4月6日 上柚木球場
春季リーグ戦が開幕し、東都リーグ1部で優勝を狙う中大は専大と対戦した。試合は9回表までリードしていたものの、この回の裏に追い付かれ延長戦に突入。しかし10回表に勝ち越しに成功し、春季リーグ初戦を白星で飾った。
▲先発した近野
大事な初戦のマウンドを託されたのは背番号18を背負った近野佑樹(法1)。この試合を投げると知ったとき、「気負うことなく自分の力を出し切らないといけない」と感じたという近野。初回を三者凡退に打ち取ると2回も無失点でしのいだ。先制点が欲しい中大は3回に足を絡めた攻撃を展開する。幸喜健太朗(商1)が死球で出塁し、すかさず盗塁を決めると、さらに三塁への盗塁も決め、好機を広げる。その後、三振と四球で2死一、三塁となった場面では重盗を仕掛け、先取点を挙げた。
▲内野安打を決める幸喜
専大を突き放したい中大だったが、4回に先頭打者を失策で塁に出すと、5番に左中間に抜ける適時三塁打、7番に右前適時打を打たれ、逆転を許す。迎えた5回の中大の攻撃。前の回に守備から出場していた真谷健吾(商4)が中前に安打を放つ。そこから内野安打、犠打とつなぎ、2番小宮山優生(文4)の二ゴロの間に1点を返し、同点に追い付く。さらに4番山口雄大(商3)が放った打球を三塁手が失策。再び勝ち越すことに成功した。
3-2のまま試合は進み9回裏。先頭の4番打者に左前安打を許す。5番打者は打ち取ったものの、連打を浴び1死満塁のピンチ。ここで近野はマウンドを降りる。この状況で登板したのは小澤巧平(商4)。この緊迫した場面で小澤は犠飛によって1点を失うも続く打者を三振に仕留め、専大のサヨナラ勝ちを阻止した。そして試合は延長戦に入る。
▲2番手として登板した小澤
延長10回に中大は1死二、三塁の好機を作る。ここで森康太朗(法2)がセーフティースクイズを試みるも、打者が空振り、三塁走者が挟まれアウトとなり2死三塁と中大にとって不利な場面に変わってしまう。しかし、この森の打席で投手が投げたワンバウンドの球を捕手が止めきれず、三塁走者の小谷魁星主将(文4)が勝ち越しのホームを踏んだ。その裏、中大は最後のバッターを二ゴロに打ち取り、4-3で専大から勝利を収めた。
▲勝ち越しのホームを踏みガッツポーズをする小谷主将
今回の試合から1年生が出場し、活躍を見せる場面も随所にあった。その中でも先発した近野の投球に対して池田監督は「100点」という点数を付けた。今後も投げることが予想されるリーグ戦について近野は「心・体の準備をしっかりして臨んでいきたい」と話した。このリーグ戦から加わった頼もしい仲間と共に、中大は春季リーグの頂点、そして全日本選手権への出場決定を目指す。
◆試合結果◆
チーム 123 456 789 10=計
中 大 001 020 000 1=4
専 大 000 200 001 0=3
記事・写真:「中大スポーツ」新聞部