• Twitter
  • facebook
  • instagram

「トップに追いつけるように頑張りたい」期待の1年生山口が3位入賞 ─令和6年度明治杯全日本レスリング選手権大会 3・4日目

2024年5月23~26日 東京体育館

各大会で優秀な成績を収めた選手のみが参加を許される明治杯。中大からは8名の選手が出場し、東京体育館で4日間にわたる激闘が繰り広げられた。

―――――――――――――――――――――――――――――――――

折り返しとなる3日目。男子フリースタイル65㌔級に秋山大和(経2)、男子グレコローマン130㌔級に岩崎和志(経1)が出場した。最終日、4日目には男子フリースタイル70㌔級に山路太心(法3)、山口叶太(法1)が出場した。山口は準決勝でリベンジマッチを果たすも敗れ、3位表彰台を決めた。

3日目

男子フリースタイル65㌔級に出場した秋山。1回戦、場外、さらにはローリングで0ー5とリードを許した第1ピリオド。続く第2ピリオドも残り1分17秒の時点で相手に9点リードを付けられ、後がない状況に追い込まれた秋山。攻撃の手を強め、相手を背後から掴み、ローリングで6点を獲得し、巻き返しを図るも一歩及ばず、6ー15のポイント負けで1回戦敗退。中学時代に勝利したことのあった今回の対戦相手に対し、「相手も強くなっていたので、練習をもっと頑張らないと」と刺激を受ける一戦となった。


▲相手を抑え込む秋山

 

男子グレコローマン130㌔級予選B組に出場した岩崎。第1ラウンドは終始相手のペースにのまれ攻撃することができず、ローリングで相手に追加点を与えて0ー9でテクニカルスペリオリティ負け。第2ラウンドは終始膠着した状態が続き、第1ピリオドで相手にパッシブ、第2ピリオドでは岩崎にパッシブが入り、1ー1の状態となる。組み合って、互いに様子をうかがいあうもその後も試合は動かず、ラストポイントで惜敗。格上とする相手に対し、「スタンドもグランドも返んなかったんで、 結構そこが自分の中で大きな自信に」と振り返った岩崎は、次戦に向け前向きな姿勢を見せた。


▲組み合う岩崎

 

4日目

男子フリースタイル70㌔出場した山路。初戦の相手は、高校の先輩である三輪優翔(ALSOK)。小学校から目標としていた三輪との夢の対決が実現した。

試合開始後2分間は両者ともチャンスをつくることが出来ない。試合が動いたのは前半終了1分前。三輪にアクティビティピリオド中に点数を取り切れず、山路が1点を先制した。しかし、その直後、三輪に場外ポイントが入り1ー1。試合は振出しに戻ったと思われたが、前半終了まであと数秒のところで2点を追加され,1ー3で笛が鳴った。後半で逆転するべく流れを変えたい山路だったが、三輪の積極的なプレーにより後半開始30秒間で6点を追加される。その後も三輪は付け入る隙を与えず、さらに2点を追加。山路は1ー11のテクニカルスペリオリティ負けで初戦敗退となった。

山路は「前半良いかたちでプレッシャーをかけることが出来ていたんですけど、(試合の)後半で簡単に(点数を)取られちゃって。それが後半のバタバタに繋がってしまったかなと思います」と振り返り、「ずっと憧れてきた選手と対戦することができて幸せだったけど情けない試合だった。もっとやれる、やらなきゃいけない」と悔しさを口にした。


▲高校の先輩後輩対決で善戦した山路

山路と同じく男子フリースタイル70㌔級に出場した山口。今年中大レスリング部に入部した山口は、高校時代に男子史上5人目のインターハイ3連覇を達成した期待の1年生だ。

上位入賞に期待のかかる山口の初戦の相手は本名(育英大)。前半は両者一歩も譲らない拮抗した状況が続く。試合が動いたのは前半終了の1分前。アクティビティピリオド中に攻めきることが出来ず1点を先制される。反撃のチャンスを狙う山口はその直後、2点を取ることに成功。2ー1で前半戦を終えた。リードして迎えた後半戦、山口は攻める姿勢を崩さず、11点を追加。初戦を12対3で突破した。

