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『特別な5試合』開幕! 目標の全勝優勝へ好発進!-関東学生ハンドボール秋季リーグ戦 対筑波大

9月19日 坂東市総合体育館

特別なリーグ戦が開幕した。新型コロナウイルス感染拡大によって春季リーグ、さらにはインカレが中止に。そしてついに、9月13日から2020年度最初で最後となる公式戦として秋季リーグ戦が開幕。中大はこの日に初戦を迎えた。

相手は昨季インカレ王者の筑波大。「今季最初のリーグ戦だったので気合を入れていた」(中村翼・法4)と臨んだ強敵との一戦は、緊張感あるシーソーゲームとなったが、終盤、安永翔主将(法4)や蔦谷大雅(法2)の連続得点などで突き放し、26-23で勝利。目標とする5戦全勝での優勝へ向けて、これ以上ないスタートを切った。

 

▲チーム最多得点の中村翼。技ありのループシュートも決めた

 

「最初だけど、ここが鬼門」(実方監督)と臨んだ初戦。「アップの時からいつも通り、雰囲気良くできていた」(安永主将)と言うように、試合序盤は筑波大に先制点こそ奪われたものの、相手のシュートミスなどで得たチャンスを生かし、前半5分までに中村翼と蔦谷が連続得点を挙げて2点のリードを奪う幸先のいいスタートを切る。しかし8分には寺島健太(総4)、10分には安永主将が2分間退場となり、数的不利な状態となると、9分から16分にかけて5連続失点。焦りからかシュートミスも続き中大は得点を挙げられないまま、点差を一気に4点まで広げられてしまう。それでも、ゴールキーパーの宮城風太(経3)と野上遼真(経1)の好セーブから中村翼の速攻・連続得点も決まり、徐々に流れを中大へ引き戻す。21分には点差を1点に詰めたものの、さすがの筑波大も逆転は許さず。その後は両チーム一進一退の攻防で、12-13と1点ビハインドの状態で前半を折り返した。

 

▲中大ディフェンスの要として安定感抜群の久保寺

 

迎えた勝負の後半。開始早々、ボールを奪った中大は久保寺歩夢(文2)がゴール前へ果敢に走りこんでシュートを決めると、立て続けに速攻で岩﨑滉大(文4)が1対1の場面を落ち着いて決め、連続得点。すぐさま逆転に成功すると、後半8分には前半はなかなか得点を挙げることができなかった部井久アダム勇樹(法3)も待望の得点。その後は「100点満点あげれるディフェンスだった」(実方監督)、「後半のディフェンスはすごくよかった」(中村翼)と手ごたえを口にするように、久保寺を中心としたディフェンス陣がフィジカルの強い筑波大に当たり負けすることなく躍動。キーパー宮城の好セーブから得たチャンスも、蔦谷、寺島が確実に決めてリードを守ると、20分には途中出場の髙橋宗汰(商3)のブラインドシュート、そして安永主将の連続得点で点差を3点まで広げた。26分には蔦谷がベンチを沸かす技ありのシュートを決め、3点のリードを守り切った中大は、26-23で勝利。ディフェンスから流れを作った後半に一気に逆転し、昨季のインカレ王者から白星を挙げた。

 

▲抜群の反応で好セーブを連発した宮城

 

「ディフェンスめちゃくちゃいいから、残り気持ち切らさず、このままの流れでいこう! この試合楽しむぞ!」。後半22分、3点リードを奪い筑波大がタイムアウトを取った際の円陣では安永主将がこうチームを鼓舞した。今年は昨年度の掲げた『全員ハンドボール』を受け継ぎ、そしてさらに『全員で全力で楽しむ』というサブタイトルも加えた。

開幕前の取材では「多分緊張しないと思う」と語っていた安永主将だが、試合終了後真っ先に口に出たのは「良かった…。緊張してないとか言いながら、めちゃくちゃ緊張してました(笑)」という安堵の言葉。特別なリーグ戦の開幕戦はやはり特別だった。

残りは4試合。チームの思いは一つ。『全勝優勝』あるのみ。有言実行を果たすため、まずは階段を一つ駆け上がった。

▲試合終盤、タイムアウト時の円陣でチームを鼓舞する安永主将

 

◆試合結果◆

〇中大26(11-12、15-11)23筑波大●

 

