昨年は春季リーグで5位、秋季リーグは3位という結果に終わった中大野球部。今年は「結勝」をスローガンに掲げ、櫻井亨佑(商4)主将のもと5年ぶりのリーグ優勝、日本一に向けて調整を進めている。今回は春季リーグ開幕を目前に控える選手たちの声を6日間、全11回にわたってお届けします!
最終回は今春も中大野球部の指揮を執る清水達也監督。「優勝という成功体験を味わってほしい」と柔らかい口調で語る中大の軍師に、戦国東都の幕開けに向け練習やオープン戦を重ねてきたチームの状態、期待を託す注目選手とともに春季リーグ戦の展望をうかがった。
(聞き手:齊藤さくら、橋本唯花、構成:齊藤さくら)
▲今春も選手に寄り添い、中大野球部を勝利へ導く
──秋季リーグ戦を振り返っていかがでしたか
「去年は各チーム、エースがしっかりしていたので、なかなか点も取れなかったし、本当に拮抗した試合で、結果的にもうちが8勝7敗で、優勝チーム が7勝5敗で。1つの勝ち負けで優勝を逃したわけで、その辺の戦い方をもう1回しっかりやろうってみんなに言ってます」
──中前(祐也=令6卒・現三菱重工East)選手をはじめ、去年の4年生は下級生の頃から主力として活躍されていたと思います。その代が抜けた穴はかなり大きいと思いますが、どのようにお考えですか
「やっぱり西舘(勇陽=現読売ジャイアンツ)と石田(裕太郎=現横浜DeNAベイスターズ)と岩本(大地=現セガサミー)、大栄(陽斗=現トヨタ自動車)、そこの主力でやってたピッチャーが4枚抜けちゃったわけだから、そこの穴埋めが一番必要かなと」
──ピッチャーではどなたに期待していらっしゃいますか
「今日(4月2日取材時)オープン戦最終戦で岩城(颯空=経3・富山商)が投げたのと、そのあと三奈木(亜星=商3・浦和学院)が投げて、彼らが3年生で経験があるから、この2人とあと同級生の山口(謙作=商3・上田西)に期待してます」
──ここまでの1年生の活躍はどのようにご覧になっていますか
「今日もピッチャーで東恩納(蒼=商1・沖縄尚学)、高橋蒼人(文1・帝京)、あとこの間、高橋史佳(経1・日本文理)と子安(秀弥=経1・東海大相模)が投げて、オープン戦通して安定してるので、1年生の4人もチャンスがあれば使ってみたいと」
──この春の戦いはどのようになると踏んでいらっしゃいますか
「生徒が考えたスローガンもああいう字を使ったスローガン(『結』を用いて『結勝』ゆうしょう)にしたので、それはずっと去年からもやってきたことで、つながりっていうのを大切にしてやっていこうって言っていて。今日の最後のオープン戦も打線のつながりとか、投手の継投とかでもそういういい形が出たので、そういう点では目標通り、スローガン通りになってるし、何よりもその、気持ちと気持ちとか、メンバーとかメンバー外とか、ベンチの人と出てる人とか、ピッチャーと野手とかそういうそれぞれのつながりも大切にしながらやっていこうって言っていて、ああいうスローガンにしてくれたので。そこは彼らも意識していると思うし、その点で今日みたいにできたのでいい状態で望めると思っていますね」
──監督が変わった亜細亜大学、駒澤大学の印象を教えてください
「印象というかまだ見たこともないしわからないんだけど、監督が変わったっていうことは本当にチームの全体が変わると思うから、今までとは違うっていうのは選手にも言っていて、相手どうこうじゃなく自分たちのことをしっかりやろうって言ってます」
──冬を越えて成長を感じた選手はどなたかいらっしゃいますか
「岩城もそうだし、野手で言ったら繁永(晟=商3・大阪桐蔭)、皆川(岳飛=経3・前橋育英)。この子たち3年生なんだけど、やっぱり大学4年間あって2年生と3年生、ここが一番違う、下級生の時と上級生で。だから3年生全体が少し変わったかなっていうのはあるね」
──監督が選ぶオープン戦の MVPはどなたですか
「誰だろうね(笑い)。いや、誰って感じじゃないな。本当に今日の最後、こういう形ができたので、ほんとつながりっていう点ではみんなが繋がってくれたって感じかな」
──春のキーマンになる選手はどなただとお考えですか
「ピッチャーだったらそれこそ岩城と三奈木と山口と、かな。で、野手だったらクリーンナップはみんな。皆川と繁永と櫻井(享佑=商4・習志野)、そこはキーマンだな」
──チームの仕上がりに関してはいかがですか
「全員が体調がいいかって言ったら万全じゃない子もいるんだけれども、全体的には良い状態で入れるかなと思ってます」
──チームの注目ポイントがあれば教えてください
「明るさ。明るくやってほしいし、今日はすごく明るくできてたし。どんな状態でも、いい時も悪い時もあまり暗い顔してやらないで明るくやろうって話してるから、うん明るくだね」
──最後に春季リーグ戦の意気込みをお願いいたします
「もうそれは優勝経験のない子たちだけになっちゃったから、去年の子たちがいなくなって。とにかく優勝っていう成功体験を味わってほしいと思って頑張ります」
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