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白川・折居PB更新で箱根へ前進、池田2度目のチャンスを掴む─第38回上尾シティハーフマラソン

2025年11月16日 埼玉県・上尾市運動公園スタート

箱根駅伝の選考レースとして毎年注目される上尾ハーフ。中大からは、佐藤宏亮(文4)、白川陽大(文4)、永島陽介(法4)、折居幸成(法4)、田原琥太郎(文2)、原田望睦(文2)、池田慶次郎(経2)、髙好陽之心(経2)が出場した。


今年は、先頭集団が60分台のペースを刻むハイレベルなレース展開となった。その中で、復帰レースの白川陽大(文4)は、序盤から先頭集団に食らいつき表彰台圏内となる8位でフィニッシュした。終盤にかけてややペースが落ちたものの、61分34秒を記録し自己ベストを大きく更新。レース後には「絞れるところ・改善できるところはあったので、まだまだいけると思えた自己ベスト」と振り返った。箱根の選考という部分に関しては、「メンバーに入れるかギリギリ分からないので、首の皮一枚繋ぐと自分に言い聞かせて走っていた」と話した。白川は箱根経験者としての意地を見せ、チームにとっても勢いをもたらした。

▲好走を見せた白川

 

続くチーム2位でフィニッシュした折居幸成(法4)は、「自分にとって(箱根の)最後の選考なので、できるだけいく」と強い決意のもとレースに臨んだ。中盤の緩やかなアップダウンについて、「苦手ではなくむしろ得意なので、他の人が落ちてくる中で上手く耐えることができた」と振り返った。折居は、61分台の集団に着いていくことはできなかったが62分45秒でフィニッシュし、自己ベストを大きく更新した。レース後「62分半を目標にしていた」と悔しさを明かした一方で、「最低限62分台でまとめられた点はよかったと思う」と話した。箱根駅伝に向けて「あとは(選考の)結果を待ちつつ、チームのためにできることをしっかりやりたい」と語り、続けて「自分は5区を狙っているので最後まで諦めずに頑張りたい」とラストイヤーに懸ける思いを明かした。

▲62分台でフィニッシュした折居

 

上記の2人が注目される中、大きな成長を見せたのが2年生の池田慶次郎(文2)。約1ヶ月前の初ハーフ(山形まるごとマラソン大会)から1分以上タイムを縮め、2度目にして初の63分台をマークした。レース後、「前回のハーフはタフなコースで64分切りができず、今回はそこを確実にクリアしようと走った」と振り返った。この“64分切り”は、白地に赤のCマークのユニホームを着用できる基準になっている。一般生として準部員から正式入部を勝ち取った池田にとって、このタイムは越えなければならないもう一つの壁となっていた。今回基準を満たしたことについて、「Cユニを着られるということで、ようやく中央大学での大学駅伝、大学陸上のスタートラインに立てた」と嬉しさを噛みしめた。今後の目標について、「まずは箱根駅伝の選考に絡んでいくということが大きな課題になる」と話し、「これで満足せずに62分台を目指していきたい」と新たなスタートを定めた。

▲Cユニ着用を決めた池田㊨、佐藤㊧

 

続いてフィニッシュした佐藤宏亮(文4)は、「今のチームだと最低限62分台を出さないと(箱根メンバーに)入れない」と62分台を目標にレースに臨んだ。最初の10㌔以降、徐々にペースが落ちたものの「最低限崩れすぎずにまとめられた」と振り返った。4年生として最後の箱根路に挑む佐藤は、「メンバーに入る入らないに関わらず、自分の練習や結果がチームの勢いに繋がるよう高い意識で競技に取り組みたい」と上級生としてチームを引っ張る決意を示した。

▲4年生の折居㊧と佐藤㊨

 

今回が初のハーフ出場となった髙好陽之心(経2)は、序盤から安定したペースで進んでいたものの、10㌔の折り返し以降は徐々に苦しい走りとなり最終的には66分20秒でのフィニッシュとなった。レースを振り返り、「同じ一般生の池田とここ1ヶ月くらい一緒に練習した中で、こうしたタイムの差が生まれたということは練習以外の面でも差があったのかな」と話した。今後は、日体の10000㍍や早稲田記録会での10000㍍が予定されており、「そこで29分半にチャレンジしたい」と目標を明かした。

▲初ハーフとなった髙好

 

原田望睦(文2)は、折り返し以降にペースが落ちてしまい自己ベストを更新することはできなかった。全体161位、中大勢では5番手と課題の残るレースとなった。永島陽介(法4)は、最初の5㌔を15分半のペースで入り10㌔の折り返しまではペースを維持していたが、終盤は苦しい走りとなり68分31秒でのフィニッシュとなった。

 

▲表彰台に上がる白川

箱根駅伝に向けて部内での選考は激しさを増し、中大の飛躍に期待が高まっている。エントリーメンバー16人に注目がいくが、それ以外の選手たちも日々自分の記録と向き合い、互いに切磋琢磨しながら競技に取り組んでいる。残りの約1ヶ月半、誰ひとりの活躍からも目が離せない。

 

 

◆大会結果◆
8位 白川陽大(文4) 61分34秒 PB
41位 折居幸成(法4) 62分45秒 PB
85位 池田慶次郎(経2) 63分41秒 PB
93位 佐藤宏亮(文4) 63分51秒
161位 原田望睦(文2) 64分52秒
234位 髙好陽之心(経2) 66分20秒 初
321位 永島陽介(法4) 68分31秒
DNF 田原琥太郎(文2)

 

◆レース後インタビュー◆
高沼一颯(令7卒・現スズキ)
──今日のレースいかがでしたか
「そうですね。久しぶりになんですかね、まともに走れたレースっていうか。自分は中大卒業して、実業団進んで、その中では1番いいレースになりました」

──後輩たちがたくさん走った中で
「そうですね。特に白川が入賞して、で、一般生の折居と池田の2人もめちゃめちゃいいタイムで走ってて、この箱根に向けての中で、今日出たメンバー全員こういい雰囲気で走ると思うんで、自分もちょっと負けてらんないなっていう感じで走りました」

──いまの中大をどうご覧になってますか
「そうですね。自分たちがいた時よりもさらに強くなって、より層が厚くなって、本当誰が出ても走れるんじゃないかなって感じるぐらいで、やっぱ強いんで、やっぱめちゃめちゃ期待して見てます」

──後輩たちへのエールをお願いします
「そうですね。色々とタイム的にも注目が集まってプレッシャーはあると思うんすけど、自分たちらしい走りをしてくれればいいなと思います」

 

(記事:酒井奏斗、写真:大日方惠和、酒井奏斗)

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