2022年9月9日~11日 京都・たけびしスタジアム
日本学生陸上競技対校選手権大会(日本インカレ)が京都府・たけびしスタジアムで3日間に渡って開催された。3年ぶりの有観客となった今大会は各大学の声援が鳴り響いた。
インカレ初日、400㍍決勝に大島愛梨(文4)が出場。予選を1位で突破し、決勝では54.78のタイムで3位と見事表彰台に輝いた。2年時に準優勝を果たし注目を浴び続けてきた大島だが、昨年は表彰台を逃し辛酸をなめた。最後の全日本インカレで結果を残し、レース後チームメイトや監督と喜びを分かち合った。
走幅跳では吉岡里沙(文3)が1回目の跳躍で6㍍00と自己ベストを更新。4位入賞を果たした。
▲400㍍フィニッシュ後の大島
インカレ2日目、100㍍決勝が行われ中大からは田路遥香(法3)が出場し7位の12秒02で駆け抜けた。田路は春先からの怪我でインカレ前は満足な練習ができず、監督との相談の末に100㍍と4×100㍍Rに照準を合わせることを決めていた。とにかく100㍍準決勝を通過することに意識を置いていた田路は「決勝に残れただけでも自分的にはよかった」と心境を語った。
田路は4×100㍍R決勝にもアンカーとして出場。加藤杏奈(商3)、佐藤美里(文1)、深澤あまね(法2)、田路とバトンをつなぎ46秒13の7位でフィニッシュ。出場した4人は表彰台に乗ることを目標としていたが今回は悔しくも届かなかった。短距離のブロック長である田路は「400㍍が強い分、注目されづらかった」とコメント。4×400㍍Rに負けまいと、今回走らなかったメンバーも含めた全員で4×100㍍Rを強くしようとした。直前のメンバー替えにも「全員の決勝にかける思いは強かったのでしっかり4人で走ることができた」と動揺することなく走り、チームの結束力の強さ見せた。今回決勝を走った4人はまだ3年生以下であり、今大会以降もチャンスがある。メンバー全員でつなぐバトンで表彰台に上る日まで鍛錬を重ねる。
▲フィニッシュ時の田路
炎天下の中行われた注目のインカレ最終日。中大から多くの選手が入賞を果たした。
400㍍H決勝には松岡萌絵(経2)、益子芽里(文1)が出場。関東インカレ優勝、日本選手権3位、今季日本ランキング3位に上り詰めるなど、今シーズン驚くべき成長を遂げている松岡。得意とする後半からラストスパートで、順位を押し上げ準優勝となった。日本ランキング1位・立命大山本には及ばなかったものの、「1位との差が思ったよりもなかった。優勝を狙える位置にいて、まだ伸び代がある」とコメント。今後は「ハードルの感覚を常につかみながら、これからの大会に繋げていく」。益子は初の全日本インカレで8位入賞を果たした。
▲スタート時の松岡
七種混成には梶木菜々香(法4)、松下美咲(文2)が出場。七種開幕種目の100㍍Hから調子の良さを見せた。26人中梶木、松下のみが13秒台でフィニッシュ。梶木がたたき出した13秒49は、通常の100㍍H決勝で3位に入るタイムでありレベルの高さがうかがえる。梶木は苦手とする走高跳・砲丸投げで出遅れるも、200㍍・走幅跳で1位、他2種目でも上位に入り合計5462点で準優勝を果たした。
松下は200㍍・走幅跳の2位をはじめ、やり投以外の全種目で一桁順位を獲得。関東インカレ時の4682点から595点伸ばし、5277点で3位入賞に輝いた。梶木、松下ともに自己ベストを大きく更新し、中大を七種総合優勝に導いた。
▲表彰後笑顔を見せる梶木(左)と松下(右)
昨年4位に終わり表彰台を逃したマイルリレー。エース飯田景子(法2)が欠場となり、アンカーに佐藤美が入った。第一走の高島菜都美(文4)、第二走の松岡がともに3番手でリレー。400m個人で3位入賞を果たした三走の大島は、中盤から先頭との差を徐々に縮め、最後の直線でスパートをかけ2位に押し上げた。「四走という役割をいただいて緊張していた」というアンカーの佐藤美。順位を3位に落とすも、福岡大と0.04秒差のデットヒートを制し3位に食い込んだ。
▲アンカー佐藤のフィニッシュ時
関東インカレに続き、多くの選手が入賞者を果たした今大会。中大短距離ブロックの強さを全国に証明した。一方長距離ブロックは、10月30日に行われる全日本大学女子駅伝(杜の都駅伝)への出場が決まった。1993年以降優勝から遠ざかっており、近年はシード権からも遠ざかっている。大会まで約一ヶ月、上位入賞に向けて調整を重ねる。
◆大会結果◆
9月9日
女子100㍍
予選1組
①田路 11.98(-1.4)
予選3組
⑤加藤杏 12.29(-0.8)
予選7組
⑤久保田真子(文1)12.10(+1.0)
女子400㍍
予選2組
DNS飯田
予選3組
⑦高島 57.41
予選5組
①大島 55.26
女子100㍍H
予選2組
DNS吉岡
予選3組
DNS梶木
女子100㍍
準決勝2組
⑧久保田 12.17 (+0.4)
準決勝3組
②田路 11.74(-0.4)
女子4×100㍍R 予選4組
①中大(加藤杏、佐藤、深澤、田路)46.00
女子400㍍ 決勝
③大島 54.78
女子棒高跳 決勝
NM(記録なし)諸田祐佳(文3)
女子走幅跳 決勝
④吉岡 6㍍00(+2.0)
9月10日
女子200㍍ 予選
②田路 24.78
⑦蒲生茉鈴(商1)25.61
③大島 25.13
女子800㍍ 予選
DNS奥脇彩花(文1)
DNS服部咲季(文1)
女子400㍍H 予選
①松岡 59.37
①益子 59.45
女子100㍍ 決勝
⑦田路 12.02
女子三段跳 決勝
DNS吉岡
4×400㍍R 予選
①中大(鶴澤、佐藤美、松岡、大島)3:45.18
4×100㍍R 決勝
⑦中大(加藤杏、佐藤美、深澤、田路)46.13
女子七種 100㍍H
①梶木 13.49
②松下 13.81
女子七種 走高跳
③松下 1㍍66
⑦梶木 1㍍50
女子七種 砲丸投
⑲梶木 9㍍75
⑨松下 10㍍60
女子七種 200㍍
①梶木 24.91
②松下 25.37
9月11日
女子5000㍍ 決勝
DNS加藤礼
女子やり投 決勝
⑬亀井桜(商4)49㍍60
女子200m 準決勝2組
⑤田路 24.90
女子400㍍H 決勝
②松岡 57.74
⑧益子 59.95
女子4×400㍍R 決勝
③中大 3:39.63(高島、松岡、大島、佐藤美)
七種やり投
②梶木 49㍍28
⑱松下 33㍍53
七種800㍍ 3組
②梶木 2:24.19
③松下 2:24.83
七種総合
②梶木 5462
③松下 5277
(記事:高橋若夏、守屋七菜、坂井真子、写真:杉浦瑛俊、若林拓実、小泉百々子)
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