2025年2月24日 平和リース球場
チーム 123456789=RHE
慶 大 000011000=281
中 大 00000310×=461
[慶]沖村、荒井、前田、竹内-坪田
[中]子安、鈴木晶、平山-野呂田
[本]〈慶〉常松(6回ソロ)〈中〉松嶋(6回3点)
◆スタメン◆
1[遊]佐藤 壱聖(経3=東日本国際大昌平)
2[中]青木 勝吾(文1=中央学院)
3[右]皆川 岳飛(経4=前橋育英)
4[三]伊藤 櫂人(文3=大阪桐蔭)
5[左]松嶋 晃希(経4=浦和学院)
6[一]髙橋 徹平(文1=関東第一)
7[指]安田 淳平(商3=聖光学院)
8[二]佐々木 琉生(商3=健大高崎)
9[捕]野呂田 漸(文4=秋田中央)
P 子安 秀弥(経2=東海大相模)
中大にとってはおいどんリーグ2戦目となるこの日、六大学野球の代表格である慶大と対戦した。六大学野球と東都大学野球という大学野球の代表リーグと言える両リーグのチームの対戦を見ようと多くの観客が平和リース球場に足を運んだ。試合は序盤、中大の先発・子安、慶大の先発・沖村の両者譲らない白熱した投手戦となり、1回から4回までスコアボードに0が並び続ける展開となった。先に均衡を破ったのは慶大。5回に林(慶大)のタイムリーで先制すると、続く6回も常松(慶大)のソロホームランでリードを広げる。しかし、その裏、中大は松嶋晃のスリーランホームランで逆転すると勢いそのままに7回にも追加点を加えて開幕2連勝を飾った。
▲3回を無失点に抑えた子安
中大の先発は昨季リーグ戦でリリーフとしてチームを支えた子安。「立ち上がりが課題」と話す子安だったが、初回は制球が定まらずにヒットと四球でいきなり2死一、二塁のピンチを背負う。しかし、「ピンチになると自分のピッチングができた」と子安。慶大の5番常松に対して外角低めのコースにストレートをしっかりと投げ込み、見逃し三振に切って初回を無失点で終える。
▲しっかりと犠打を決め、2番の役割を果たした青木
その裏、この日1番に抜擢された佐藤が四球で出塁すると、続く2番青木が犠打で得点圏にランナーを進める。しかし、後続が慶大先発の沖村を前に手が出ず、得点を奪うことができない。その後も両者ともに走者を出すものの、両チーム先発の粘り強い投球がくり広げられホームが遠い状況が続く。
▲4回から登板した鈴木
そんな重苦しい展開を打ち破ったのは慶大だった。子安に代わって4回から登板した鈴木晶太(経3・仙台育英)は勢いのあるストレートを慶大打線相手にテンポよく投げ込み、4回を無失点で終えたが、5回に慶大打線が鈴木晶を襲う。先頭の上田に左二塁打を許すと、その後1死三塁とされたところで打順が上位に返り、打席には1番林(慶大)。ノーボール1ストライクからの2球目、やや真ん中に入った球をレフト方向に運ばれて三塁ランナーが生還し先制点を許してしまう。その後、6回にも常松(慶大)のレフトスタンドへの特大ソロホームランでリードを広げられ、慶大の流れを止めることができない。
▲逆転となるスリーランホームランを放った松嶋晃
東都の意地を見せたい中大はこのままでは終われない。6回、この回からマウンドに上がった前田(慶大)から2つの四球をもらい、中大は1死一、三塁の好機を得る。このなんとしてもチャンスを生かしたい場面で打席に立ったのは前々日の試合で3打数2安打1打点の記録を残した好調の松嶋晃。「ランナーが一、三塁だったので当てに行って内野ゴロだけはなしで」という気持ちで打席に立った松嶋晃は初球から積極的にバットを出し、迎えたカウント1ー2からの4球目。松嶋晃の力強く振り抜いた打球は快音を響かせ、ライトスタンドへ一直線。スリーランホームランで逆転し、先ほどまでの重苦しい雰囲気は一転し、ベンチは大きな盛り上がりを見せた。
▲7回に追加点となるタイムリーを放った武井
ここからは完全に試合の流れが中大へ。続く7回には6回から守備交代で出場した先頭の前川(竜我=商1・福井商業)がエラーで出塁すると、犠打で1死二塁の形を作ることに成功。同じく6回から守備交代で出場した武井(仙太郎=商2・鎌倉学園)が竹内(慶大)の浮いた初球を見逃さず、力強くミートしセンターへのタイムリーを放ってリードを広げる。
▲圧巻のピッチングを見せた平山
7回から登板した平山(颯士=文3・水戸商業)は鋭い変化球と直球を投げ分け、落ち着いた投球を見せた。3イニングを投げて被安打1、奪三振3という圧巻の記録を残して存在感を示した平山は、この日の投球について「真っ直ぐと変化球どっちも低めにコントロールできて良かった」と振り返り、「自分は3年生で3回目なので結果にこだわってやっていきたい」とリーグ戦出場へ向けアピールしていくことを誓った。
▲慶大に勝利し喜ぶ選手達
社会人の強豪チームであるPanasonic、六大学野球の代表格である慶大を下し、おいどんリーグの開幕から2連勝を飾った中大。昨季までリーグ戦に出場していない選手も多く起用され、結果を残しているこのおいどんリーグ。中大の層の厚さを感じさせる一方で、「1年生も入ってきてベンチ入りとかも熾烈(しれつ)になってきている」という武井の言葉通り、レギュラー争いは激しさを増している。鹿児島・宮崎と地を移して行われるこのキャンプを経てそれぞれの選手がどう成長し、リーグ戦でどんな戦いを見せてくれるのか非常に楽しみだ。
◯中大4―2慶大●
◆お知らせ◆
次戦は2月25日(火曜日)に薩摩川内市総合公園野球場で行われる対日鉄ステンレス戦です。
(記事、写真:高橋美帆)
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