◆コメント◆

実方監督

「今日は試合を通してディフェンスがよかった。アダムと久保寺の2人が真ん中守るとなかなか相手は攻められないよね。筑波さん相手に23点で抑えてるってことは、100点満点あげれるディフェンスだったと思う。そこが勝因かな。後半は自分たちのペースでできるようになったし、速攻もうまく行ってた。初戦が鬼門だったけど、とにかく今日はみんなで勝ったっていうようなゲームだと思うので初戦としてはすごくいいスタートを切れたと思います」

安永主将

「(久しぶりの公式戦)楽しかったです。(人数の関係もあり)応援とかでなかなか全員で楽しむってことはできなかったですけど、応援席とは距離も近くて楽しみながらできたと思います。交代メンバーがすごくクオリティ高くて、誰が出てもいいポイントで活躍できたのですごく助かりました。試合前は誰も緊張してない感じで、俺だけ気負ってんのかなって感じで(笑)。隠してるやつもいたかもですけどね。久しぶりの試合で、連戦で、疲れもあると思うんですけど、明日も引き続きメンバーがたくさん出て、色んなハンドボールを見せられると思うので、がんばりたいと思います」

中村翼

「はじめての公式戦で気合いいれてました。相手も筑波だったし、去年インカレ優勝してるチームだったので、ここ勝ったら勢い乗れると思って。正直、ディフェンスがどこまで頑張れるかっていうところがあった。前半はちょっとやられてる部分があったんですけど、後半良くて失点もすごい抑えられた。それがやっぱり勝因かなと思います。(個人的には)前半良かったんですけど、後半は前のめりすぎた。そこでいかにクールに抑え込められるかってところが課題かなと思います。(明日に向けて)中大は誰が変わっても力は落ちないと思うので、疲れたら代わるとか頭を冷静にして、チームで点とってしっかり守りたいと思います」

 

◆今年もやります!~4年生特集~◆

毎年恒例!チームを支える4年生を紹介するこの企画。記念すべき今年度最初は、大村俊介選手(商4)と福本吉伸選手(経4)のお二人です!

▲昨秋リーグ戦より(大村)

▲昨秋リーグ戦より(福本)

――ハンドボールを始めたきっかけを教えてください

福本「小学3年生の時に友達に誘われて、近くのクラブチームに参加しに行って、めちゃくちゃ面白かったんでハンドボールを続けてみようと思いました」

大村「中学受験したんですけど、入った中学の付属の高校がハンドボール強かったので、やってみようかなと思ったって感じですね」

――中大を選んだ理由は何ですか

福本「北陸高校出身の選手が多いってのもあって、自分が1年生のころは中大に小中高大一緒の先輩がいて、一つ上には山川さん(慎太郎・前主将)もいて。中大で活躍している先輩が多かったので、自分も中大で活躍したいと思ったので決めました」

大村「なんでだろう…(笑)。MARCHのどこかでハンドボール続けられたらって思いがあって、そのの中でどこにしようかなって思ったときに一つ上に市川高校の先輩が2人いたので、特に中大がいいなと思って決めました」

福本「先輩ってところがキーワードなのは似てますね。そういうところでは運命だったのかもね」

大村「ご縁があったということで(笑)」

――試合の中での会心の瞬間はどんな時ですか

福本「自分はサイドをやっているので、みんなが繋いでくれて最後に決めるって場面が多いので、そこで決められた時が自分の会心の瞬間ですね」

大村「やっぱり僕は横から打つブラインドシュートってのをよく使ってるんですけど、あまりこうやって打つ選手はいないので、だからこそ決めた時は気持ちいいですね」

――今年の4年生はどんな代ですか

大村「一言で言ったら『個』かな。個性が強いし、一人ひとりが自立してる」

福本「確かに個性が強いね。一人ひとりの」

――最後にこのリーグの目標を教えてください

大村・福本「せーの!(声をそろえて)優勝!」

▲大村の好きな言葉は『楽』。「元々責任感を強く感じてしまう部分があるのでいい意味で気楽にという意味で選びました」

▲福本の好きな言葉は『一生懸命』。「これまでの恩師や家族が応援してくれてるので、そういった方々に失礼のないように、一生懸命全力でプレーするっていうのを心掛けています」

 

 

次戦は9月20日(日)13:30~対日大です。本リーグ戦は無観客試合のため、一般のお客様はご入場いただけませんこと、ご理解ください。男子1部リーグ戦は全試合ライブ配信されます。詳しくはこちら(http://www.asahi-net.or.jp/~zb3m-knk/2020A_live_schedule.html)をご覧ください。

 

記事・写真:「中大スポーツ」新聞部