11月27日 駒沢屋内球技場
東日本秋季選手権最終日は3、4年生のみが出場できる選手権の部が行われた。グレコローマンスタイル97㌔級では山中彬(経3)が優勝。フリースタイル79㌔級の八木海里(理工3)は梅林(早大)に敗れ、準優勝に終わった。
▲ローリングを掛ける山中
山中は準決勝の相手が棄権したため、いきなり優勝を懸けた試合に臨むことになった。対戦相手は吉澤(専大)。まずパッシブにより1点を追加し、グランド状態の相手にローリングを2回掛けて計4点を加えて、5-0と有利に第1ピリオドを終える。第2ピリオドでは逆にパッシブを受けてしまい、1点を奪われるも追加点を許さず5-1で勝利した。天皇杯全日本選手権(天皇杯)に弾みを付けることができた山中。天皇杯での目標は「ベスト8」。課題のグランドの守りを固めて、目標をかなえて現実のものにしたい。
▲天皇杯への試運転として出場した八木
八木は1回戦、準決勝と10-0のテクニカルフォール勝ちを収めて決勝へと駒を進めた。決勝戦はこの大会が復帰戦となった梅林。「(梅林)太朗が強いから出てみようと思った」というように望み通りの対戦となった。八木は持ち味のタックルを生かして得点を狙うも、梅林に入らせてもらえない。0-1のスコアで第2ピリオドに入ると、さらに突き放されて0-6で優勝を逃した。八木は「何にもさせてもらえなかった」と話し、残り3週間でタックル以外の技に磨きをかけて天皇杯に挑む。
▲「勝ちきれない現実がある」と試合後に語った石田
石田は1回戦を不戦勝として、準決勝に臨んだ。第1ピリオド終わって0-3とされ、第2ピリオドでも得点できない展開が続いたが、残り40秒にテークダウンによって2点獲得し、あと1点に迫る。石田は残り5秒で相手の足をつかみ最後の逆転チャンスが到来するが、相手にすり抜けられて万事休す。2-3で敗れた。石田は「自分なりには動けていた」と話したが、「あと1点で惜しかったからご愛嬌ということにはできない」と最後まで厳しい口調だった。
これで中大からは天皇杯に計11人の選手が出場することに決まったが、「13人出場しようと必死にやっている」(山本監督)こともあり、目標にはあと2人届かなかった。今後、チーム全体として強くなるためには天皇杯に出場できなかった選手の力の底上げが必要不可欠だ。個々の課題に向き合って成長を果たし、それぞれの初陣となる大会に挑みたいところだ。そして天皇杯に出場する選手たちは自身が設定した目標を達成することができるのか。今年最後の戦いに臨む選手たちの姿に注目したい。
◆大会結果◆
フリースタイル
61㌔級
1回戦
●江田健二郎(文3)0―10藤波(専大)○ ※テクニカルフォール負け
70㌔級
1回戦
●伊藤拓海(商4)1―7山内(神奈川大)○
○石田稔貴(経3)―永石(東洋大)● ※不戦勝
準決勝
●石田2-3本間(日大)○
→3位
74㌔級
1回戦
○宮川哲也(文3)10―0河内(慶大)● ※テクニカルフォール勝ち
2回戦
●宮川2-5山田(拓大)○
●尾形颯(商4)―石﨑(日大)○ ※不戦敗
79㌔級
1回戦
○八木海里(理工3)10―0髙橋(国際武道大)● ※テクニカルフォール勝ち
準決勝
○八木10―0池田(神奈川大)● ※テクニカルフォール勝ち
決勝
●八木0-6梅林(早大)○
→準優勝
グレコローマンスタイル
63㌔級
1回戦
●椎葉桂己(法3)6-15高森(拓大)○ ※テクニカルフォール負け
72㌔級
1回戦
●佐藤祐之介(経3)0-8佐々木(日大)○ ※テクニカルフォール負け
97㌔級
準決勝
○山中彬(経3)―城間(東農大)● ※不戦勝
決勝
○山中5-1吉澤(専大)●
→優勝
◆お知らせ◆
次の大会は12月19~22日、駒沢体育館で天皇杯全日本選手権が行われます。
記事・写真:「中大スポーツ」新聞部