• Twitter
  • facebook
  • instagram

【箱根駅伝直前特集2025/捲土重来】第4回 白川陽大(文3)、園木大斗(法4)、吉中祐太(文3)

10月の箱根駅伝予選会では、過酷なコンディションに苦しみながらも6位に入り出場権を獲得。11月のMARCH対抗戦では多くの選手が自己ベストを更新し、優勝を果たした。この勢いを箱根路で発揮なるか。選手たちの思いを連載でお届けする。

 

第4回はエース級の選手への成長を見せた白川陽太(文3)、修学延長をし、最後のチャンスにかける園木大斗(法4)、今年こそはとリベンジに燃える吉中祐太(文4)。今年1年の振り返りと共に箱根駅伝の目標を語ってもらった。(取材は12月17日、19日にオンラインにて行いました)。


白川陽大(文3)

──今シーズン振り返って

箱根終わってから切り替えて練習して、主要大会で結果で残せるようになってきたので、 成長したかなとは思いますが、ところどころバラバラしたところがあったので、この点においてはまだまだ課題が残ったかなと思います。

──バラバラというのは

予選が終わってからちょっと発熱してしまったり、があったのでそういうところです。

──印象に残ってるレースはあるか

学生ハーフですかね。

──表彰台に立たれたからか

そうですね。狙っていたレースでしっかり結果出すことが初めてできたので。大学入って初めて出来て、しかも大石さんのメニューで結果を出すことできたので、自分のやっていることとコーチとのコミュニケーション取った上での結果だったので、かなり自信になったかなと思います。

▲関東インカレでは3位表彰台に輝いた

──今年安定感があったと感じたが、そこの原動力は

そうですね。やっぱり第100回大会の箱根で結果が出なかった分、まず出るレース全ての結果を求めてましたので、1本1本の集中力というか、外したらダメだっていう意識で臨んだのがこの結果につながったのかなと思います。

──今年様々な大会でも結果を出していて、そのチームを支える側にもなったと思うが、立場の変化はあるか

特になくて、自分が結果出せば周りもついてきてくれるかなと思うので、支えるというよりは、自分が結果出して、結果で見せるって感じですね。

──走りたい区間。4区と9区と話していたと思うが改めて理由を

やっぱり試合展開が大きく変わる区間だと思ってるので、そこで自分が決めたいなと思ったからその区間にしました。

──自分のここの走りを見てほしいという部分は

安心感というか、見てて大丈夫だろう、白川なら大丈夫だろうなと思われる走りです。

──オランダに行かれてから、心の変化はあったのか(11月にユニバーシアード日本代表として派遣)

やっぱり日本人チームの中に国学院の選手がいたりして。今年一番勢いのあるチームの選手の取り組みであったり、考え方であったり、また海外選手のレース前の行動であったり食事であったり、練習であったり、こう間近で見れたっていうのはでかくて。だけど、それ見たことはでかいですけど、自分がやってることは間違ってないと思っていて。大きく変えたことはあまりないです。

──国学大の選手の行動のどういうところすごいと感じたのか

やっぱり平林(清澄)さんっていう存在が国学院にはでかいと思うので、やっぱりそこに追いつこうと思ってみんな頑張ってる感じが、中大にはないなと思ったので。その辺りですかね。上を目指す向上心というのがまだまだ僕たちに足りてないなっていうのを感じました。

──3年間一緒に過ごされた4年生への思いは

やっぱり一番お世話になった先輩でもありますし、その辺りを結果で返さないといけないなとは思います。

──同級生のライバル意識はあるか

そうですね。やっぱり駿恭(吉居=法3)、溜池(一太=文3)に関してはいろいろ話す仲で、レベルも高いですし、 自分もそこに追いつきたいなっていうのはあるので、まず在学中での戦いも大切なんですけど、いつか卒業してから3人で世界で戦えたら面白いなと思います。

