2024年6月29日 秋田県・男鹿総合運動公園
▲表彰式後、笑顔を見せる選手たち
秋田県男鹿市で男鹿駅伝が開催され、中大からは1チームが出場し3時間22分42秒のタイムで優勝を果たした。アップダウンの激しいコースを全選手が区間3位以上でまとめ、その中でも佐藤大介(文1)と阿部陽樹(文4)の二人は区間賞を獲得した。
最長区間の1区を担ったのは本間颯(経2)。「今年は出雲駅伝がないので、その代わりとなる大会という認識で、青学大だったりとか他の1区の強い選手方がいる中で試合に勝つというところを意識して走った」。中盤まで東洋大、東国大とともに前を行く青学大の若林を追い、ラストスパートで東国大を引き離し区間2位でたすきをつないだ。関東インカレハーフでは39位と、納得のいく走りを出すことができなかった本間。「正直自分に対して自信が無くなっていたが、溜池(一太、文3)さんだったり強い先輩方にくらいついて、しっかり練習の消化ができていたので自信も取り戻すことができていたが、いざ箱根駅伝区間賞を取るような選手と走ってまた自分の力の無さを痛感した」と悔しさ交じりに話した。山本コーチは「力を信じた部分もありますし、関カレハーフでしっかり粘り切れなかったので、ここでしっかり来ないとだめだよというメッセージでもあった」とエース格がそろう1区に本間の起用を決めた意図を話した。
2区の佐藤大は、初の大学駅伝にもかかわらず区間賞を獲得。「登りは自分の持ち味で、しっかり戦えたことは評価できるところ」とし、「青学大に追いついたが下りで離され、そのまま行ってしまって中継点でも差が開いてしまった」と下りについての課題を挙げた。登りのきついコースで力を発揮した佐藤大について、山本コーチは「2区はかなり重要視していたのですが、ちゃんと仕事をしてくれたので、これでもう一段上がれば上のステージに行くのかなというふうに感じます」と評価した。
▲本間と佐藤大は同じ埼玉栄高校出身。「高校時代から信頼している先輩の本間さんが前にいたので、安心してアップまでの時間を過ごせた」(佐藤大)
3区では山平怜生(法4)が安定した走りを見せた。「本当にアップダウンばかりで結構きつかったですが、下りでうまく乗れたかなと思うのでそこは評価できる点」と振り返り、順位を2位から1位に押し上げた。また、1秒差で逃した区間賞については「反省点」とした。
続く4区を走ったのは田原琥太郎(文1)。3、8㎞と最短区間だが、登りのきつい区間を区間賞にあと2秒に迫る区間2位でまとめた。「登りで他区間と比べたら差をつけられるのが少ない中だったが、後ろと10秒差をつけられたのはよかった。逆に区間賞まで東洋の選手と残り2秒で、ラストもがけなかったのがまだ課題の残るところ。良くも悪くもいい経験ができた駅伝だった」と初の大学駅伝を振り返った。
▲山平から田原へたすきリレー
5区は秋田県出身の佐藤宏亮(文3)が出走。「地元ということで気持ちを入れて頑張ったのですがちょっと暑さにばててしまった」とベストコンディションで走ることが厳しく区間3位となった。しかし順位を維持し6区の阿部へと襷(たすき)をつないだ。
▲「下り基調の中たまに来る登りは意外と得意なので、調子が悪いなりには頑張って走れたと思います」と佐藤宏
6区・阿部も山平に続き、4年生として頼もしい走りでリードをつくった。一時は青学大に捉えられるも引き離し、50秒ほどリードをつくりアンカーへとつないだ。「新入生もいた中、自分と山平の4年生がしっかりとチームを押し上げる形で、一緒に上にもって行きたいなと思っていた」と結果で役割を果たした。区間賞獲得については「取れてよかったですが、油断せずこれからも練習を積んでいきたい」とこれから迎える駅伝シーズンを見据える。
そして最終7区を担ったのは原田望睦(文1)。区間2位の好走で1位でゴールテープを切った。「目標タイムよりかは遅れてしまったが、ある程度にまとめられて大きく崩れることはなかったので、そこは良かった」とレース後に話した。
▲ゴールテープを切る原田
青学大、東洋大、東国大と駅伝でライバル校となるチームが複数出場した今大会。「フルメンバーというわけではないが、箱根でも力を示しているような選手もいる中でちゃんと勝負するというのがこの駅伝に出場する意味でもある」と山本コーチ。また山平は「1年生は初めての駅伝だったりして緊張したりしたと思うが、みんなベストの走りで自分の力を発揮してくれたのでよかった」とチームとして振り返った。今回の優勝は駅伝での勝ち経験として今後、チームの糧となるはずだ
◆大会結果◆
総合順位
❶中大A 3時間22分42秒
②青学大B 3時間24分14秒
③東国大 3時間24分53秒
④東洋大 3時間25分18秒
⑤明学大A 3時間32分5秒
区間成績
1区 14.9㎞ 本間颯 区間2位 44分47秒
2区 11.8㎞ 佐藤大介 区間1位 36分56秒
3区 7.5㎞ 山平怜生 区間2位 22分28秒
4区 3.8㎞ 田原琥太郎 区間2位 13分20秒
5区 8.2㎞ 佐藤宏亮 区間2位 24分32秒
6区 9.9㎞ 阿部陽樹 区間1位 29分46秒
7区 10.1㎞ 原田望睦 区間2位 30分50秒
(記事:松本あゆみ、写真:日向野芯、藤本佳野、二村沙羅、松本あゆみ)
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