2025年10月7日 明治神宮野球場
チーム 123 456 789=RHE
中 大 000 000 000=020
国学大 001 000 00×=132
[国]當山-立花
[中]岩城、三奈木、子安ー綱川
[本]なし
◆スタメン◆
1[二]繁永 晟(商4=大阪桐蔭)
2[中]青木 勝吾(文1=中央学院)
3[右]皆川 岳飛(経4=前橋育英)
4[一]髙橋 徹平(文1=関東第一)
5[左]松嶋 晃希(経4=浦和学院)
6[三]伊藤 櫂人(文3=大阪桐蔭)
7[指]佐々木琉生(経3=健大高崎)
8[捕]綱川真之佑(経4=健大高崎)
9[遊]佐藤 壱聖(経3=東日本国際大学昌平)
P 岩城 颯空(経4=富山商)
4校が勝ち点1で並び立ち白熱する秋季リーグは、第3節に突入。1部残留のため上位に進出したい中大は、同じく勝ち点1の国学大と対戦する。第1戦は、プロ注目左腕・岩城颯空(経4=富山商)が先発し7回1失点7奪三振の好投を見せるも、打線は国学大のエース・當山の前にあと一本が出ず、悔しい完封負けを喫する。初戦を落とし、後には引けない状況となった。
相手先発は春からの復調を目指すエース左腕・當山。1回の表、中大打線から2つの三振を奪い三者凡退に抑えると、その裏、今季2度目の先発となる中大の最速152㌔左腕・岩城も相手バッターをテンポ良く3人で打ち取る。注目左腕同士が上々の立ち上がりを見せ、手に汗握る投手戦を展開する。
▲力投する先発の岩城
試合が動いたのは3回裏、国学大の攻撃。岩城は先頭の田井(国学大)にこの日初のヒットとなる左中間への三塁打を浴びる。続く赤堀(国学大)の打球を二塁手・繁永が身を挺して止めるも、三塁走者が生還し先制のタイムリー内野安打を許す。追加点は防ぎたい中大。三塁手・伊藤櫂が続く打者のゴロを二塁へ送球し封殺、続いて鋭いライナーを処理する好反応を見せ2つのアウトを取る。そして一、二塁間を抜けていきそうな当たりを繁永が捕球し一回転スロー。好守も助けてこのイニングを最少失点でしのいだ。
▲3回、好守を連発した伊藤櫂(左)と先発の岩城(右)
得点を許した直後の4回表、1番から始まる好打順で流れを作りたい中大だったが、先頭の繁永は内野ゴロに倒れる。開幕から4試合連続でヒットを放っている2番・青木勝の打球は風に乗って高々とレフトへ。スタンドがざわめき立つ大飛球だったが、惜しくもフェンス手前で捕球される。ここまで5割近い打率を残す3番・皆川も内野ゴロに倒れ三者凡退。上位打線で反撃とはならなかった。
5回の表、先頭の髙橋徹が四球を選びチーム初出塁。ベンチを振り返ってガッツポーズを決める。続く松嶋晃の打球を相手の一塁手が落球し、無死一、二塁のチャンスで打席は伊藤櫂。送りバントでチャンスの拡大を試みるも、相手ピッチャー當山が三塁で封殺しアウトカウントを1つ増やす結果となった。続いて佐々木琉が三振に倒れ、2アウトで綱川の打席。初球空振りの直後、相手捕手は大きくリードを取る一塁走者・伊藤櫂をけん制しようと二塁へ送球するが、逸れてセンター前に転がる。この間にランナーはそれぞれ進塁し二、三塁と一打逆転の場面になるも、綱川はフルカウントから三振を喫し惜しくも得点とはならなかった。
岩城は4回以降、力のある直球で相手から空振り三振を奪うなど落ち着いたピッチングで三者凡退のイニングを重ね、締まった空気の中で試合は後半戦へ突入する。
中大は7回表、2死で打席に立った松嶋晃の当たりがしぶとく内野を抜け、待望のチーム初ヒットとなる。しかし続く伊藤櫂の打席間に松嶋晃はけん制で刺され、あえなくこの回の攻撃は終了。
8回の裏、中大のピッチャーは岩城から三奈木亜星(商4=浦和学院)に交代。三奈木は先頭に四球を与えると、続く打者にも大きく球が抜けて2ボールとコントロールが定まらず、急きょ降板。マウンドは子安秀弥(経2=東海大相模)に託される。追加点を奪いたい国学大は、続く田井(国学大)が送りバントを試みるも、打球はキャッチャー前で静止。すかさず綱川は二塁へ送球し、一塁走者をアウトにする好プレーでピッチャーを救う。その後も子安はワイルドピッチと四球でランナーを得点圏に背負うが、最後は今秋ドラフト候補の落合(国学大)を見逃し三振に仕留め、ピンチをしのいだ。
▲ピンチを抑えて吠える子安
1点差のまま試合は最終回を迎える。9回の表、中大は1死から繁永がデッドボールを受け出塁すると、続く青木勝がセカンドへゴロを打ち、一塁ランナーの繁永は二塁フォースアウト。ランナーが入れ替わる形となって打席には皆川。2球目をライトへ返すと、青木勝は快足飛ばして三塁へ到達。當山からのチーム2本目となるヒットで2死一、三塁のチャンスを作ると、打席には前回の試合でリーグ戦初となるホームランを放った髙橋徹が立つ。大きく期待のかかる場面で3球慎重に見送り、4球目をバットに当てる。しかし、力なくバウンドした打球は二塁手に掴まれ、一塁へ送られる。あと一歩届かず、試合は終了した。
▲最終回、ヒットを放った皆川
中大は、相手エース・當山の手前わずか2安打に封じられる。投手陣が粘っていただけに、数少ないチャンスの場面をものにできなかった今ゲームは中大にとって悔いを残す結末となった。一方、春リーグで結果が出ず悔しい思いをしたという當山はエースの貫禄を示す快投を披露し、春負け越した中大相手に一矢報いた。試合後、清水監督は「早い回で最終回みたいな攻撃ができていたら。(當山に)楽に投げさせすぎてしまった」と振り返り、打線の奮起を促した。勝ち点獲得のために連敗は許されない中大。ここから連勝を挙げ、1部残留へ前進できるだろうか。
◆試合結果◆
●中大 0-1 国学大〇
◆お知らせ◆
次戦は10月8日(水曜日)に明治神宮野球場で行われる対国学大2回戦です。
(記事:木下百葉、写真:紀藤駿太、小林陽登、高橋美帆)
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