──最後に箱根駅伝に対する意気込みをお願いします

去年ああいう結果になってしまったので、もう今年は結果しか求められない大会だと思うので、 そこはこだわって。そうですね、楽しむとかそういう以前に、結果だけを求めて走りたいなと思っています。

 

園木大斗(法4)

──今シーズンを振り返って

今シーズンはわざわざ卒業延期して 競技を継続するという形を取ったんですけど、箱根箱根が終わってから 1月から6月まではずっともう調子が上がらなくて。正直自分自身「何のために残ったんだ」みたいな感じで気持ちが結構沈んでいたんですけど。7月に調子が戻って、 10000㍍でPBを出すことができて、そこから流れに乗って夏合宿は走れていて、9月に少しだけ怪我をしてしまって。その怪我が長く続かなかったので不幸中の幸いというか、そういう感じで、1週間ぐらいで復帰して、そこからは箱根駅伝に向けて良い感じで練習が積めているという感じです。

──監督から貧血などもあったと5月頃伺ったが、どのように7月頃に戻られたのか

本当に5月、6月が一番苦しくて。監督が仰ったように貧血になっていて。 仙台ハーフに出たんですけどその時に69分ぐらいかかってしまって。さすがにおかしいんじゃないかということで、血液検査に行って貧血がわかって、そこから積極的にサプリを取ったり。監督が練習を少し調整してくださったりして。貧血が思ったよりそこから早く治ってくれたので、7月にはもう立て直したという感じでした。

──5年間の大学競技生活の中で1番印象に残ってることは

5年間で。1年間を通して一番充実していたのは今年一年間なんですけど、瞬間的に一番印象に残ってるのは、やはり大学2年生の時の6月ぐらいですかね。全日本大学駅伝の予選会で、自分が最終4組目を任されたんですけど。正直、自分的にはそんな大役を任される人材だと思っていなかったんですけど、監督が期待してくれて、最終組に出してくれて。そこでかなり自信のつく走りができて、さらに全日本大学駅伝の本選出場も決めたってことが印象としては一番大きいです。

──今年1年間が充実していた理由は

一番はやっぱりどの年も長期離脱が毎年あって。今年は自分がけがしやすいというのも監督が理解してくれてってのもあって、練習も調整してくれて離脱が9月の1週間ぐらいだけで。あとはもう順調に練習が積めたのと、1年多く残ってる自分をチームのみんなが受け入れてくれて、すごく仲良くしてくれて。生活、チームも本当に楽しく日々を送ることができたので、その点もあってやっぱり一番充実してたなとは思います。

▲「流れをつくる走りがしたい」と園木

──直近では、奥多摩駅伝で区間賞を出されたのがすごく印象的だったが

もうポイント練習続きで疲労ある中で調整せずに出たんですけど。直近の練習の感じからだったら区間新記録は出せる、疲労あっても出せるかなという感じで臨んで。予想通り、区間新記録出したのは正直にめちゃくちゃうれしかったんですけど。想定していた走りっていう感じです。

──実際16人のメンバーに選ばれた時はどのような心境だったか

箱根駅伝を走るために1年間残ったので、まずここをクリアしないと、話にならないというか。正直うれしいというよりも、とりあえずほっとしたという感じです

──改めて今年のチームはどのようなチームか

今年のチームは自分が5年間いた中でも一番、チームの仲が良くて雰囲気がとても良いチームだと思います。上下へのつながりも1年生から4年生までその学年だけ仲いいとかではなくて、1年生から4年生まで仲良いっていう人たちが多くて。そういう雰囲気の良さを箱根でも出せていけたらいいなと思います。

──箱根駅伝の意気込みをお願いします

個人としては走るとすれば6区以外になると思うんですけど、本当にどこを任されても自分の最大限の走りをして、チームは全日本とかの結果とかを踏まえて足元を固めるという意味での(目標)7位以内。シード権は10位以内なんですけど、シード権は確実に確保しに行くという形になってるので、 それに貢献できる走りとチームの流れが必ずしもいいとは限らないので、自分が流れを作れる走りができたらなと思います。

 

吉中祐太(文3)

──今年1年を振り返って

今年1年は、上半期は怪我とかがあってうまく走れなかったんですけど、下半期はMARCH対抗戦とか荒川のハーフとかでしっかり自己ベストを出すことができて、下半期は良かったなと思います。

──印象に残っているレース

MARCH対抗戦ですね。

──タイムや調子的に?

