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【第171号掲載記事・準硬式野球部】エース完全復活!!圧巻の投球で最大の目標全日本制覇へー東都大学準硬式野球春季リーグ戦

関東大会・春季リーグ戦を制覇した中大準硬式野球部。その立役者となったのは昨年秋、けがで涙をのんだエース石井竜弥(商3)だ。関東大会では全5試合中4試合に登板し2勝1セーブ1ホールド、リーグ戦は投手三冠と大車輪の活躍を見せ、まさに「完全復活」を遂げた春シーズンとなった。

※「中大スポーツ」新聞部第171号3面の本文を掲載しております。

◇  ◇  ◇

▲リーグ戦優勝決定戦で熱投する石井

完全復活
エースの胸には特別な想いが秘められていた。昨年夏、登板過多から体が悲鳴を上げ、左足疲労骨折を発症。「治るまでは何もできなかった」と、練習すらできずに昨シーズンを終えた。「仲間の活躍をスタンドから見ているのが非常に悔しかった」。悔しさをバネに、再起をかけ臨む今シーズン。初登板となった関東大会の関東学大戦では病み上がりを感じさせない見事な投球で完封勝利。「エース完全復活」、誰もがそう確信した。
「チームを勝たせる投球」を心掛けたという石井はその後の試合でも言葉通りの投球を見せ、今シーズンの目標の一つに挙げていた春季リーグ戦最多勝のタイトルを獲得。まさしく「有言実行」をその手で果たした。

最強投手
石井の最大の武器は直球である。「この体なのであまり球速は出ない」。新入生取材の際に石井はそう語った。身長は168cmと小柄な体格で高校時代の直球は平均で130km中盤であった。しかし、現在では準硬ボール(硬式ボールより約5km減速)で常時130km後半を記録し、140km超えも多々記録するようになるなど大幅に球速がアップ。要因について「冬場の走り込みがつながっている」と分析。球速アップの背景には石井の基礎を怠らない地道な努力があった。さらに石井の直球は球速だけでなく回転数も非常に高く、打者の手元で伸びを感じさせる。「(去年と違い)今年は直球で抑えることができている」と石井自身も確かな手ごたえを感じている。
石井のもう一つの武器はコントロールの良さだ。球威はさることながら、直球はコースに、変化球は低めに制球された丁寧な投球が光る。数字にも表れており、関東大会・春季リーグ戦通じて68・3分の1回を投げ与四球はわずかに8個、与四球率は驚異の1.05を記録。直球の威力とコントロール、東都準硬界最強投手たるゆえんがそこに込められている。

覚悟胸に
石井にはリーグ戦最多勝の他にもう一つ大きな目標がある。それは「全国制覇」だ。昨年は大会中に疲労骨折を発症し、本領を発揮できずに大会を終えた。今年は上級生として臨む全国大会。「自分がチームを勝たせる」。覚悟は十分だ。悲願の六年ぶりの日本一へ、逆境を乗り越えた不屈の左腕がその手でチームを頂へと導く。

(記事・写真:江渕光太)

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2022年7月11日(月)付で「中大スポーツ」第171号を発行いたしました。詳細はこちら