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日大の強力な投手陣を前に2試合連続の完封負けで勝ち点を落とすー東都大学野球秋季リーグ戦 対日大2回戦

2024年9月10日 明治神宮球場

チーム 123456789=RHE

日 大 110004000=680

中 大 000000000=040

[日]菅澤、清水、山内-大山

[中]今村、山口、子安、熊谷-綱川、新妻

[本]なし

◆スタメン◆

1[右]皆川 岳飛(経3=前橋育英)

2[遊]佐藤 壱聖(経2=東日本国際大昌平)

3[二]繁永  晟(商3=大阪桐蔭)

4[左]櫻井 亨佑(商4=習志野)

5[三]伊藤 櫂人(文2=大阪桐蔭)

6[一]松嶋 晃希(経3=浦和学院)

7[指]佐々木 琉生(商2=健大高崎)

8[捕]綱川 真之佑(経3=健大高崎)

9[中]橋本 航河(文1=仙台育英)

P   今村 拓哉(文4=関東第一)

 

前日に続き秋らしからぬ厳しい暑さの神宮球場で、昨日3安打無得点の惨敗を喫した中大は、指名打者にリーグ戦初スタメンとなる佐々木琉を、捕手には昨春以来のスタメンマスクとなる綱川を据え勝負を挑んだ。試合は初回から日大に先制点を献上。細かな継投策で対抗するも、6回には日大打線につかまり一挙4失点と投手陣が守り切れなかった。打線は7回に2死満塁の攻撃の山場を迎えるが好機をものにできず3者残塁で無得点。その後の8回、9回も積極的に代打を送るが打線が繋がらず、2試合連続で日大に完封負けを喫し開幕カードの勝ち点を落とした。

 

先発は春季リーグ戦で先発とリリーフ両方でチームの躍進を支えた今村。昨春以来の先発出場を果たした綱川とリーグ戦では初めてバッテリーを組んだ。しかし日大の1番星野に二塁打を浴び、いきなり得点圏にランナーを背負う。3番米津の犠飛で貴重な先制点を献上したものの、春、繁永と共に首位打者を獲得した4番谷端は空三振できっちり抑えた。

早めに試合を振り出しに戻したい中大。しかしリーグ戦初出場となった日大ルーキー菅澤の、インコースをつくコントロールの良い直球と決め球のスプリットに翻弄され三者凡退に終わる。

続く2回、昨日ホームランを放った日大の6番菊池に左安打を許す。2死二塁から適時二塁打を浴びこの回も1点を献上した。その裏、4番櫻井が起用に答える中安打を放つも松嶋の併殺打でスリーアウト。打線が繋がらず走者を進めることができない。

 

3回からは春、先発を中心に3勝を挙げた山口謙作(商3=上田西)がマウンドに上がる。

「野手が点を取れない中で2点取られたので」と意図を語った清水監督の期待通り、1番に返った日大打線を投ゴロ、右飛、遊ゴロで三者凡退に切って取る。ここで流れを手繰り寄せたい中大であったが3回裏も三者凡退。4回以降も両投手の好投が続きスコアボードには0が並んだ。

▲3回から好投を続けた山口

試合が再び動いたのは6回表。上位に返った日大打線に1死から2者連続の左安打を浴びる。ここで日大がダブルスチールを仕掛け1死二、三塁で打席には4番谷端。谷端を申告敬遠し満塁策で勝負を挑むが、対する日大もここで代打を送る。緊張感漂う中、日大の代打小林が山口の4球目を捉え打球はセンターの頭上を越える。この間に走者3人が一気に生還。打者走者も三塁へ進み一挙3点の中押し点を奪われる。昨日と並ぶ点差をつけられここで流れを断ち切りたい中大。昨日に続きルーキー子安秀弥(経1=東海大相模)にマウンドを託し、センターを橋本から古河琢磨(経2=佐野日大)に交代した。日大がここで代打に主将橘田を送ると、先ほど交代したセンター古河の前に打球を運ばれ、ダメ押し点で点差を広げられる。続く8番の大山をゴロに打ち取りここで3アウト。

その裏、1死から中大は代打に新妻恭介(文1=浜松開誠館)を送る。起用に応える左安打で出塁するが、続くリーグ戦初打席の古河が併殺打に倒れ3アウト。気迫のヘッドスライディングを見せるもチャンスをつなぐことができない。

▲代打の起用に応え、守備では1年生投手をリードした新妻

7回表、綱川に代わり捕手に入った新妻と子安の1年生バッテリーが、息の合ったピッチングで3者連続の空三振にきっちり抑える。その裏、中大はこの日一番の攻撃の山場を迎える。2死から繁永が、疲れの見え始めた菅澤(日大)の浮いた球をレフト前に運び、続く櫻井が死球で出塁。ここで交代した日大投手から伊藤櫂が四球を選び満塁を作る。ここで日大は前日も好投で中大を抑えた山内翔にスイッチ。迎えたチャンスで打席には春ベストナイン選出の松嶋。山内翔の投じた5球目は二塁手のグローブに納まり3アウト。執念で作った満塁をものにできず無得点に終わる。

8回裏、代打で出場した先頭打者の熊谷陽輝(経1=北海)が左安打を放つ。この回も無得点に終わるが続く9回表、熊谷がDH解除で投手としてマウンドに上がる。中安打と死球で一、二塁に走者を背負うも最後は空三振に抑え、「二刀流」の才能をのぞかせた。

▲二刀流の片りんをのぞかせた熊谷

9回裏、リーグ戦初打席となる長谷川航汰(文2=札幌日大)を代打に送るも空三振に倒れる。続く繁永も空三振、櫻井は三ゴロに打ち取られここでゲームセット。18イニング連続の無得点に終わり、4安打完封負けを喫した。

 

試合後、「打線の状態は悪くはなかったが、昨日の市川くんに翻弄されて崩れたところがある。実力不足ですね」と清水監督。また二刀流デビューを果たした熊谷については「ピッチャーでも野手でも両方期待しているし、良ければ両方やるつもり」と今後も投手、野手の両方で起用する可能性を明かした。

 

2試合連続の完封負けと本塁が遠かった開幕カード。勝ち点こそ取れなかったものの佐々木琉、長谷川、古河などリーグ戦初打席を経験した2年生の台頭や春に引き続きチームを盛り立てる1年生の活躍には期待も集まる。春季リーグ戦、優勝まであと一歩のところへチームをけん引した上級生が調子を取り戻せるか、ニューフェイスたちがチームに新風を吹き込む活躍を見せられるか。第2カードは互いに開幕から2連敗で勝ち点を逃した東農大との対決である。両者が渇望する勝ち点獲得に向け、死力を尽くす厳しい戦いが続く。

 

◆試合結果◆

〇日大 6-0中大●

◆お知らせ◆

次戦は9月24日(火曜日)に明治神宮球場で行われる対東農大1回戦です。

 

(記事:齊藤さくら、写真:中島遥、齊藤さくら、橋本唯花)

 

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