2024年11月16日 中央大学多摩キャンパスサッカー場
▼スタメン
GK
牧野 虎太郎(経4)
DF
長澤圭剛(文4)
常藤 奏(経2)
鈴木登偉(商4)
中光叶多(商1)
MF
湯谷 杏吏(経4)
家坂葉光(文4)→岡崎大智(経1)
大窟 陽平(文4)→小川 嵩翔(商4)
FW
加納 大(商4)→武本射雅(経3)
田中 幹大(商3)→星野 創輝(商4)
持山匡佑(商3)
▼試合結果
○中大2-1東国大●
得点者:田中幹大(前半13分)、持山匡佑(前半34分)
17節以降勝利のない中大は、最終節でホームに東国大を迎える。現在5位の東国大とは勝ち点差が2であり、試合結果次第では順位が入れ替わる可能性がある重要な一戦。インカレ出場を見据え、リーグ戦を勝利で締めくくりたい。また、18節以降出場していなかったエース・星野がベンチ入りしており、より一層期待が高まる。
開始早々、中大はチャンスを作る。前半1分、前からのプレスがはまり田中がボールを奪うと、ペナルティーエリア内までボールを運び中に折り返す。走り込んできた大窟の前にボールがこぼれシュートを放つが、これは枠を捉えることができない。すると同12分、左サイドを家坂がドリブルで突破するとニアに走り込んだ持山がボールを落とし、家坂がGKとDFの間にクロス上げるとそこに田中が頭で合わせて先制点を奪うことに成功する。
▲先制点を奪った田中
さらに同15分大窟からの縦パスを田中が収め、右サイドを駆け上がってきた長澤にパスを出す。長澤が持ち上がり早いタイミングでクロスをあげると、走り込んできた持山が合わせるもミートせず得点には繋がらない。その後もいい攻撃を見せるもののオフサイドを取られ、なかなか攻撃のペースが乗り切らない時間が続く。同29分、前からのプレスで常藤がボールを奪い長澤、湯谷とボールをパスを回すと、湯谷がペナルティーエリアまで上がった常藤に縦パス。反転して受けたボールをゴール前の田中がヒール、持山がシュートをつ打つも相手GKの高セーブに阻まれ追加点は奪えない。そして同33分、長澤が低い位置からゴール前にパスを供給すると持山が反応し、ゴール左隅に流し込み待望の追加点を獲得する。前半をこのまま終え、2―0で折り返す。
▲追加点を決めた持山
2点のリードで迎えた後半、中大はまず家坂に代わり大窟を投入し1枚目のカードを切った。後半11分、自陣でパスを受けた岡崎がドリブルでペナルティーエリア手前まで切り込む。相手をかわし中央にラストパスを出すもこれは決定機とはならなかった。同14分にも同様の形でゴールに迫ったが、またも得点には至らず。その後中大は、攻勢を強める相手に対して集中した守備を継続し、随所で球際の強さを見せる。同25分には、牧野が放ったゴールキックを体を張って収めると相手のファールを誘いFKを獲得。縦パスをつなぎゴール正面で裏への抜け出しを狙い、シュートまで持ち込むもGK正面に飛んだ。さらにこぼれ球を回収した中大は右サイドからクロスを上げ、ペナルティーエリア左でフリーとなっていた岡崎がヘディングシュートを放つも、ゴールに突き刺すことはできなかった。
▲今節も中盤を支えた湯谷
ロングボールを多用する相手に対し、中大は後ろからつなぎチャンスをうかがう中、終盤にかけて両チームともGKの好セーブが目立つ。守護神牧野の活躍もあり無失点に抑えていたものの、同34分、PKを沈められ1点差に迫られる。今季75分以降の失点が多い中大だが、その後ATまで決定機を作らせず2-1で試合を締めた。
▲試合後の選手たち
今節の4試合ぶりの勝利をもって、4月に開幕したリーグ戦全22試合が終了。昨年はシーズンを通して苦戦しながらなんとか残留をつかんだが、今季は4位と大幅に飛躍した1年となった。チームの主力を担った4年生の卒業後、今節ゴールを奪った田中や持山、スタメンの座を射止めた中光らのさらなる奮起に期待がかかる。
▼試合後コメント
宮沢監督
-試合を振り返って
最終戦なので今年の集大成としてやってきたことを全部出して、勝利をつかめるように頑張ろうという話をしました。ここ4試合勝てていなかったのでサッカーの原点ですね、大事なところで相手に勝つ熱量と勝利への執念とかそういうものを出して戦おうという話をして臨んだのですが、久しぶりに熱い試合ができたなと思います。これだよねというゲームだったと思います。インカレに向けてこれを大事にしながらこういう試合をして日本一を取りに行こうよという話をしたので、こういうゲームを常にできるようにしていきたいなという風に思います。
-熱さはどのようなところに感じたか
