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持山の2得点&無失点で初戦突破 10年ぶりの総理大臣杯の舞台で躍動ー総理大臣杯全日本サッカートーナメント1回戦 対高松大

2023年9月1日 岩手・岩手県営運動公園第1グラウンド

 

▼スタメン

GK

猪越 優惟(商4)

DF

加納 直樹(総政4)

青木 奏人 (法4)

原 圭佑(商2)

長澤 圭剛(文3)→ 常藤 奏 (経1)

MF

牛澤 健(経4)

田邉 光平(法4)

小川 嵩翔(商3)→ 山本 航生(商4)

FW

加納 大(商3)→ 山﨑 希一(経4)

持山 匡佑(商2)→星野 創輝(商4)

家坂 葉光(文3)→ 坂本 康汰 (経4)

 

▼試合結果

◯中大2-0高松大⚫️

得点者:持山 匡祐 (前半34分、後半16分)

 

30℃を超える暑さの中、14時にキックオフした総理大臣杯初戦。9大会10年ぶりに総理大臣杯出場となった中大の初戦の相手は、四国代表の高松大。中大は持山、小川(嵩)、原が久しぶりにスターティングメンバーに名を連ねた。

▲先発復帰を果たした原

最初にチャンスを作ったのは高松大。前半2分、ゴールキーパーからのロングボールをヘディングで繋がれペナルティエリア内からフリーでシュートを打たれる。しかしこのシュートはGK 猪越がファインセーブをし、先制点を許さない。その後は田邉を中心に相手陣内で華麗なパス回しを見せゴールを脅かすも、なかなか得点につながらず少し焦りが見える中大イレブン。しかし飲水タイムに猪越がリーダーシップを発揮し、チームメイトを鼓舞し落ち着かせる。その飲水後の同34分、コーナーキックのチャンスで小川からの正確なボールに持山が頭で合わせ待望の先制点を奪う。先制した中大はその後も猛攻を仕掛けるも追加点は奪えず1-0で前半を折り返す。

▲先制点を決めた持山(左)

後半も出だしからボールを保持し、中大らしくパスをつなぎながらチャンスをうかがう。後半13分、ペナルティーエリア手前で縦にボールを出すタイミングを探しながら牛澤と小川がパス交換を続ける。牛澤から相手DFの間で抜け出しを狙っていた山﨑へ縦パスが通るが、収めることができず相手GKの足元へ。攻撃の手を緩めることなく試合を有利に進める中、同16分に待望の追加点がうまれる。敵陣右サイド中央で加納(直)や牛澤、山﨑、小川、持山、家坂らフィールドプレーヤーの半数以上が流動的に動きながらスペースをうまく活用してパスをつなぐ。右サイドに開いた家坂が山﨑からの横パスを受けると、相手DFとの競り合いに勝ち、敵陣深くのスペースに抜け出した小川に斜めのパスを供給。小川がゴールラインぎりぎりのところでゴール中央に送ったクロスを持山が頭で叩き込みゴールを奪った。先制点に続き、小川から持山という形で得た得点について持山は「いいボールを上げてくれたので、それに合わせるだけだった」と振り返った。

▲2アシストの活躍を見せた小川

同22分にはその持山に代わってリーグ戦でチームトップの得点数を記録している星野を投入。32分にペナルティエリア右端からの田邉のスルーパスに反応した小川が足元に収めて残したボールを左足で蹴り込むも相手GK正面に飛んだ。

 

最後まで相手ゴールに迫り得点を狙うも、追加点には至らず試合終了。持山の2得点により勝利し、2日後に行われる2回戦に駒を進めた。

▲後半途中から出場し、ドリブル突破を見せた山﨑

2回戦では、シード校のため中大との一戦が初戦となる仙台大と対戦。先制点を許したものの、後半アディショナルタイムにエースの星野が同点弾を決め延長戦へ。スコア変わらずPK戦に突入すると、守護神・猪越がPK連続ストップの大活躍を見せ、ベスト8入りを勝ち取った。

