• Twitter
  • facebook
  • instagram

学内選考レース幕開け!難コースで自己ベスト更新者多数ー第14回世田谷246ハーフマラソン

11月10日 駒沢オリンピック公園陸上競技場

箱根本戦を見据えた激しい学内選考レースのスタートだ。ボーダーラインと26秒差という苦しい戦いを強いられた予選会から早2週間。選手、スタッフ陣たちは、より一層気を引き締めて箱根本戦での8年振りシード奪還に向けて日々練習を重ねている。そして予選会後初のレースとなった世田谷ハーフマラソンには中大から多くの主力選手が出場した。▲多くの学生ランナーが出場した

コースは最初の5㌔は下り、最後の5㌔は登るというタフなコース。気温は予選会に比べ涼しくなったものの、強い日差しが照り付けていた。レースは序盤から青学大の選手たちが先頭集団を形成し例年より速いペースで進んだ。中大の選手たちは1㌔3分5秒で15㌔までペース走をする選手もいれば、最初から先頭集団に食らいつきタイムを狙う選手もいるなど各自がそれぞれの目標を持ってレースに挑んだ。▲チームトップでゴールした池田 状態の良さをうかがわせた

チームトップでゴールしたのは池田勘汰(商3)。「ハーフを一定のペースで押し切るイメージで走れてよかった」と持ち前のスタミナを存分に発揮し、安定感のある走りを見せた。続いて大森太楽(文3)、手島駿(商2)が64分台半ばでフィニッシュ。「自分自身の力がついてきているという再認識ができた」と大森が手応えを口にすれば、手島も「予選会の出走メンバーから外れてしまいましたが、今回アピールできてよかった」と2週間前の悔しさを晴らす結果となった。▲互いの健闘を称えあう左から大森、池田、手島

3人の後には舟津彰馬駅伝主将(経4)、井上大輝(法2)、千守倫央(商1)ら予選会で苦しんだ3人が難コースを65分台でしっかりとまとめフィニッシュ。初ハーフとなった若林陽人(法1)や倉田健太(商2)も65分台でフィニッシュするなど収穫の多いレースとなった。▲レース後談笑する若林と井上(前)と手島と千守(後ろ)

しかし中大記録会の1万㍍で好走した助川拓海(経1)や箱根本戦での活躍が期待される矢野郁人(商3)は67分台と本人たちにとっても物足りない結果に終わった。「前半自分の力以上のハイペースで入ってしまったのが後半に響いてズルズル落ちてしまった」と助川。今回の積極的な走りは助川にとって今後につながるはずだ。矢野も「前半はよかったがラスト6㌔でハムがつってしまいペースダウンしてしまった」とレースを振り返った。次回のレースでは万全の状態で走る矢野の姿が見られることに期待したい。▲悔しいレースとなった助川 今後の活躍に期待したい

今大会では14人が出走し6人が自己ベストを更新した。来週には上尾ハーフ、2週間後には学連1万㍍記録挑戦会など学内での箱根メンバー争いはまだまだ続く。箱根駅伝まで今日で52日となった。予選会で味わった危機感を力に変え、緊張感が高まる勝負の11月をチーム全員で駆け抜ける。

◆コメント◆

藤原駅伝監督
――今日のレース全体の目標は何ですか
予選会に出てない子達はここは一つ学内での選考で、予選会に出た子達はポイント練習の一環という形で参加しています

――今回手島選手が大幅に自己ベストを更新しましたが

そうですね。予選会の14人に入りながら最後暑さには弱いかなという理由で外してたんですけど、きちっとこれだけのハードなコースでタイムを出して走ってくれたことには、十分本番を見据えた中でこれから戦力になって走ってくれるかなと思います

――チーム全体を振り返っていかがでしょうか
非常に予選会はああいう(暑い)コンディションでしたので、調整の段階で私のミスで全体的に軽さを出し過ぎてしまいました。今回は敢えて重さをずっとつけた中でみんな全体的に体が重い中でのレースだったと思うんですけど、その中でも池田はやっぱり自分の力を見せてくれましたし、予選会でいわゆる失敗をした大森、千守、井上などこの辺りがしっかり走ってきてくれたのが非常にプラスになったかなと思います

――舟津選手も目標タイムなどがあったのですか
舟津も一つテーマとして最初の5キロは流して中盤我慢して後半上げれたらという流れだったんですけど、最後の15キロ過ぎてから登りのところで失速してしまいました。残りの50日ちょっと彼にとっては非常に重要になってくると思いますし、ベースの部分をきちっとやっていけば、 練習ができてない訳ではないですし彼本来の力自体は戻ってくるんじゃないかなと思います