声とか雰囲気ですね。相手を飲み込むじゃないですけど、 これまで東海大戦も関東学大戦も逆に飲み込まれてしまったので、そういう雰囲気を作っていこうというところですね。それは前半から非常に伝わってくるゲームだったと思います。球際でも戦って、走る距離もあり、セカンドボールの拾い合いもマイボールにできるということが多かったので、これをベースにしてやっていきたいなと思います。
-リーグ戦を通して感じるチームの成長
昨年は残留争いをしてなんとか残留できたからこそ今年は勝ち点を積み重ねることができて、4位という結果を出せたことは選手も学生スタッフもみんなが頑張ったからこその成果だと思いますので、非常に素晴らしいものだと思います。ただ優勝という目標を取れなかったというのは我々の力であって、しっかり向き合ってより成長していかないといけないなという風に思っています。
-インカレへ向けて課題は
今日のようなゲームを毎試合できるかどうかだと思います。波のあるゲームをしてしまうと一発勝負で難しいと思うので、しっかり安定したいい守備からいい攻撃につなげていくということを徹底していきたいなと思います。
-1年生の中光選手の評価について
今日のゲームは素晴らしかったと思います。最初バタバタしましたけど、攻守において安定感あるパフォーマンスを出してくれたのではないかなと思います。守備に関して言うと球際の強さ、対人の強さ、 ヘディングを含めてあそこで優位に持っていけたらというところで跳ね返してくれましたし、 1対1の対応でも止めてくれたのでそこは非常に良かったと思います。攻撃に関して言うとビルドアップのところでいい縦パスを入れてくれたので、いいパフォーマンスで評価も高かったです。
-インカレへ向けても大事な選手になるか
もちろんです。U19日本代表ですから、もっと成長していってほしいなと思います。
-インカレへ向けての意気込み
日本一を取りに行きたいなと思います。頑張ります。
持山選手
ー今日の試合振り返って
前半からみんな声が出ていて活気ある試合だったかなと思います。
ー今日の試合どのような意気込みで迎えたか
試合もそうですけど、日頃の練習から勝っていることによる慢心というのがあってそこから勝てなくなったので、今週本当に練習からみんないい取り組みができていて、そこが結果につながって良かったです。
-今日ペナルティ付近で打開するシーンが多いが普段から意識しているのか?
うまいだけではなくて怖い選手にならないといけないので、そこは意識しています。
-得点シーンを振り返って
右サイドバックの長澤選手からいいボールが出てきて、ずっとあそこを見ていてほしいと要求していたので、それがうまくつながったかなと思います。
-今シーズンリーグ戦を通しての自身の評価
自分的には今シーズンからポジションが変わり、FWからシャドーになって新しいチャレンジでしたけど、50点くらいです。もう少し得点を取って目に見える結果を求めたかったです。
-来シーズンの目標
もっと細部のシュートだったりパスだったり、ひとつひとつ最後にこだわる必要があると思うし、チーム的に来年はまた違う展開にはなってくると思うので、頑張っていきたいです。
-インカレに向けて
優勝目指して頑張ります。
田中選手
-今日の試合を振り返って
前節良くない試合で勝ちも4試合ない中で、まず熱量のところをチーム全体で持ってやろうと入って、それが前半体現できて自分たちのサッカーができて、後半は苦しい時間帯が続きましたが、粘り強く戦って勝てたのでよかったかなと思います。
-どのような意気込みで試合に臨んだか
自分たちのサッカーをするというのは大事ですが、戦うところだったり気持ちの部分というのはここ4試合で足りていない部分だったので、そこはチームで統一してあったかなと思います。
-得点シーンを振り返ってみて
家坂選手がボールを持ったとき、ファーサイドは練習からやっているところだったので、そこにうまく入って決めることができてよかったなと思います。
-リーグ戦全体振り返って自身の評価は
順位は4位というところですけど、難しい時もありましたし勝っている時勝てない時があったので、そこでうまく修正しながら、結果的に去年残留争いだったのが今年4位っていうところまで行けたのは良かったです。個人としては怪我が重なってあまり試合に絡めない時期もあったので、最後こうやって結果を出して終われたのは良かったかなと思います。
-来シーズンの目標
自分がチーム引っ張っていくという強い思いで、結果に常にこだわってやっていきたいなと思います。
-インカレに向けての意気込み
このメンバーでできる最後の大会で、日本一というの可能性があるので、チーム一丸となって中大が1つになって頑張っていきたいと思います。
(記事:石井悠樹、琴寄永里加 写真:石井悠樹、山口周起)
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