続く準々決勝の相手は関西王者の関学大。J1内定者を多数擁する強豪相手に先制点を奪われながらも、田邉の得点で試合を振り出しに戻す。しかし、その後立て続けに失点を重ね1-4で敗戦。日本一の目標はここで途絶えることになった。

今後、今大会での経験をチーム全体でどのように落とし込んでいくのか。今月末に再開するリーグ戦での戦いに注目だ。

 

▼試合後コメント

宮沢監督

――試合を振り返って

総理大臣杯ということで経験している選手はおらず、チームとしても個人としてもみんな緊張してたかなというところです。だんだん時間が経つにつれ、うちらしいサッカーができ始めたと思います。この大会は上に行きステージを上げていくところなので、PKでも勝って行くぞと言う話をしていて、まあ粘り強く戦えたんじゃ無いかなと思います。

 

ーー牛澤をボランチ起用した意図について

秘密兵器です。原圭佑が治ってきたので、牛澤を一つ上げてそれで安定が増して彼の良いプレーがチームの良いプレーになっていました。

 

ーーボランチ(牛澤)の評価は

まあまあ良かったと思います。細かいところは色々ありますが、チームの大黒柱が中心にいる状況なので安心して見てはいました。

 

ーー得点を取った持山、アシストした小川をスタートから使った意図は

パフォーマンスが上がってきているからです。星野も良いですし、彼らを競争させながら誰が出ても中大のサッカーができるように高いレベルで練習をしているので、それを自信を持って送り出しました。その彼らが試合を決めてくれたので頼もしかったと思います。

 

ーー競争に勝つという意味で2人を今後使いたいと思っているか

もちろんそうですね。

 

ーー次戦は仙台大でテクニカルな選手が多いが、どのような試合を考えているか

相手のストロングを消しながら自分たちのストロングを出して、ウィークをついていきたいなと思っています。今日彼ら(仙台大の選手たち)は元気ではあると思いますが、この雰囲気を味わっていないのでそれをアドバンテージとしてやっていきたいです。

 

ーー総理大臣杯への意気込み

総理大臣杯自体は9年ぶりでチャレンジャーとしてサッカーを楽しもうと言っているので、1つでも多く勝って優勝を狙っていきたいです。

 

持山選手

ーー試合を振り返って

試合の入りはちょっと危ないシーンとかあったけどそれは想定内で、後は自分たちのサッカーができたかなと思います。

 

ーー得点シーンを振り返って

嵩翔くん(小川嵩翔)がいいボールを上げてくれたので、それに合わせるだけでした。

 

ーー勝利した中で見つかった課題は

まだ決められるシーンとかゴール前に詰められるシーンとかがあったので、まだまだ決められたんじゃないかなとは思います。

 

ーー今大会で得点に関して目標はあるか

数に関しては特にないですけど、チームを勝たせられるように頑張ります。

 

田邉選手

ーー試合を振り返って

相手がちょっと引き気味で先制点のところは意識していたんですけど、それがセットプレーでいい形で1点入ったことで楽に試合を進められたかなと思います。

 

ー自身のプレーを振り返って

まだ結果が出ていないので自分の中では物足りないですし、10番として4年生として引っ張っていかないといけなくて得点という部分は求められるので、そこのところはできていなければいけないのかなと思います。

 

ーピッチ内で様々な場所に顔を出してプレーされていたが、意識していることはあるか

空いてるところを狙ったり、自分たちは流動的にポジショニングを変えながらやっているところもあるので、運動量というかチームが勝つために点を決めるためにどうしようかというのは常に考えてプレーしています。

 

ー勝利した中で見つかった課題は

まだまだ決められる場面で決めきれていないですし、カウンターも何回か疲れている部分はあるので、まだまだ詰められる部分はあるしイージーなミスも見られるので、そういうところは全員でこだわって雰囲気良くやっていきたいなと思います。

 

ー今後の意気込み

この大会で日本一を取るために自分たちは来ているしチャンスはあると思っているので、ひとつひとつですけど、ワンプレーワンプレー勝つためにプレーしていきたいと思います。

 

(記事、写真:石井悠樹、琴寄永里加)