山口の次なる相手は細川(日体大)。試合開始1分で2点を先制し、前半終了直前に2点を追加。4ー0で前半を終える。後半戦もこのまま逃げ切りたい山口だが、細川もこのままでは終われない。細川の積極的なプレーで2点を取られる。山口はチャンスをもらえず苦しい状態が続き、なかなか追加点を挙げることが出来ない。それでも果敢に攻め続けた山口は場外ポイントで1点を追加。5ー2で勝利し準決勝進出を決めた。


▲3位決定戦で社会人相手に勝利した山口

勢いに乗る山口が準決勝で対戦したのは青柳善の輔(クリナップ株式会社)。青柳は今年の全日本選抜選手権王者だ。試合開始1分20秒のところで2点を先制されると、その後も青柳は点数を重ね7ー0と山口を突き放す。後半で巻き返しを図りたい山口だったが、やはり王者は強かった。流れを渡すことなくさらに4点を追加。山口は0ー11でテクニカルスペリオリティ負けし、準決勝敗退。3位決定戦へ進むことになった。試合後山口は、「まだまだ青柳選手との差はあると痛感した」と悔しさを滲ませ、「これからもっと練習してトップに追いつけるように頑張りたい」と口にした。

3位決定戦で対戦するのは、先ほど山路が惜しくも敗戦した三輪。先輩の雪辱を晴らすべく、試合に挑んだ。先制したのは山口。相手に付け入る隙を与えない攻めのプレーで前半戦を5ー0とし、後半でさらに2点を追加。試合終了直前で2点を取られるも7ー2で勝利し、見事3位入賞を果たした。


▲1年生ながら3位入賞を果たした山口(右から2)

石原三四郎(文4)が2位、濱田豊喜(法3)と山口が3位と、好成績を残した今年の明治杯。今大会では新入生の活躍も光り、一段と強くなった中大レスリング部。次なる目標は、東日本学生リーグ戦での優勝だ。1年生から4年生まで全員で戦い抜き、勝利をつかみ取る。

 

◆試合結果◆

男子フリースタイル65㌔級
1回戦
●秋山大和(経2)6―15菅野(育英大)○
※ポイント負け

男子グレコローマン130㌔級予選B組
R1
●岩崎和志(経1)0-9山田(山梨学院大)○
※ポイント負け
R2
●岩崎1-1山口(山口県レスリング協会)○
※ラストポイント負け

男子フリースタイル70㌔級
1回戦
●山路太心(法3)1-11三輪(ALSOK)○
※テクニカルスペリオリティ負け
○山口叶太(法1)12-3本名(育英大)●
※ポイント勝ち
準々決勝
○山口5-2細川(日体大)●
※ポイント勝ち
準決勝
●山口0-11青柳(クリナップ株式会社)○
※テクニカルスぺリオリティ負け
3位決定戦
○山口7-2三輪(ALSOK)●
※ポイント勝ち

 

◆コメント◆
──次戦、東日本リーグ戦への意気込み

秋山:そうですね。部内にもう1人同じ階級の人がいるので、しっかり部内戦を勝って、本戦でも全部勝てるように、優勝できるように頑張りたいと思います。

岩崎:多分、自分の先輩が同じ階級にいるので、その人が出ると思うんですけど、自分も狙っていけるように頑張りたいです。やっぱり、自分の中で1番強い先輩だなと思っていて、追いつけるように頑張りたいです。

山路:いやもう後輩の追い上げがすごいんで、まずそこにしっかり勝って、やっぱりチームのキーマンとして全部勝てるように頑張りたいです。

山口:まずこの段階で3位を取れたっていうのがすごい自信になると思うので、この経験をその後の大会でもいかしていきたいと思います。

◆お知らせ◆
次戦は6月24日(月)に駒沢屋内球技場で行われる東日本学生リーグ戦です。

(記事、写真:橋本唯花、塚越香都)

公式X(@chudaisports
Instagram(@chuspo_report