7月4日~7日 愛知・スカイホール豊田
昨年のインカレでは決勝で惜しくも敗れ、ライバル・早大の三連覇の前に屈した中大。今年こそ悲願の優勝を目標に挑んだインカレだったが、惜しくも準決勝でその夢は砕け散った。幾度となく目の前にそびえたつ「優勝」という高い壁に屈し、またしても栄冠には手が届かなかった。
無事予選を通過した中大は大会3日目からの決勝トーナメントに挑んだ。決勝トーナメント初戦の相手は近大。森田彩音主将(法4)がストレート勝ちで初陣を飾ると、山本笙子(法3)も安定した力を見せて勝利。最後は森田と梅村優香(文2)のペアが3ー0で勝利し、2回戦進出を決めた。
2回戦は同志社大との一戦。第1シングルスで中澤紬(文4)がフルセットの末敗れるが、第2シングルスの梅村がストレートで勝利し、試合を振り出しに戻す。その後行われたダブルスでは森田・梅村組が連続ポイントを着実に重ねて勝利。第3シングルで森田が拮抗した試合を制し、フルセットに及ぶ戦いに終止符を打った。この結果、中大は準々決勝に駒を進めた。
▲2年生になり、さらに期待が高まる梅村
準々決勝は淑徳大と激突。森田がストレート勝ちで良スタートを切るが、山本が続けず敗北。ダブルスでは森田と梅村が勝利したが、梅村が第2シングルスで敗れ、試合は第3シングルスの中澤に託された。絶対に負けられない状況の中、中澤は粘りを見せて勝利。中大はベスト4進出を果たし、準決勝への挑戦権をつかんだ。
▲シングルス、ダブルスともに大活躍した森田主将
準決勝の相手は勢いに乗る愛工大。先陣を切ったのは好調の森田彩音主将だ。第1、第2セットを危なげなく連取し、迎えた第3セットで相手の猛反撃に苦しめられる。2セットを連続で奪われ、勝負は最終セットへもつれ込む。互いに一歩も譲らない緊迫した状況の中、最後まで気持ちを切らすことなく戦い抜いた森田に軍配があがった。
▲勝利の瞬間、ガッツポーズをあげる森田主将
迎えた第2シングルスには中澤が出場。攻撃的なプレーで仕掛けたいところだったが、相手の攻めの姿勢に対抗できない。時折、観客を沸かせるプレーを見せたものの、虚しくストレートで敗れた。中澤は「勝たなきゃいけないところで勝ちきれなかった」と悔しさをにじませた。
ダブルスに登場したのは森田・梅村組。安定したコンビネーションで一時7連続得点を挙げる。しかしコースを攻めた打球にも必死に食らいつく相手の動きに苦戦し、2セットを連取される。ラリーが続く白熱した展開になるが、終盤になって連続でポイントを与えてしまい、相手の攻撃に上手く対応しきれず1-3で敗戦となった。
何としてでも次につなげたい第3シングルスには山本が出場。相手の勢いのあるプレーに押され、1セット目を先取される。すぐに追いつくもののセットカウント2-1と王手をかけられる。しかし山本の反撃はここからだった。5連続ポイントを奪い、すぐに追いつく。勝負の最終セットは互いの気持ちがぶつかり合う接戦になるが、あと2点というところで逆転され、2-3で力尽きた。「(愛工大が)地元開催ということで圧もあったし、弱気になってしまった。最後の最後で自分らしくできなかったところに悔いが残る」と感じていたプレッシャーを吐露した。
▲試合終了直後のミーティングで涙を流す中澤(中央)
準優勝に終わった春季リーグから約1カ月半、インカレでも悔し涙に沈んだ選手たち。なかなか手が届かない「優勝」の二文字に苦戦し続けている。矢島監督は「技術的な部分は見えてきているので、緊張した場面で思いっきりできるスキルを身につけないと。全員が自分がエースだという感覚でやってもらいたい。もう少し時間がかかるかな」と話した。森田主将は「どんなことがあっても精神面だけは崩さずに、この悔しい思いを忘れないで練習していきたい」と振り返る。4年生にとって最後のリーグ戦となる秋季リーグで、集大成として笑顔の花を咲かせることができるのか。さらに成長した姿を見せ、頂点に上り詰める光景を期待したい。
◆大会結果◆
決勝トーナメント1回戦
〇中大3-0近大●
〇森田主将3-0中原●
〇山本3-1高橋●
〇森田・梅村組3-0海津・高橋組●
決勝トーナメント2回戦
〇中大3-1同志社大●
●中澤2-3塩見〇
〇梅村3-0山本●
〇森田・梅村組3-0塩見・朝田組●
〇森田主将3-2朝田●
準々決勝
〇中大3-2淑徳大●
〇森田主将3-0田中●
●山本2-3松澤〇
〇森田・梅村組3-1松澤・竹本組●
〇中澤3-1趙●
準決勝
●中大1-3愛工大〇
〇森田主将3-2上田●
●中澤0-3石田〇
●森田・梅村組1-3松本・上田組〇
●山本2-3船本〇
記事・写真:「中大スポーツ」新聞部