2024年５月９日～５月12日 東京都・国立競技場
３日目を迎えた第103回関東学生陸上競技対抗選手権大会。中大からは寺田向希（文１）や浦田優斗（経４）、常泉光佑（文３）ら上位候補が出場したが、悔いの残る結果となった。最終種目の男子4×400ｍリレー予選では全体８位で翌日の決勝進出を決めた。
男子400mハードル予選には酒井大和（法２）、小柳新（法２）、中島陽基（法３）が出場。盛岡（早大）が一歩抜け出たレースとなった３組。淡々とピッチを刻み続けた酒井は終盤で粘りを見せ、組４位でフィニッシュ。全体14位のタイムで予選を突破した。小柳、中島は前回大会の雪辱を果たせず、敗退となった。酒井の続く準決勝では、盛岡（早大）や菅野（筑波大）らがつばぜり合う中で序盤から後手を踏み、組８位で決勝進出は果たせなかった。
▲後半で粘りを見せた酒井
男子800m予選は寺田、吉田力（商４）が出場。中大を中心に活動するTeam Ambitionに所属し、トップランナーと鎬（しのぎ）を削ってきた両者だったが、今大会は予選敗退となった。３週間前に練習に復帰した寺田は練習不足により、終盤の先頭争いに加われなかったことを課題として挙げ、６月のU20日本選手権での返り咲きを誓った。また、同様に春先の不調に悩まされていた吉田も状態を上げてスタートラインに立ったが、レースを支配することができず、会心の走りは日本インカレに持ち越しとなった。
▲日本インカレでのリベンジを誓う吉田
男子200m予選では松嶋飛希（法３）、エケジュニア瑠音（法２）、植松康太（総１）の３人が出場し、３人ともに準決勝に駒を進めた。松嶋は激しい競り合いの中で組４位に滑り込み、エケと植松は余裕のある走りで組１位に入った。上級生の維持と下級生の勢いを垣間見ることができ、翌日の準決勝、決勝に大きな希望を残す結果となった。
▲終始余裕の走りを見せたエケ
男子3000m障害予選は前回大会２位の浦田と昨年のU20日本選手権王者の柴田大地（文２）が満を持して臨んだ。１組の柴田は常に集団前方でレースを進め、手堅く組５位で決勝進出を決めた。しかし２組の浦田は序盤こそ冷静にレースを進めたものの、後半からのペースアップに対応できず、組７位で予選敗退と不本意な結果に終わった。レース後藤原監督は「（浦田は）故障が多く途切れ途切れの練習になってしまうので、これから先に強くなっていくためには直さないといけない部分だと思います」と評価し、４年生としての自覚を走りに求めた。
▲まさかの予選敗退に終わった浦田
フィールド種目では男子走幅跳決勝に2人が出場。前回大会８位入賞の常泉に、今春の中大記録会で７m59の自己ベストを出していた山下然（経２）と実力者２人が臨んだが、両者ともに１、２本目がファール、３本目も伸び悩み入賞を逃した。試合後、山下は意気込んだことによる助走の乱れがあったことを振り返った一方で、踏切技術の向上により跳躍飛距離のアベレージが上昇していることを明かした。日本インカレを次なる目標として掲げる両者の奮起に注目していきたい。
▲着実な成長を実感している山下
３日目の最終種目は男子４×400mリレー予選。西山雄志（法３）、南部颯太（経４）、稲川慧亮（法４）、町田達哉（法２）が出走。２走の南部は大きく抜け出した東洋大以外の大集団に吸収され200ｍ地点では集団の後方に位置していたが、後半は猛スパートをかけて下位から脱出する。３走の稲川は３位をひた走る大東大との差を大きく詰める快走を見せ、バトンはアンカー町田へ。前半から積極的な走りで100ｍ地点では３位に押し上げる。ラストの直線で大東大、法大の猛烈な追い上げに後塵を拝して５位でのゴールとなったが、町田の粘走の甲斐もあり、タイムでの決勝進出を果たした。明日の決戦では悔しさで溢れた前回大会を越え、頂点へ。Cの戦士たちの継走に注目していきたい。
▲激しい上位戦線を戦った稲川（奥）と町田（手前）
◆試合結果◆
男子１部400mハードル予選
１組
④小柳新（法２）53.28（予選敗退）
２組
④中島陽基（法３）52.87（予選敗退）
３組
④酒井大和（法２）52.23（準決勝進出）
男子１部800m予選
1組
④寺田向希（文１）１:53.33（予選敗退）
５組
⑤吉田力（商４）１:55.51（予選敗退）
男子１部200m予選
１組
④松嶋飛希（法３）21.29（準決勝進出）
４組
①エケジュニア瑠音（法２）21.19（準決勝進出）
５組
①植松康太（総１）21.27（準決勝進出）
男子１部3000m障害予選
１組
⑤柴田大地（文２）８:57.60（決勝進出）
２組
⑦浦田優斗（経４）９:08.50（予選敗退）
男子１部走幅跳決勝
⑩山下然（経２）７m25
⑬常泉光佑（文３）７m13
男子１部400mハードル準決勝
１組
⑧酒井大和（法２）52.93（準決勝敗退）
男子１部４×400mリレー予選
１組
⑤中大 ３:09.65（決勝進出）
西山雄志（法３）
南部颯太（経４）
稲川慧亮（法４）
福田達哉（法２）
（記事：日向野芯、写真：井口縁、片岡芹菜、高橋若夏、遠藤潤、琴寄由佳梨、日向野芯）
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