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【第166号掲載記事】ベンチから得点王へチームの主力に急成長ー関東大学サッカーリーグ戦

▲華麗なボレーシュートを決める小島

※「中大スポーツ」第166号4面の本文を掲載しております。

 

2021年4月4~10月30日 会場非公開

スピーディーな動きで裏へと抜け出す小島偉央(商4)。相手を左右に揺さぶりながらチャンスを演出し、何度もチームを勝利へと導いてきた。10節の産業能率大戦では、前半だけでハットトリックを達成。その右足から放たれる正確かつ鋭いシュートが、リーグ最多7得点という結果に結び付いた。

◇   ◇   ◇

前期リーグで圧倒的な存在感を放っていた小島は、好機を逃さず安定したプレーと得点力を発揮して前線で奮闘した。「関東リーグは目指しているところではあったが、正直出るとは思ってなかった。運がついていた部分があって本当に良かったと思う」と話すように、開幕当初は絶対的なレギュラーではなかったが、与えられた練習を常に「101%」で取り組み、つかんだチャンスを逃さなかった。2節の立大戦では、途中投入された直後にヘディングで今季初得点を記録。その後の2試合でもゴールを奪って勝利に貢献した。さらに、10節の産業能率大戦では前半10分に相手のビルドアップミスから先制点を奪取すると、続く15分にはFKのこぼれ球を押し込んで2点目をマーク。これだけでは終わらず、前半終了間際の40分には味方のクロスをボレーシュートで合わせ、これが見事にゴールネットを揺らしてハットトリックを達成した。「ハットトリックは大学で初めてだったので、素直にうれしかった。打つシュートが全部入ったので自分でも調子良かったなって思う」と試合を振り返った。ここまで得点を量産している小島だが、名門校やJクラブのユースを経ているわけではない。中学や高校では部活でプレーをし、優先したのもサッカーではなく勉強だった。高校最後の県総体ではベスト8まで進むも、準々決勝で敗退。サッカーへの思いが大きかっただけに結果に満足できなかったという。

 

サッカーを高校で一区切りつけようと思っていた矢先、顧問の先生に「お前はもっとできるぞ、そのまま辞めるのはもったいない」と背中を押され、自分の可能性に挑戦しようと中大サッカー部への入部を決断。強豪校出身者や異なる考えを持つ選手と練習、生活をすることが刺激となり、彼自身を人間としても成長させた。

 

4年間でチームが必要とする絶対的な選手に成長した小島。「試合に出れば点を取る自信はありますし、スピードが特徴なので裏への抜け出しは誰にも負けない」と、その言葉通り彼の武器が光る場面は試合中に何度も見受けられる。前期リーグの活躍に関しては「8得点取れて、今得点王っていうのはうれしい。ただシュートが13というのは少ないかなと。FWとしてシュートを打ってチャンスを作らないといけない。チームを勝たせるために決定力を上げていければ」と冷静に今後を見据えている。リーグ後半戦に向けても「まず第1の目標が必ず2位以上になって昇格すること。そのために現在の得点王を維持しながら常に試合で点を取り続ける」と意気込んだ。

(記事:奥村杏、写真:佐々木絢子)

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2021年9月21日(火)付で「中大スポーツ」第166号を発行いたしました。詳細はこちら