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入替戦を制し1部残留を決める!ー関東大学ボクシングリーグ1部2部入替戦 対法大

7月20日 駒大玉川キャンパスボクシング場

 

今季リーグ戦を最下位で終えた中大。昨年同様に2部1位の法大との入替戦に臨んだ。LF級、F級、B1級をすべて5-0で制し、順調な滑り出しを見せる。しかし次のB2級を0-5で落とすと続くL1級も2-3で敗戦。流れが変わってしまうと思われたが立て直し、L2級、LW級で連続勝利を収め、この時点で中大の勝利が決まった。W級は惜しくも敗れるがM級も制し、トータルスコア6-3で中大の1部残留が決まった。

 

▲勝利し笑顔を見せる永田丈晶(法4)

 

トップバッターはLF級川口玲司(商3)。序盤から冷静に攻め相手を圧倒すると、後半もペースを落とさず5-0で圧勝。良いスタートダッシュを切った。2番手F級はリーグ戦で3勝を果たした永田。「大学最後の試合。絶対負けるわけにはいかない」(永田)と臨んだ今試合。1ラウンド(R)から自分のボクシングを展開し、相手との差を見せつける。終始試合のペースを握り、最後まで戦い抜いた。判定は5-0と、見事有終の美を飾った。良い流れの中回ってきたB1級田中湧也(法2)。会場の熱気も最高潮に達し、大歓声の中試合は始まった。顔を中心に攻め、カウンターで相手の隙を突く。気温の高い中戦い切り、またも5-0でストレート勝利を飾った。3者連続勝利に応援席が沸いた。

 

ジャブを出す湯本匠(文3)

 

「入替戦は勢い」(冨田真広主将・文4)というようにB2級松下竜之助(総4)もこの勢いのまま勝利を掴みたいところ。しかし1R終了間際、松下の左まぶたから出血すると、カットストップによりそのまま判定へ。力を出し切れず、結果は0-5での悔しい黒星となった。L1級に出場したのは吉田黎斗(法1)。昨年度インターハイ優勝という実績を持つ吉田は多様な技を繰り出し追い込むも、相手の反撃に苦戦。結果は2-3と大学ボクシングの厳しさを突き付けられた。ここで2敗を喫してしまい、流れが法大に傾きかける。流れを変えるべくL2級に出場したのは湯本。1Rからガードの隙を突く攻撃で優勢を取るも、2Rでは激しい打ち合いに。3Rでは攻防戦の激しさが増し、両者譲らない展開に。ここで負けると同点に追いつかれるという緊張感の中、判定は5-0で湯本の勝利。暫定スコア4-2と1部残留に王手がかかる。

▲中大の勝利を決めた冨田主将

 

あと1勝で中大の勝利という正念場。LW級に出場したのはこれまでチームを支えてきた冨田主将。応援席からは割れんばかりの「キャプテン」コールが鳴り響く。「自分たちの残せるものは1部残留というものだから」(冨田主将)と、今試合に臨んだ。1Rでは持ち味でもあるガードで相手の攻撃を防ぎ、試合を自分のペースで運ぶ。2Rでも守りを緩めることは無く、さらにはカウンターを狙った攻撃でじわじわと相手を崩していく。手強い相手だったが3Rでもペースを乱すことなく、終始冷静なボクシングを展開する。最後まで戦い切り、判定は5-0での完全勝利となった。ここで暫定スコア5-2により中大の勝利が決まると、選手たちに笑顔の花が咲いた。L級に出場したのは鶴田透也(法3)。1、2Rともに相手の攻撃に押されるも、負けじと食らいつき拮抗した勝負になる。しかし3Rで相手が左頬から出血すると、本日2度目のカットストップ。それまでの判定で2-3と惜しくも勝ち星とはならなかった。最後を飾ったのはM級堀口力矢(文3)。1Rでは相手とほぼ互角に渡り合い、勝負の行方は後半へと託された。2Rでは冷静に急所を攻撃し、相手からダウンを2回も奪う。勝負はついたかと思われたが、3Rで猛反撃を食らってしまう。相手のタフなボクシングに苦戦するも、堀口も正確にパンチを打ち込み試合は終了した。判定は4-1での勝利。選手たち全員が安どの表情を見せ、入替戦の幕が閉じた。

▲パンチを繰り出す堀口

 

「チームに支えられて成長することができた。中央大学でよかった」(永田)。「こんな自分勝手なキャプテンだったけど、付いてきてくれてありがとう」(冨田主将)。試合後、4年生の口からはチームに対する思いと感謝の気持ちが語られた。松下や五ノ井一幸(文4)は涙を流し、これまでの4年間を振り返った。4年生にとっては今試合がチームで戦う最後の試合。1部の舞台を後輩たちに残し、中大を去ることになる。「来年はここ(入替戦)に来るなよ」と全員の口から激励の言葉が述べられた。来年こそは青コーナーを脱却し、1部の舞台でも勝てる力をつけたい。

 

記事・写真:「中大スポーツ」新聞部