――来週は上尾ハーフもありますがそこでの狙いというのは何ですか
選考もかかってますし、夏うまくトレーニングを積めてたBチームの選手中心に調子が上がってきてますので、彼らに期待しているところです

――今後の流れとして、学連の1万でタイムを狙うという感じでしょうか
今日出た子達は学連が基本路線で、上尾に出た子達は翌週の日体大記録会が基本路線という形ですね。安定感というところを重視していますので、きちっと2本揃えられる選手を基本的にはメンバー入りさせたいなと考えています

舟津駅伝主将
――今日のレースを振り返って
ベストを出した者もいて、今回かなりタフなコースなんですけど、みんなしっかり目的を持ってレースに取り組んでいました。15キロまでは3分5秒でしっかりと押していくという作戦だったので、基本的にちょっと実戦形式の練習になる感じで次に繋がったんじゃないかと思います

――舟津主将個人としてはいかがでしたか
予選会から状態は上がってきてると思うので、これから練習をやっていけば問題ないと思います

――今後舟津選手が出る大会は
自分は12月1日の日体大の5000mだけなので、あとは箱根という形です

――5000mでベストを狙うという形でしょうか
そうですね。一回スピードをやってしっかり感覚を研ぎ澄まして5000、箱根へと繋げていけたらと思います

池田
――今日の走りを振り返って
設定タイムとしては3分5秒というのが一つ設けられていて、その中でコース自体が最初下って残り5キロから登るという感じで、無理に3分5秒をキープするのではなく、自分の感覚でハーフを一定のペースで押し切るイメージで走りました。3分5秒で15キロまででそこからはフリーという形で自分としては箱根をイメージして走った感じです

――最後の登りというところでは箱根の2区、4区に通じるところがあると思いますがその辺りも意識されましたか
そうですね。通じるところはあるんですけど、今はしっかり自分の走りをして2区、4区、さらには9区など自分が与えられた区間でしっかり走れるようにしていきたいと思っています

大森
――今回のレースの位置付けは何ですか
箱根予選会で個人的にも、チームでも、もう一回ハーフの距離でしっかり走りきるっていうことでペースも決まってて、序盤3分5秒のペースでいくっていう予定だったんですけど、実際走ってみると予想よりも速いタイムでゆとりを持って走れていたので、そのままいこうと後半までしっかり押せて自己ベストが出たので、箱根予選はちょっと反省が残る結果だったんですけど、自分自身の力がついているっていうのはこのレースで再認識できたのでよかったです

――今後の箱根本番までの調整は
2週間後に1万メートルのレースを走る予定なので、そこでしっかり自己ベストを出して、今日のレースで単独走になっても結構いい感じで行けたので箱根に向けていいイメージを作れたので、そのイメージを忘れずにもう一段力をつけてしっかり戦えるようにしたいです

手島
――今日のレースプランは
自分はフリーでしっかりガチでタイム狙いに行くというレースで、最初の5キロを14分50以内で収めて、そこで少し稼いで、あとはもう後半押し倒して最後の坂でどれだけ粘れるかっていうレースでした

――レースを振り返ってみて
思ってたより入りの5000が楽にいけて、タイムも14分40くらいでいけたので、最後坂で一回崩したんですけど、2回目の坂でもっかい立ち直してしっかりうまく登れてたので、そこは力がちゃんとついているのかなと感じました

――今後の目標を教えて下さい
今回は予選会外れちゃった悔しさを全部ぶつけようと思ったので、今回ここでは自分のアピールはしっかりできたので次のレース(2週間後の学連)でも自分の力を出してチームに貢献したいです

◆大会結果◆
⑧池田勘汰(商3)1時間4分15秒
⑪大森太楽(文3)1時間4分29秒 PB
⑫手島駿(商2)1時間4分35秒 PB
⑲舟津彰馬(経4)1時間5分18秒
㉑井上大輝(法2)1時間5分20秒 PB
㉕千守倫央(商1)1時間5分32秒 PB
㉙若林陽大(法1)1時間5分39秒 ☆
㉞倉田健太(商2)1時間5分44秒 PB
㊸藤井拓輝(商2)1時間6分22秒 PB
63助川拓海(経1)1時間7分18秒
71矢野郁人(商3)1時間7分37秒
99藤村燦太(商1)1時間8分53秒 ☆
124南後海里(経2)1時間10分58秒
163田井野悠介(文1)1時間14分42秒 ☆
*☆は初ハーフ

記事・写真:中大スポーツ新聞部