6月29〜30日 埼玉・スポーツ総合センター
昨年のインカレではチームの力不足が原因となり、2部降格の危機も差し迫った中大。あれから半年が過ぎ、チームは新入生を迎えて新たなスタートを切った。今大会はインカレ同様の団体戦。大黒柱である原勇輝(法4)が来月行われるプレ五輪のために出場を見送る中、中大の底力が試された。
先陣を切ったのは55㌔級に出場した長谷部達也(法2)と北村広輝(商1)だ。長谷部は大会前一週間スランプに陥っていたというが、「調子悪い中ではまずまず」とトータルで208㌔、15点獲得とベストを尽くした。また、初めて大会に出場した北村は「緊張していつも通りできなかった。未熟さを痛感した」としながらも大健闘の6位。9点を獲得し、ルーキーながらチームに貢献した。
続く66㌔級では時任飛鳥(経4)がジャークで新階級に移ってからの自己ベストとなる133㌔に成功し、トータルで3位に輝いた。合わせて20点を獲得する活躍を、「悔しいっちゃ悔しいけど、やれることやっての3位」と笑顔で振り返った。一方で、同階級の紙屋十磨(法3)はけがの影響に苦しみ、「すごく不甲斐ない」と無念の5位となった。
▲表彰台で笑顔を見せる時任
67㌔級には先月の全日本選手権で3位となった後藤大雅(法3)が出場。スナッチで全日本選手権と同じく120㌔をあげ、1位につく。高得点獲得へ期待が高まったが、ジャークで140㌔の試技に3回とも失敗。「ちょっとギャンブルだったけど、団体戦なのでポイント重視で攻めていった」と強気な姿勢が裏目に出てしまった。同階級の森田幸司(経4)もジャークで136㌔連続で失敗。しかし「3回目落としたら死ぬくらいの気持ちで臨んだ」と気迫を見せ、3回目で同重量に見事成功した。森田はトータルでも4位となり、一挙16点を追加した。
▲3回目のジャークで136㌔に成功した森田
73㌔級の舘森春輝(経3)は、スナッチで2、3回目を失敗。苦しいスタートとなるが、「巻き返すしかない」とジャークでは自己ベストの150㌔を大きく上回る156㌔に成功。トータルでも273㌔の好成績で自己新記録を更新した。
大会1日目の最後に登場したのは吉井暖登(文3)だ。「気持ちの面での弱さが出た試合だった」と結果は振るわず、トータルで7位に。中大は合計得点95点で1日目を終えた。
2日目の89㌔級にはルーキー・江端龍生(文1)が登場。スナッチでは1、2回目の試技を失敗するも、3回目には120㌔を確実に成功させる。ジャークでは157㌔の記録で3位に。この結果、合計得点で3位につけた江端は1年生ながら表彰台へ上った。しかし、江端は「ひどい試技だった。もっといけた」と悔しさをにじませた。また、付き添いとして同行した原に対しては「とても頼もしかった」と話すなど、偉大な先輩の背中を追いかけている江端。今後の活躍が楽しみだ。
▲表彰台に上った期待のルーキー・江端
中大のラストを任されたのは西村晋悟(商3)だ。96㌔級に出場した西村はスナッチの1回目で130㌔に成功するが、残り2回の試技に失敗。一方、気持ちを切り替えて臨んだジャークは3回の試技全てを成功させ、3回目には165㌔の自己ベストをたたき出した。「ジャークは全日本(選手権)から調子が良くて2年ぶりくらいに自己新出せたので良かった」と安どの表情を見せた。
▲2年ぶりとな自己ベストをジャークで更新した西村
全ての試技を終え、中大の結果は126点を獲得し、全体4位となった。選手たちは着実に成長を続けているが、「インカレで一番を狙えるようにやっていきたい」(西村)とすでに選手たちは次なる目標を設定している。チーム力を今後さらに向上させ、インカレでは昨年の悔しさを全員で晴らしたいところだ。
◆大会結果◆
④中大 126得点
▼55キロ級
④長谷部 15得点
S96㌔③、C&J112㌔⑤
トータル208㌔
⑥北村 9点
S85㌔⑥、C&J107㌔⑥
トータル192㌔
▼61キロ級
③時任 20点
S115㌔①、C&J133㌔③
トータル248㌔
⑤紙屋 9点
S96㌔⑧、C&J129㌔⑤
トータル225㌔
▼67キロ級
④森田 16点
S112㌔④、C&J136㌔③
トータル248㌔
後藤
S120㌔①、C&Jー
記録なし
▼73キロ級
⑤舘森 12得点
S117㌔⑥、C&J156㌔④
トータル273㌔
▼81キロ級
⑦吉井 6得点
S120㌔⑦、C&J142㌔⑦
トータル262㌔
▼89㌔級
③江端 11得点
S120㌔④、C&J157㌔③
トータル277㌔
▼96㌔級
④西村 9得点
S130㌔⑤、C&J165㌔④
トータル295㌔
記事・写真:「中大スポーツ」新聞部