2025年4月26日 東京都中央大学多摩キャンパスラグビー場
春季大会は、昨年のリーグ戦の成績に応じてA・B・Cの各グループに分かれ、計5試合が実施される。関東大学春季交流大会は関東大学リーグ戦と関東大学対抗戦という異なるリーグの枠を超えて、実力の張り合う大学同士が対戦する貴重な機会となっている。また、秋のシーズン開幕に向けた新チームの強化の場としても、非常に重要な意味を持つ大会だ。
3年ぶりの出場となった中大だが、これまでの練習試合の成果を発揮し、危なげなく勝利した。
〈前半〉
中大のキックオフで試合開始。前半7分、立大のスクラムからのパスをターンオーバーすると前進を続け、坂本亮(法1)が先制のトライ。西本壮(経2)のキックも決まり7―0となるも、立大の積極的な攻撃に苦しみ前半10分にはトライを決められ、5―7となる。中大も相手に負けじと攻め続ける。前半16分、立大のペナルティからチャンスを得た中大は、アタックの流れを緩めることなく果敢に攻めた。島﨑聖弥(経3)がトライを決め、キックも成功し14―5となる。
▲足の速さを生かした攻撃で得点した島﨑
さらに、前半26分に須田龍之介(法3)のトライが決まり21―5。前半30分にはラインアウトからチャンスを作り、狭いサイドでパスを繋ぎ、得点を重ねた。難しい角度のコンバージョンキックも決まり、28―5。前半33分には自陣でのミスからピンチを作り、反撃のトライを決められ12―28となるも、その後はお互いに追加点を奪えないまま前半終了のホイッスルが鳴った。
▲パスを出そうとする須田
〈後半〉
後半7分、坂本からパスを受けた真田隼翔がトライに成功。前半から好調を維持する西本がキックに成功する。そのわずか3分後、中大はラインアウトでボールを得ると、逆サイドから攻め、下坂陸、太田湊(総2)のプレーでゴールラインにぐっと迫り、最後は久保田泰綺がトライを奪った。
▲トライに成功する久保田
途中、立大にスクラムから押し込まれ、中大のペナルティによりトライを許すが、須田がキックでゴールラインに近づき、そのままトライに成功し、点差を縮めさせない。さらなる追加点を狙う中大は、ラインアウトから山口匠人(法2)がボールをキャッチしトライを狙うも、立大の懸命な守備により、じわじわと後退していく。このまま試合は終了すると思われた後半41分、中大は敵陣22m付近でペナルティを獲得しショットを選択。西本がキックに成功し、中大は50-26と24点差で勝利した。
▲高いキック成功率を誇った西本
中大は2025年度のチームスローガンに「騎虎」を掲げた。このスローガンには、チーム全員が猛烈な勢いで1つの方向に突き進むという意味が込められている。ラグビーに関して、学年の垣根を超えてコミュニケーションを取り合う新チームは、試合を重ねるたびに成長していくことを、立大戦で証明した。試合を重ねるごとにレベルアップしていく中大の今後が楽しみだ。
◆コメント◆
選手名 野村幹太(法4)、島﨑聖弥(3)
ー今の自身のコンディションは
野村
ちょっと膝を怪我してるんですけど、怪我人も多いので、やっぱり公式戦っていうところもあるので、無理してやってるところはありますね。
島﨑
自分も万全ではないんですけど、しっかり試合に向けて体の状態のしっかり調整して今日は試合できたと思います。
ー今のチーム状況は
野村
雰囲気はすごく去年よりも良くて、ラグビーに対しては上下関係もなく意見を言い合えるチームになってきているのかなっていうふうには思ってます。ただ、怪我人が今すごいので、メンバーの入れ替わりとかすごい激しいので、ちょっと合わせにくいところもあるんですけど、雰囲気はすごくいいかなと思ってます。
島﨑
雰囲気は本当によくて、お互いが主体的になって、プレーのこととか話し合える関係にすごいなってるので、それを今後も継続してやっていきたいです。
ーそのチームの雰囲気が良くなった要因はあるか
野村
意見を言えるっていう、自分が持ってる意見をしっかり上級生とか下級生関係なく言えてるのはすごくいいのかなって思ってます。
島﨑
上級生がしっかり下級生に、変な言い方ですけど絡みにいってるっていうか、いい意味で絡みにいってるっていうので、そこで、入学してまだ1カ月ちょっとなんですけど、1年生も上級生からいい雰囲気っていうのを感じてると思います。
ー新学年になって自身の変化はあったか
野村
アタックリーダーとバックスリーダーっていうのをずっと1年生から3年生までやってたんですけど、今年は副将っていうところもあるので、アタックとかバックスだけではなく、チーム全体を見なきゃいけないですし、キャプテンを支えるっていうこともすごく必要なので、ちょっとやること多いです。
島﨑
自分は3年に上がってアタックリーダーっていう役職になったんですけど、アタックのこと考えるのはちょっと難しいんですけど、なんこっからどんどんチームがいい方向にアタックしていけるように、もっと色々考えていきたいと思います。
ー今日の試合を振り返って
野村
先週帝京(との試合が)終わってから話し合ってきたところっていうのは、すごくいい意味で出てたので、自分たちがやりたいこともできたと思いますし、対抗戦でグループは立教とは違うんですけど、初めてやった中で、相手をしっかり10分で見極めて、どういうところが空いてるのかっていうのをコミュニケーションも取れてたし、すごくいい試合ができたんじゃないかなっていうふうに思ってます。
島﨑
自分はアタックのところをメインで言うと、しっかり相手のディフェンスに合わせたアタックっていうのがしっかりできた思っていて。
先週の試合の反省、バックス、フォワード、どっちの反省したところを今週は修正できたと思います。
ー今日の試合で改善したい点は
野村
まだまだ簡単なミスがすごい多いので、そこをもう1回なくすっていうところと、セットプレーのところ、今日もモール押せなかったりとか、ペナルティーを取られたところもあったので、そこも修正していけたらいいなと思います。
島﨑
イージーミス、簡単なミスっていうのなくしていきたいのと、あとは誰が交代して入ってもしっかり前半とスターティングメンバーと同じアタックができる、プレーができるっていうのをもっと意識してコミュニケーション取ってやっていきたいと思います。
ー次戦の意気込みは
野村
今回も勝てたんで、次も絶対勝って、いい雰囲気でまた試合乗れるように頑張りたいと思います。
ありがとうございます。
島﨑
今日の反省を次戦に活かして次も勝ちたいと思います。
(記事:野田将吾、小林想、福田菜緒、写真:小林想、福田菜緒)
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