8月28日 上柚木公園野球場
準決勝で早大に敗れた中大は明大との3位決定戦を迎えた。序盤は点の取り合いになったが、4回からエースの近野佑樹(法2)がマウンドに上がると抜群の制球力で相手打線を寄せ付けず、スコアボードに0を並べていく。最終回に1点を返されたものの、中大が前半のリードを守りきり、5―4で勝利。3位で今大会を終えた。
▲雄叫びをあげる石井竜弥(商1)
中大の先発は大学での初登板となった石井だ。試合前日の夜に池田監督に直接先発を志願したというこの大物ルーキーは「気持ちの準備はできていた」という言葉通り初回を三者凡退に抑える。しかし2回、相手の4番打者に中越二塁打を放たれると、6番、7番打者に連打を浴び1点を返される。さらに9番打者にはスクイズを決められ、計2点を失う。その裏、中大は四球などでランナーを一、三塁に置くと、普段練習しているというダブルスチールを成功させ、同点に追いつく。その後制球の定まらない相手投手から2つの四死球を選び二死満塁となると、主将の山口雄大(商4)が適時二塁打を放ち2点を追加。勝ち越しに成功する。
▲本日3安打3打点と大活躍だった山口
石井は3回、安打を打たれながらもなんとか抑えたが、4回に安打と四球で一、二塁とした時点で交代。「2回以降は腕が振れず、おきにいった球を打たれてしまった」と悔しさを滲ませた。石井に代わってマウンドに上がったのは同じ浦和学院高の先輩近野だ。「石井が4回まで頑張ってくれた。そこからは自分が粘り強いピッチングをしなきゃならないという気持ちでマウンドに上がった」と近野の気迫は凄まじかった。怪我の影響でまだ本調子ではないにもかかわらず、抜群の制球力とキレのある変化球で相手打者を次々と打ち取って行く。5回、6回、7回、8回とスコアボードに0を並べ、9回にこそ1点を失ったものの、その投球内容はさすがとしか言いようがない。まさにエースの貫禄だ。試合は中大が前半のリードを守り切り5―4で勝利した。
▲圧巻の投球を見せた近野
この試合では近野の好投はさることながら石井という新戦力が台頭してきてくれたことは中大にとって大きいだろう。現在投手陣の数が少ないだけにこの石井の存在が秋リーグの結果を左右してくると言っても過言ではない。約1週間後には秋リーグが始まるが、どんな戦いを見せてくれるのか。中大準硬式野球部から目が離せない。
◆試合結果◆
チーム 123 456 789 =計
明大 020 100 001 =4
中大 130 010 00× =5
◆お知らせ◆
次戦は9月5日、ダイワハウススタジアム八王子にて行われる秋季リーグ戦対国士大戦です。試合は9時30分開始予定です。
記事・写真:「中大スポーツ」新聞部