11月23日 中大サッカー場
▼スタメン
GK 1飯吉将通(商3)
DF 6今掛航貴(経4)、4安部崇士(商4)、3深澤大輝(経3)、28荒木遼太(経1)→89分 松本大輔(経3)
MF 5中村亮太朗(経4)、10加藤陸次樹(商4)、7宮城和也主将(法4)→70分 16髙岸憲伸(文2)
FW 17本間椋(経3)→82分 三浦立(経3)、25高窪健人(文3)、8大久保智明(経3)
▼試合結果
○中大2-1東洋大●
得点者:高窪(40分)、大久保(87分)
▲勝利に喜ぶ選手たち
あいにくの雨天の中行われた関東リーグ最終節。東洋大は1部残留、中大はインカレ出場を懸けた大一番となった今節は、序盤なかなかペースがつかめず先制点を取られるも、徐々に中大らしいプレーを見せ始め同点に追い付く。なかなか追加点を奪えず苦しい時間が続いたが、「悔いのないように戦いたい」(宮城主将)との言葉通り、最後まであきらめずにボールを追い続ける。そして試合終了まであとわずかという場面で大久保が見事なゴールを決め、2-1でうれしい白星を飾った。この勝利を受け、中大は関東リーグ5位でインカレ出場権を獲得した。
▲中大1点目を決めた高窪
前半は序盤からボールを相手にキープされ、守備に回る時間が多くなる。降雨により「できるだけセーフティなプレーを選択するように心がけていた。その中でチャンスが訪れたら確実に決めていこう」(宮城主将)と話していたという。しばらく我慢の時間が続くも、攻撃陣が仕掛け徐々に中大ペースへと持っていく。13分には高窪から本間へつなぎシュートを試みる。これはオフサイドとなったがいいプレッシャーをかけた。このままチャンスをつかみたいところだったが、20分、出遅れた中大ディフェンスのすきを突いた相手がキーパーもかわし、シュートを放つ。ボールはゴールに突き刺さり、痛い先制点を奪われてしまった。しかし「ここから巻き返せるのが今の中大」(大久保)。積極的に攻撃を仕掛け、33分には加藤がキープしたボールを大久保につなげカーブシュートを放つ。惜しくも枠外となったが流れは着実に中大に傾いていた。そして40分、待望の同点ゴールが決まる。左から駆け上がった本間がクロスを上げると、これに反応した大久保は「打とうか迷ったが、中フリーなのが分かっていた」(大久保)とゴール前中央にいた高窪にパスを出す。高窪はこれをきっちり決め、中大の1点目を獲得した。その後は相手にイエローカードが出されるなどチャンスが見られたものの、追加点は挙げれずに前半が終了した。
▲相手にプレッシャーをかける宮城主将(左)と高窪(右)
「俺たちが勝つんだ!」ピッチに選手たちの熱い声が響く中、始まった勝負の後半戦。開始から積極的に攻撃の姿勢を見せるも、なかなかゴールにはつながらない。雨足が強くなりボールコントロールも難しくなる中、東洋大の攻撃に力が入る。65分過ぎには相手の猛攻に苦しめられるも、飯吉、深澤をはじめとしたディフェンス陣の身体を張ったプレーでなんとか失点は免れる。攻撃では75分、本間が抜け出しシュートを狙うが惜しくも枠外。その後コーナーキックのチャンスや敵ゴール前での攻防など惜しい場面が続くも、ディフェンスの壁厚くゴールを割れない。さらには38分、相手にカウンターを狙われ今節最大のピンチに。ヒヤリとする場面が続いたが、必死のディフェンスと飯吉の好セーブによりピンチを切り抜ける。そして87分、ついに念願の追加点が舞い込む。大きく上がったボールを裏に抜け出した大久保がトラップし、キーパーと1対1に。今度はそのままシュートを放つとボールはまっすぐゴールに吸い込まれ、中大の応援席は歓喜の渦に包まれた。「決めて当然のプレーだったので、決めきれてよかった」(大久保)。残り時間わずか3分。気を抜くことなく最後まで足を動かし続ける選手たち。今か今かと待ち続け、ようやく試合終了のホイッスルが鳴り響くと大歓声が沸き上がった。
▲得意のドリブルで切り込む大久保
最後まで勝負の行方が見えず、混戦となった最終節。中大の得点を振り返り、宮城主将は「2回とも泣きそうだった。後期は4年生が試合に出れないのが続いてて、その中でも下の代が支えてくれた。最後も3年生たちに助けられて、インカレの舞台に行けるので、素直に3年生ありがとうという感じ」と笑みを浮かべた。今節の勝利により、中大は7年ぶりのインカレ出場が決まった。そしていよいよ12月、人生をかけた男同士の熱い戦いが繰り広げられることになる。インカレに向け、「自分たちが目指しているのはここじゃない。日本一を目指して、チーム全員で戦っていけたらなと思う」と語った宮城主将。中大サッカー部の歩みはまだまだ続いてゆく。全国という大舞台でさらなる進化をとげた姿を見るのが待ち遠しい。
記事・写真:「中大スポーツ」新聞部