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佐々木琉が代打で同点打となる大学初ホームラン!投打が噛み合い勝ち点獲得へ望みを繋ぐー東都大学野球秋季リーグ戦 対亜大2回戦

2024年10月2日 明治神宮球場

チーム 123456789=RHE

亜 大 000020000=231
中 大 00002030✕=590

[亜]山城、井上悠、川尻、黒木-前嶋

[中]今村、三奈木、岩城-綱川

[本]〈亜〉芹澤(5回ソロ)、〈中〉佐々木琉(5回2ラン)

◆スタメン◆

1[三]伊藤 櫂人(文2=大阪桐蔭)

2[遊]佐藤 壱聖(経2=東日本国際大昌平)

3[左]櫻井 亨佑(商4=習志野)

4[二]繁永  晟(商3=大阪桐蔭)

5[指]新妻 恭介 (文1=浜松開誠館)

6[右]皆川 岳飛(経3=前橋育英)

7[一]松嶋 晃希(経3=浦和学院)

8[捕]綱川 真之佑(経3=健大高崎)

9[中]古河 琢磨(経2=佐野日大)

P   今村 拓哉(文4=関東第一)

 

 

前日、チャンスを作りながらも得点が奪えず勝利を逃した中大。このカード勝ち点獲得のためには絶対に落とすことのできないこの日の試合に臨んだ。5回に佐々木琉生(商2=健大高崎)のリーグ戦初安打となる本塁打で同点に追いつき、7回には相手のエラーも絡んで一挙3得点を挙げ勝利を掴みこのカード勝ち点獲得へ望みを繋いだ。投げては今村、三奈木(亜星=商3・浦和学院)、岩城(颯空=経3・富山商業)の継投で、岩城は4回1安打4奪三振無失点の好投で今季初勝利を挙げた。

先発は先日の対東農大2回戦で大学初勝利を挙げた今村。初回、たった13球で亜大打線を抑え上々の立ち上がりを見せる。その後も球を低めに集めてアウトを重ねていき3回まで走者を1人も出さない圧巻の投球で相手を寄せ付けない。好投を続ける今村を援護したい打線は1回から4回まで全ての回で走者を出すものの、亜大の先発山城の鋭い直球と多彩な変化球を攻略できずにあと1本が出ず、得点に結びつけることができない。両者共にホームが遠く、前日同様に重苦しい試合展開が続く。


好投を続ける今村

試合がようやく動き出したのは5回。疲れの出てきた今村が亜大打線につかまる。この回先頭の芹澤(亜大)に浮いた球を捉えられ、ホームランで先制点を許す。これ以上の失点は許したくない場面だったが、その後もピンチは続き1死二塁で前嶋(亜大)に中適時二塁打を放たれ、2点目を献上。亜大打線の勢いを止めることができない。なおも1死二塁のピンチが続く状況で中大は三奈木にスイッチ。さらなる追加点は絶対に許されない中で前日2安打1打点の伊藤(亜大)に打席が回る。ここは三奈木が冷静に右飛に打ち取り、続く杉山(亜大)も中飛で抑え、ピンチを最小失点で切り抜ける。三奈木が2人を10球でピシャリと抑え、試合の主導権を完全には渡さない。


亜大に流れを渡さない三奈木

その裏、先頭の綱川が右二塁打を放ちチャンスメイクすると佐々木琉が代打に送られる。ランナーを進め、何としても得点を奪取したい場面。バントを試みたものの2ストライクと追い込まれ、ヒッティングに切り替える。この選択が功を奏した。「バントのサインを失敗してのあの形だったのでなんとか喰らいつくしかないという気持ちだった 」という言葉通りまさに思いをのせて執念で打球を運んだ。カウント2―2からの5球目、真ん中低めのフォークを上手くすくい、高く上がった打球はレフトスタンドへ吸い込まれた。佐々木のリーグ戦での初安打がチームに勢いをもたらす同点ホームラン。ホームランで奪われた得点にツーランホームランですぐに追いついた。佐々木は「自分でもこんな結果になると思ってなかったんですけどすごく今は嬉しい」と素直な気持ちを口にし、笑みをこぼした。佐々木の振り切ったバットがこのカードの重苦しい雰囲気をも一掃し、チームに先ほどまでとは打って変わった明るい雰囲気が流れ込む。


大学初安打が同点ホームランとなった佐々木琉

同点に追いつき、試合が振り出しに戻った6回、中大は今季主にクローザーを務める岩城をマウンドに送り、早めの継投に移る。この継投について清水監督は「日程が変則的だったから今日は早くから行くよと(控えの)ピッチャーには伝えていた。第1カードの初戦に先発した子だからこれくらいやってくれないとという思いで投げさせた」と明かした。ストレートでどんどん押していく投球が魅力の岩城はその持ち味を存分に生かしインコースを攻め続ける強気のピッチングで6、7回を勢いそのままにゼロで抑える。


強気な投球でチームを勢いづけた岩城

7回、2死から佐藤壱がヒット、続く櫻井が四球で出塁し、一、二塁のチャンスを作ると打席にはこの日2打数1安打の4番繁永。1ボールからの2球目、ファーストストライクをしっかりと仕留め、ピッチャー強襲のヒットを放つ。この当たりがピッチャーの悪送球を誘ってその間に2人が生還し勝ち越しに成功する。その後も打線の勢いは止まることを知らない。2死一、三塁からゴロになりそうなセカンドへの当たりを皆川が執念のヘッドスライディンングでヒットにし、三塁ランナーが生還。これがダメ押し点となった。


ヘッドスライディングで追加点をもぎ取った皆川

8回、9回も岩城が続投し、140km台中盤のストレートを軸に危なげの無い投球で試合を締め、勝利を手にした。岩城は4回1安打4奪三振無失点の好投で今季初勝利を挙げた。

清水監督はこの日の試合を「佐々木がよく打ってくれました。今日落としちゃうのと取るのとではまた全然変わってくるから大きな勝利だと思います」と振り返り穏やかな笑みを浮かべた。序盤は重苦しい試合展開だったものの終わってみれば9安打5得点を挙げ快勝。佐々木の本塁打など新戦力の台頭も著しく、今後の活躍にも期待がかかる。結勝に向けこのカードの勝ち点獲得は非常に重要である。リーグ戦も中盤にさしかかり、徐々に投打が噛み合うようになってきた中大。勢いそのままに勝利を掴んでいく。

◆試合結果◆

●亜大 2ー5中大◯

◆お知らせ◆

次戦は10月3日(金曜日)に明治神宮球場で行われる対亜大3回戦です。

 

(記事:高橋美帆 写真:髙梨晃世、齊藤さくら、橋本唯花、小林陽登)

 

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