先頭集団を追う力泳で自己ベストを更新して見せた。
男子100m背泳ぎ決勝
②三光哲平(法4)54秒08▽⑧赤坂太成(経4)55秒32
第4レーンに入った三光は50m地点までに、隣を泳ぐ竹原秀一(東洋大)とともに頭半分ほどリード。折り返しは26秒35のトップで入ったものの、終盤にかけてペースを上げた竹原にかわされ準優勝。予選に続き自己ベストも更新した。
三光の話「100mは調子が良くて優勝できると思っていたが、最後の部分で竹原選手が強かった。そこで勝てなかったところが準優勝という形だが、悔しいと思う」
▲100m背泳ぎで準優勝した三光
男子200m個人メドレーB決勝
②上田滉貴(総3)2分1秒74▽③橋本英明(総1)2分1秒83▽⑦福田乃斗(商2)2分2秒94
上田が初めのバタフライからハイペースな泳ぎを見せトップでの折り返しに。続く背泳ぎではさらに2番手と1秒弱にリードを広げたものの、その後の平泳ぎでそれを半分ほどに縮められ、ラスト50mで逆転を許した。橋本は終盤にかけて猛れつな追い上げを見せ3番手となったが、上田が2番手を死守した。
橋本の話「400mでは9番で心がきつく、その後の決勝では思うような結果が出なかった。次のインカレでは結果が悪くても心を鍛えるということを意識したい。4年生の先輩のかっこいい姿を見たので、次は僕が決勝に残って天皇杯を奪還できるように貢献したい」
男子400m自由形B決勝
③嶋田大海(商1)3分52秒02
50m地点で3番手に入ったところから、前方の2人を追う展開。250m地点で一時4番手に落ちるも、再び追い上げを見せ300mでは2番手に。350m地点でトップまで0.5秒、体半分ほどまで迫ったが、最後の50mは後続3人を含む5人での混戦で一つ順位を落とした。
嶋田の話「中大の目標は打倒明治で、最後競り勝てなかったが、順位を上げられてやれることはやった。優勝はもちろん狙っている。チームとしては、まだまだここから早い選手も出てくるので全然優勝を諦めていない」
男子400m自由形決勝
⑦中山響(総3)3分54秒64
序盤の接戦では安定したレース運びを見せていたものの、75m以降で西川我咲(東洋大)が先行した辺りから徐々に遅れる形に。後半から再度ペースを上げたように見えたが、7番手からは抜け出せなかった。
中山の話「エントリーが1番で優勝しなければと思っていた。7月にユニバーシティーゲームズが終わってから思うように練習が積めなかった。7番という結果だが、中大に少しでも貢献できたことは良かった。明日の8継は何が何でも2本泳いでどちらもタイムを上げたい。来年は最上級生なので、金メダルを取れるよう頑張りたい。日本選手権に出るので、オープンウオーターも頑張りたいと思っている」
女子400mメドレーリレー決勝
⑤中大(弘中花音=文2、楠田夢乃=文2、坂本千紗=文1、長谷川葉月=文3)4分6秒03
弘中は、50mでは横並びから後半で若干差がつく展開となったが、6番手で楠田に引き継いだ。その後バタフライの坂本が250m以降から追い上げを見せると、アンカー長谷川の引き継ぎ時点で5番手とほぼ同列となり、ラスト50mの力泳で逆転した。
▲メドレーリレー決勝後の(左から)長谷川、坂本、楠田、弘中
男子400mメドレーリレー決勝
①中大(三光哲平=法4、谷藤大斗=法4、村佐達也=総1、光永翔音=商2)3分34秒66
決勝で第1泳者を任された三光が100mまでに2番手に入る。谷藤は近大、明大にわずかにリードを許すも、バタフライで村佐が250mまでに3番手まで浮上。トップの牧野航介(東洋大)とは引き継ぎ時では体一つのリードがあったが、350m地点でそれを半分ほどまで縮めると、残り25m付近でわずかに東洋大をかわした。昨年はわずか100分の1秒差で東洋大に競り負け、表彰台を逃していた。
中大は400m自由形リレーに続き今大会リレー種目で2冠とし、村佐は個人での自由形2種目と合わせて4冠目を手にした。
三光の話「(昨年は)僕の責任が1番大きいと思っていたので、今回は絶対に隣だけには負けなくなかった。後ろは強いメンバーがいたので、安心して泳げた」
谷藤の話「不調が続いていたが、メドレーリレーで僕が果たす役割を発揮できたと思いうれしい。中大に力を与えることができた」
村佐の話「メドレーリレーは各種目の一番早い選手が出るのでチーム力が必要とされる種目。そこで勝ち切るということは中大の強さを証明できたと思う」
光永の話「リレーのてっぺんは中大が一番似合う。絶対負けないという気持ちで、最後泳ぐことができた。去年は100分の1秒でメダルを逃して、4年生から来年は託したぞと言われていた。去年の分、先輩方の分も全て思いを継いで、最後泳ぎ切った」
(記事:前田依美華、桑沢拓徒/写真:前田依美華、松浦有紗)