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会心の勝利!圧倒的な強さを見せつけ大学日本一に王手!─全日本学生ハンドボール選手権大会準決勝対筑波大

2021年11月9日 山梨県・小瀬スポーツ公園体育館

優勝が現実となってきたインカレ4日目の準決勝。選手たちは連日の試合の疲れを見せることなく、個性溢れたプレーで圧倒的な強さと中大らしさを見せつけ、35ー25で決勝へと駒を進めた。

▲今試合の先制点を決めた中村翼

前半戦は中大のボールからスタート。開始1分、速攻で中村翼(法4)が先制点を決めた。1分半には、相手の攻撃からボールを奪い、泉本心(法1)が得点を決めた。その後、中村翼のシュートが相手キーパーに止められ、相手にボールが渡るも、宮城風太(経4)が負けじと相手のシュートを止めた。これでボールを手にした中大は一旦落ち着いてパスで繋ぎ、攻撃のチャンスを伺う。そして伊禮雅太(法2)がシュートを打つも、これもキーパーに跳ね返されてしまう。体勢を仕切り直し、改めて攻撃しようとするが、相手のディフェンスをなかなか交わすことができない。さらに、相手ボールになったときに、ディフェンスの勢いがあまり、相手にPKのチャンスを与えてしまう。開始早々、今日一番の緊張感が会場に漂った。だが、これを宮城が止め一気に会場は中大の歓喜の声に包まれた。ここで中大は持ち直し、中村主将が3点目を決めた。

この得点の後すぐさま相手に1点目を決められ、7分までの間互いに得点を入れ合う時間が続く。

8分、伊禮のシュートが相手キーパーに止められ、そのまま相手は得点を決めた。そして、その後も追加点を許し、10分に6−6と追いつかれてしまう。ここで中大のメンバーが大きく入れ替わり、会場が静粛に包まれた。これで重くなった空気がリセットされたのか、中大はスムーズにパス回しで、中村翼からのパスを受けた蔦谷大雅(法3)がゴール。この得点で会場は一気に中大の空気となり、その後3連続得点を獲得し、6―10になったところで相手がタイムアウトを取った。

タイムアウト後は中大の攻撃が加速なかなか状況を変えることのできない筑波大が、もう一度タイムアウトを取るも、中大は攻め続け、18―14と中大優勢で前半を終了した。


▲シュートする蔦谷大雅

相手ボールから始まった後半戦になっても中大の勢いは止まらなかった。互いに得点を入れ合う中で、4分半からPKを含めた3連続得点を相手に許すも、自分たちの強さを見せつけるかのように、今度は中大が5点連続で獲得し、26―20と大きく相手との差をつけた。この間、好調だったのは攻撃だけではない。宮城は相手のシュートを幾度となく阻止し、その他の選手たちも決してディフェンスを怠らなかった。相手がタイムアウトをとり、その後3連続得点されるも、部井久アダム勇樹(法4)が自身の身長を生かした相手の頭上を超えるロングシュートを決め、泉本は相手のパスから取ったボールをそのままドリブルでゴールまで走り抜け決めるなど、見応えのあるプレーが炸裂。中大は再び5点連続で獲得し、完全に相手の勢いを飲み込んだ。


▲歓喜する選手たち(上山陽平(総政2)、部井久アダム勇樹、宮城風太、髙橋宗汰(商4))

その後も得点を重ね続け、試合残り3分で相手との差は8点。この試合の勝利が見えてきた中で、コートの外の実方智監督は「攻めろ」と声をかけた。その声でより勢いの乗った中大は、さらに3点連続で決めた。最後に相手が1点入れたところで試合終了のホイッスルがなり、選手たちは歓喜の声を上げた。
今試合、中大は終始会場の雰囲気を作り続けた。しかし、今回の勝利は勢いだけで勝ち取ったものではない。ディフェンスで守り続けたからこそ攻め続けることができ、35―25の大勝へとつながった。

次戦はいよいよ決勝戦。明日も圧倒的な強さと、中大らしい個性に満ちたプレーで最高のフィニッシュを飾ることに期待したい。

試合結果◆

中大351814171125筑波大

コメント◆

実方監督

「今日は接戦になるだろうっていう予測はしてまして。筑波も強いですし。うちのハンドボールができれば勝てると思いましたが、10点差つくとは思わなかったです。会心の勝利。」

中村仁宣主将

(リーグ戦と比べて筑波大は)ディフェンスも固くなっていたしオフェンスも上手くなっていた。リーグ戦の時はあまりチーム全員でやっているという感じはしなかったが、今回はチーム全員で勝ちに来ているなという感じがしてそこはちょっと厄介だった。決勝は初めてだが、いつも通りやって優勝できればなと思う。」

中村翼選手

「最初から最後まで全員が集中してディフェンスやって、ディフェンスで勝ったかな。オフェンスはまあ、普通にいつも通りやっただけなんで、ディフェンスで守り勝ちできたなっていう感じですね。(次戦相手の大阪体育大学は)優勝候補って言われてる日体に勝って勢いがあると思うので、その勢いに飲まれないように前半から飛ばして、最後一試合なので、足つってでもいいから出し切ってやろうかなと思います。」

(記事:松岡愛莉、写真:立花拓暉)