• Twitter
  • facebook
  • instagram

吉居が5000m1年生V!短距離陣は悔しさにじませるー日本学生陸上競技対校選手権大会

9月11日~13日 新潟・デンカビックスワンスタジアム

今回も新型コロナウイルスの影響により、陸上競技部さんからの写真提供、文書での事後取材にご協力いただく形となりました。リモートでのレース映像や取材内容から、今回記事を掲載させていただきます。

大学陸上の中で最も規模が大きく、集大成の場と位置づけられている日本学生対校選手権大会(全日本インカレ)が、9月11日~13日の3日間にわたって開催された。無観客開催となった今大会は、例年とは一味違った静かな雰囲気で行われた。大会の様子は動画配信サービス『YouTube』で生配信され、全国のあらゆる場所から中継が見られるという新たな楽しみ方が生まれた。

中大から毎年多くの入賞者が生まれる短距離ブロック。800mでは1年の金子魅玖斗(商1)が今大会も強さを見せ、1分47秒96で4位に入賞した。1周目では最後尾だったものの、400mを過ぎたあたりで加速。ラスト200mで追い上げたものの、3位の根本(順大)とは0.02秒差でわずかに及ばなかった。しかし先日優勝を果たしたセイコーグランプリに引き続き、1年生ながら全国の舞台で存在感を示した。


▲懸命に前を追う金子

昨年のインカレでは3位だった4×400mR。一走森周志(法2)は4番手でバトンパス。その後前を追うも、なかなか順位を上げきれない。三走目から雨足が急激に強くなり、過酷なレース環境を強いられるが、なんとか4番手で最終走者の藤堂誉志(経4)に望みを託す。しかし追い上げも届かず、3分7秒20で4位となり、表彰台にはあと一歩及ばなかった。

昨年6連覇が途絶えた4×100mR。リベンジを期すも、今年は39秒96の6位に終わった。早大、法大、近畿大といったライバル校がしのぎを削るレースとなったが、その名だたる強豪校のスピードに圧倒され、先頭争いに食らいつくことができなかった。


▲レース後健闘を称え合う藤堂(左)、船越

長距離ブロックからは5人の選手が出場した。初日の1500mでは森智哉(商3)が決勝に進出。狙っていた入賞は逃すも「去年の失敗を生かせた走りができた。もっと上のレベルで戦える選手になりたい」と今後の意気込みを語った。

3000mSCには長距離ブロックの4年生から唯一、萩原璃来(法4)が出場した。本来であればもっと多くの4年生が出場するはずだった今大会。今年の3月に行われた中大記録会にて多くの選手がインカレ標準記録を突破し、「やっと(全カレに)出られる」と喜んでいた。しかし有効記録の時期の制限や人数制限により出場は叶わず。「4年生を代表して頑張ってこい!」。同期に励まされ、挑んだ最後のインカレだった。結果は11位と悔しい結果に終わるも、萩原の必死の走りは4年生の心に届いたはずだ。

▲4年生を代表して最後のインカレに挑んだ萩原

最終日の5000mでは吉居大和(法1)と三浦拓朗(商3)が出場。吉居はレース序盤から先頭集団に付き、中盤以降も落ち着いた走りを見せた。ラスト1周ではギアを入れ替え、留学生を置き去りにする圧巻のスパートを披露。「ラスト1周で切り替えられたのはよかった」と、1年生ながら圧巻の走りで日本人選手としては5年ぶりの優勝を飾った。一方、三浦は13位と自身の満足のいく走りとはならなかった。しかし「次は箱根予選会があるので、そこでチームを引っ張れるように頑張りたい」と今後への意気込みを口にした。

▲ラストスパートをかける吉居

吉居や金子といった1年生の活躍が目立つも、3日間を終え総合得点は21点と11位に終わった今大会。表彰台に上ったのは吉居のみと、例年と比べ少し寂しい結果となった。例年であれば、今大会で短距離ブロックでは多くの4年生が引退を迎える形となるが、今年は5月から延期となっていた関東インカレが10月初旬に実施。まだ今シーズンの大きな試合は残っている。新型コロナによって困難を強いられながらも、持てる力を出し尽くし、選手たちは次の戦いへと挑む。

◆大会結果◆

【1日目】

1500m予選
1組⑧山田俊輝(経1)3分51秒81
2組⑤森智3分49秒02

1500m決勝
⑫森智 3分53秒72

400m予選
1組④森周47秒93

100m予選
1組⑤山本未来(法2)10秒59
5組③染谷佳大(法4)10秒54

3000mSC決勝
⑪萩原 9分11秒43

4×100mR予選
1組②中大(内山夏生・経3→染谷→飯塚拓巳・法4→山本)39秒48

走幅跳
⑮神戸鴻朗希(経3)6㍍94

【2日目】

110mH予選
4組④宮﨑匠(法1)14秒17

800m予選
1組①金子 1分51秒93
3組⑥福岡葉平(経4)1分54秒93
5組⑤宇野佑亮(文3)1分54秒05

100m準決勝
1組⑥山本 10秒53
2組③染谷 10秒44

4×400mR予選
3組①中大(森周→山口直槻・法3→船越翔太・商4→藤堂)3分9秒10

200m予選
1組⑧飯塚 21秒99
4組②染谷 21秒47
6組④藤堂 21秒49

4×100mR決勝
⑥中大(内山→染谷→飯塚→山本)39秒96

【3日目】

200m準決勝
1組⑧藤堂 21秒48
3組 染谷 DNS

110mH準決勝
2組⑦宮﨑 14秒18

800m決勝
④金子 1分47秒96

5000m決勝
①吉居 13秒40秒4
⑬三浦 14分18秒68

男子4×400mR決勝
④中大(森周→山口→船越→藤堂)3分7秒20

写真提供:陸上競技部
記事:「中大スポーツ」新聞部