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「リーグ戦があると信じて、勝ちにいく姿勢を後輩に見せていきたい」ーオンライン取材企画・女子ラクロス部

新型コロナウイルス感染拡大に伴い、明かりが消えたスポーツ界。大学スポーツも開催予定だった各大会の中止や延期といった影響を受けています。4年間というタイムリミットがある大学スポーツ。このような出口が見えない状況の中、大学生アスリートたちはどのような思いで1日1日を過ごしているのか。中スポを通して、この1年を戦う選手・スタッフの皆さんの声をお届けできればと思います。第29回は女子ラクロス部。主将の篠奈津子主将(総4)にお話をお伺いしました。

※この取材は7月上旬にzoomにて行われたものです。

 


▲集合写真

 

ーー6月上旬より大学内での部活動が再開されたとのことですが、自粛期間中はどのように過ごしていましたか
「最初は各々に任せて、ノルマとかも決めずに進めていました。ですが、自粛期間が長引くことが予想されたので、全員に任せたままだとこの3カ月の間に上達の差が出てしまう可能性があったため、途中からトレーニングを一緒にやり始めました。
普段は週5日で1日4時間くらい練習していましたが、zoom上で4時間やることは難しいので4時間はやってないですが週5日やることは変えないようにしました。
普段は朝早くから練習しているので生活リズムを崩さないために朝7時からzoomでみんなでやっていました」

 

ーー取り組みに関しては自分たちで決めていましたか、また指導者から指示されたことはありますか
「基本的には、方針やアドバイスはコーチの方がしてくださって、そこから具体的な案は学生が考えてやっています。その案を報告して、それに対してコーチからアドバイスを頂いた時は、そこで変えていく感じです。具体的なことに関しては学生で考えていました」

 

ーー実際zoom上でのトレーニングはどのような感じでしたか
「zoomで一緒にやっていたのは筋トレです。私たちは、もともと毎日これはやってくださいという決まったトレーニングメニューがあって、それをスタッフさんが秒数を数えてくれながら、みんなで一斉にやる感じでした。
あと、各自でランニングをしていて、もともとラントレは、どこをどのペースで走ったか管理できるアプリを使っていたので、それを継続して使って、走ったら報告してもらう形でやっていました」

 

ーー普段と違う状況で活動する中で、主将として苦労したことはありますか
「モチベーションが下がってしまう時期ではあって、zoom上で一緒にやってる時は部員の様子が見れるけど、基本的に一人ひとりがどういう風に考えているのか把握するのが難しかったです。こっちがやっている取り組みに対しての部員の反応が直接見れるわけではなかったので会えていない中での難しさがありました」


▲取材に応じてくださった篠主将(写真中央)

 

ーー自粛期間中は特に、S N Sを活用してさまざな発信を行っている印象がありますが
「新歓の活動をオンラインでやるしかなく、また今年は部員をたくさん入れたいという思いがあったので、オンライン上で頑張らなきゃという気持ちはありました。
この時期なので、逆に今までできなかったことができるというか、体力的には普段の練習より残っていたので、時間を有効活用じゃないですけど、S N Sの発信にも時間を使うことができたのかなと思います」

 

ーーTwitter上で発信した「おうち時間動画」が印象に残っています。やり始めた経緯は何でしたか
「他の大学の女子ラクロス部も色々な取り組みをしていて、そういうのに影響されたのもあります。
また、アメフト部さんが手洗いの動画を出していたのを見て、コロナ期間だからできることを私たちも発信できたらなと思っていました」

 

ーー部活動を再開した時はどうでしたか
「普段は男子ラクロス部と半面でやってる時もあって、半面に全員入ってしまうとグラウンド内がすごい人数になってしまうので、部員を3グループに分けてグラウンドを回していく形をとりました。
土日は全面で4時間使えることもあって、その時は時間をずらしながら全員がその日のうちにグラウンドに来ることはあったんですけど、平日とかだとグラウンドの取れている時間も少なくて部員全員と会うことはできない状況でした」

 

ーー今年のリーグ戦について
「今の段階ではリーグ戦はあるという話になっています。今2部で、一部昇格を目標にしてやってきたけど、昇格・降格戦はないという仮の決定がされています。毎年やってるのをリーグ戦と呼ぶのなら、今年の大会は2020年特別大会みたいな感じです。形としては出来るだけリーグ戦に近づけるけど、総当たりが出来ないかもしれないし、入替戦がないかもしれないと言われています」

 

ーー先が見えない状況の中で、どう取り組んでいきたいですか
「これまで3年間やってきたので、最後、満足できる形で終わらせたいという気持ちはすごくあります。前に、同期とミーティングした際に、もし入替戦がないとするなら、来年度の中大女子ラクロス部を強くするために従事した方がいいのではという案も出ました。
でも、4年生として、最後のリーグ戦に向かう気持ちの面で、後輩に伝えられることもあると思うので、今後の予定が未知な状況でもリーグ戦があると信じて勝ちに向かっていく姿勢を後輩に見せていくことは意味があると思っています。そういう部分で後輩に伝えていきながら、私たち自身も最終的に後悔がないように4年間が終われたらよいのかなと思います」

 

ーー最後に、自粛期間を通して何かプラスに捉えたことはありますか
「これまでの環境に対しての感謝を改めて感じました。3年間毎日当たり前にラクロスをしていたので、出来ない状況もあるんだなと。状況になってみないとわからないというか。現在少しずつ活動が再開して、ラクロスをやれる環境やラクロスができる楽しさみたいなものを今まで以上に感じている部員も多いと思うので、そこはプラスなのかなと信じています」

ーーお忙しいところ、丁寧に答えてくださりありがとうございました。

 

〈篠奈津子主将プロフィール〉

なまえ:しの・なつこ
生年月日:1998年8月1日
出身地:東京
出身高校:東京都立武蔵野北高
趣味:映画鑑賞
特技:ダンス

 

写真提供:中大女子ラクロス部
記事:「中大スポーツ」新聞部