今季は出雲駅伝3位、全日本大学駅伝7位という結果の中大。三大駅伝はとうとう箱根駅伝を残すのみとなった。「総合3位以内」という悲願に向け、勇往邁進。大会を直前に控えた選手たちは何を語るのか。
第1弾は今をときめくスーパールーキー吉居駿恭(法1)。出雲、全日本ともに出走し、新入生らしからぬ堂々とした走りを見せた彼の心境に迫る。(取材は12月2日に行いました)
▲学生個人選手権に出場した
——今シーズンを振り返って
〈前半〉
「消極的なレースが多く、課題が全てにおいてありました。レースの中盤、ペースを落としてしまっていたので、もう少し我慢して集団についていくべきところで離れてしまったりして、先頭争いができなかったです。」
〈後半〉
「前半の課題を改善しようとする思いがあったが、できなかったレースもあったのでまだまだ改善には至ってないです。」
——前期通しての課題となった集団走について意識したことは
「『離れないんだ』という気持ちを強く持ってレースに挑んで、いざそういう場面になったときにしっかりと気合いを入れることです。あとは先のこと考えず、タイムも狙い過ぎず、レースの内容を意識して挑めたときはいい走りができました。ただ、少しタイムに集中してしまったり、ラスト上げるために溜めてしまったり、少し休憩してしまうという部分がありました。しっかり分けて思い切ったレースをするようにしていきたいです。」
箱根駅伝を目前に控えて
出雲駅伝、全日本大学駅伝に出走したものの、ともに納得のいく走りではなかったと振り返る。しかし、11月に行われた八王子ロングディスタンスではU20日本歴代4位の28分06秒27の自己ベストをマーク。兄の吉居大和(法3)が昨年出した自己記録(同歴代2位の28分03秒90)には惜しくも届かなかったものの、箱根駅伝前に好記録を残した。
▲箱根駅伝は1~4区を希望
——箱根1ヶ月前(取材日:12月2日)になるが今の調子は
「今は少し疲労が溜まってる状態ですが、抜けると思うので問題ないかなと思います。」
——自身の持ち味は
「20㌔はまだ経験したことがないのですが、長い距離は得意という自信はあるので、しっかりと自分のペースを刻んで、後半まで崩れることなくいきたいと思います。」
——希望区間
「1,2,3,4区の往路がいいです。復路になると結構ばらけてしまって、単独走だったりするので。あとは2日に終わらせて3日に応援したいなっていう気持ちもあります(笑い)。」
——目標と意気込み
「出雲、全日本と自分の思うような走りはできていないです。チームに助けられて出雲は目標の3位を達成できて、全日本はアクシデントもあったなかで、しっかりシード権も取ることができて、本当にチームありきの結果でした。今回は自分でも納得できる走りをして、4年生にはお世話になっていますし、チームのみんなやスタッフに自分の走りで恩返しできたらと思います。」
——箱根駅伝に向けての今のチームの雰囲気は
「3番以内をしっかりと狙って、(各々が)自分のやるべきことをやっています。またメンバー争いも熾烈(しれつ)なので、チームの中でばちばちって感じなんですけど、チームとしてはすごく仲良いので、自分が走るんだっていう競争心をチーム全体が持ってやっています。」
——チーム内はピリピリしていますか
「今はそんなにです。まあ多少緊張感があるかな。上の選手(=出走が決まってる選手)はやるべきことをという感じですが、最後のメンバー争いをしてる部分では結構シビアになってくると思うので、ばちばちしていると思います。」
同期の存在
出雲駅伝では5区で区間2位の走りを見せ、吉居駿と同じくとして名が挙げられる溜池一太(文1)。ライバルとして、仲間として、日々切磋琢磨(せっさたくま)する中で存在をどう捉えているのか。
▲入部時の吉居駿(中)。左は溜池、右は伊東夢
——溜池選手については
「ポテンシャルはすごく高いのですが、私生活であったり競技に取り組む姿勢がまだまだチームの中でも低いと思うので改善していかないと…。いってほしいなと思います。」
——溜池の他にライバルになる人は
「白川(陽大、文1)はポテンシャルが高いと思います。切磋琢磨(せっさたくま)していきたいです。」
今後の展望
——箱根駅伝後の目標
「27分台を出したいです。10000mを主にやっていく中で5000mでもしっかりとスピードの土台を作って13分30秒切るくらいの力をつけたいです。まずは力やタイムを得るところだと思っていて、日本選手権で勝負するところにはまだ来れていないので、しっかりと来シーズンでスタートラインに立てるような結果を出していきたいなと思います。」
(取材・構成:古川紗菜)
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