そうですね。10000㍍の自己ベストを1、2年ぐらい更新できていなくて、それを調整してない状態で更新することができたので、すごく自信にもなったレースだったので印象に残った感じです。

▲MARCH対抗戦で自己ベストを更新した吉中(左)

──箱根予選での暑さのダメージが全日本まで続いたとのことだったが、元々暑さに苦手意識があったりは

うーん、いや、僕はそんな弱いと思ってなかったんですけど、ちょっと暑すぎました笑

──昨年と比べて距離への不安は払拭されたか

そうですね。夏合宿も月間1000㌔ぐらい走ることはできたので、去年に比べて距離の苦手意識はなくなってきたかなと思います。

──先日までの合宿での手応えは

すごく去年はこの合宿でけがして箱根走れなかったりとか、その後のシーズンに響いたりしたんですけど、今年は怪我なくすごくいい状態で来れているので、これからがすごく楽しみだなという気持ちです。

──溜池さん吉居さん白川さんといった3年生エースが同期としているがどんな存在か

やっぱりその3人は高校時代からしっかり結果も残していますし、それに比べて僕は高校時代全く結果残してない状態で入学してきて、目指すべきところだと思ってずっとやってきたので、一緒のエントリーメンバーって段階ですけど、肩を並べたってところは良かったなという感じです。

──箱根予選、全日本を経てのチームの雰囲気や変化

そうですね。やっぱり全日本終わってからはやっぱり結果が良くなかったので、チームとしてちょっと落ち込んだというか、どんよりした雰囲気があったんですけど、そこから全体にミーティングとか色々変えなきゃいけないところとかを 全体で話して、そこからすごく箱根に向けてみんなが一つになっている感じがして、すごくいい雰囲気でやっていると思います。

──4年生への思い

目標を達成しようというところで、すごく上半期から頑張っているのを僕自身見てきたので、今年箱根7位を目標に掲げてますけど、そこに自分自身も貢献したいなってすごく最近は強く思っています。

──メンバー入りがわかった時の気持ち

去年エントリーメンバーは入れたにも関わらず箱根を走れなかったので、今年も入れて、すごくほっとしている持ちです。

──箱根駅伝にかける思い、走りたい区間など

走りたい区間は7区と10区を希望しています。箱根にかける思いは、去年怪我でそのメンバーにすら入れなかったので、今年はしっかりメンバー争いを勝ち抜いて箱根で走って、4年生に最後笑って終わってもらいたいなと思ってます。

──7区、10区の理由は

そうですね。7区は僕の走りにすごくなんかコースが合っているかなと自分で思っていて。10区は そうですね。ゴールテープ切ってみたいなっていう気持ちがあるので(笑)。それが理由です。

──自身の走りのどのような点に注目してほしいか

僕の長所はスピードだと思っているので、スピードを活かしたダイナミックな走りってところを注目してもらいたいなと思っています

──モチベーションとなっているものは

走りのモチベーションですか、、、モチベーションは僕、櫻坂が大好きなので(笑)。それがモチベーションになって頑張ってます。

 

箱根駅伝まで1週間を切った。それぞれの選手が箱根駅伝に特別な思いを抱きながらも、向かう先はチーム目標の7位。白川にとってはリベンジの、園木にとっては最初で最後の、今年こそはと臨む吉中にとっては初の箱根が幕を開けようとしている。

(取材、構成: 二村沙羅、大畠栞里)

特集【捲土重来】はこちら

公式X(@chudaisports
Instagram(@chuspo_report