2025年11月22日 東京都・町田GIONスタジアム
今年で5回目の開催となったMARCH対抗戦。前回大会は初の優勝を飾り、2連覇がかかった今大会へ中大からは14名が出場し、中大記録を更新した藤田大智(文3)を含め11名が自己ベストを更新し、濵口大和(法1)が大学1年生記録歴代1位を打ち出すなど、惜しくも優勝には届かなかったものの、箱根駅伝に向けて存在感を示した。
2組目には杉本憲亮(文1)が出場。積極的にレースを展開し序盤から先頭に立つも、2週間前に出場した宮古サーモンハーフの疲労が抜けきらず、23位でのフィニッシュとなった。しかし、後半失速した杉本についてペースメーカーを務めた大石コーチは「連戦の難しさというものもあるので、そこまで悲観する必要はないかなと思っている」と前向きに評価した。

▲懸命に食らいつく杉本
3組目には吉中祐太(文4) 、 田原琥太郎(文2) 、鈴木耕太郎(法3) 、佐藤蓮(法3) 、辻誉(文1)の5名が出場。序盤から8000m付近まで鈴木が先頭で集団を引っ張り、そこに吉中、田原、佐藤、辻が続くレース展開となった。しかし、7500m以降は鈴木が後退し、入れ替わるように田原が中大勢トップに躍り出た。ラスト2周で飛び出した青学大・上野山についていくことが出来ず田原は4位でフィニッシュしたものの、自己ベストを4秒更新する力走をみせた。

▲スパートをかける田原
続いて吉中、鈴木がフィニッシュし、鈴木は自己ベストを更新する走りを見せ、レースを振り返って「世田谷ハーフを経てのレースだったんですけど、組トップ目標に走ってたので結果はあまりよくなかったですけど一応ベストだったのでまあまあかな」と語った。その後フィニッシュした佐藤、辻も自己ベストを大幅に更新し、箱根に向けて好調をアピールする走りをみせた。

▲明大の選手と競り合う鈴木
最終レースとなった4組目には各大学のエース格の選手が多数出場し、箱根駅伝に向けて白熱した戦いをみせた。スタートと同時に溜池一太(文4)が飛び出し先頭に立つと、そこに藤田大智(文3)、並川颯太(法2)が続き中大勢3人が流れを作る形となった。一方で濵口大和(法1)、佐藤大介(文2)、柴田大地(文3)、七枝直(法2)、三宅悠斗(文1)は集団の中ほどから後方でペースを刻みながら走る。
各選手が展開を伺い合い緊張感が漂う中、まず先陣を切ったのは溜池だった。3400m付近で一気にペースを上げて揺さぶりをかけ後方の選手を離すと、一時独走状態に。その後再び集団に吸収されるが、1000㍍を2分45秒で刻みエースらしい粘り強さをみせる。また、序盤から溜池の後ろで走っていた藤田も先頭で食らいつく。

▲ペースを上げ独走する溜池
7400㍍手前では溜池が後ろに下がり初の10000㍍出走となった濵口をリードする場面をみせ、藤田が黒田(青学大)らと先頭集団で首位争いを繰り広げる。8000㍍通過後、首位争いは藤田を含めた3人に絞られる。しかしラスト2周で黒田がスパートをかけ前に出るがついていくことが出来ず2位でフィニッシュ。しかし、前回大会で立てられた中大記録を4秒更新する気迫のこもった走りをみせ、今レースの調子について藤田は「コンディションはすごく良くて、絶対に27分台が出るなという自信も持っていたので想定通りでした」と箱根駅伝に向けて状態の良さをアピールした。

▲青学大の選手と首位争いをする藤田
続いて溜池、濵口がフィニッシュ。溜池は終盤抑え気味で走るもPBを更新し強さを示した。また濵口は初の10000㍍出走となったが27分台を叩き出し、大学1年生記録歴代1位のタイムを立てるなど、出雲の悔しさを晴らすかのような底力をみせた。濵口は27分台について「満足というよりかはひと安心といった感じでした。自信はありました」とさらに高みを見据えている。さらに並川、佐藤、三宅、七枝、柴田も自己ベストを更新し、8名全員が記録を打ち出し存在感をみせつけた。

▲大学1年生記録歴代1位を打ち出した濵口
藤原正和駅伝監督は箱根駅伝に向けて「もう一回箱根で勝つというマインドというか、勝つためのマインドを作りながら過ごしていきたいと思ってます。40日間を非常に大事にしていきたいと思います」と気持ちを新たに挑む覚悟をみせた。
◆大会結果◆
2組
㉓杉本憲亮(文1)30分08秒67
3組
④田原琥太郎(文2)28分28秒11 PB
⑦吉中祐太(文4)28分37秒05
⑨鈴木耕太郎(法3)28分37秒51 PB
⑪佐藤蓮(法3)28分38秒27 PB
⑭辻誉(文1)28分43秒39 PB
4組
②藤田大智(文3)27分40秒50 PB 中大新
⑥溜池一太(文4)27分52秒18 PB
⑦濵口大和(法1)27分53秒85 初
⑫並川颯太(法2)28分08秒56 PB
⑮佐藤大介(文2)28分10秒82 PB
⑯三宅悠斗(文1)28分11秒74 PB
⑱七枝直(法2)28分15秒58 PB
㉔柴田大地(文3)28分47秒65 PB
(記事:伊藤凛音 写真:琴寄由佳梨、遠藤潤、大畠栞里、本間理子、伊藤凛音)
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