9月13日 所沢市民体育館
5勝1敗で迎えた秋季リーグ最終戦の相手は宿敵早大。優勝の行方は専大に敗れた青学大、青学大に敗れた中大・早大の3校に絞られた。春季リーグ戦、全日本インカレともに敗れている早大に悲願の勝利を目指したが、最後まで粘り強く攻撃を仕掛ける早大の厚い壁を打破する夢はかなわなかった。優勝を目標にして挑んだ秋季リーグ戦を5勝2敗の3位で終える結果となった。
第1シングルスにはこれまで主将としてチームを引っ張ってきた森田彩音(法4)が出場。1セットを先取されるもののすぐに取り返す。しかし、後半にレシーブのミスが響きその流れを維持することはできず、セットカウント3-1で敗れた。
▲試合には敗れたものの、最後まで攻め続けた森田
続く第2シングルスに出場したのは瀬山咲希(文4)。第1セットから激しい点の取り合いとなる。15-13で第1セットをもぎ取ると、そのままリズムに乗り勢いよく2セットを連取する。しかし第3セット序盤で早大がタイムアウトを取り、そこから流れが早大へと傾き始める。2セットを早大に連取され、迎えた最終セット。互いに譲らない意地のぶつかり合いとなるが、最後は16-18で力尽きた。
負けられない第1ダブルスには瀬山・山本笙子(法3)組が出場。1セットを先取されるものの、すぐに持ち直し抜群のコンビネーションを見せる。両者互いに打ち合いとなり、ゲームの行方はファイナルにもつれ込む。確実に1ゲームを奪いたいところだったが、ネット際での不運も重なり、一時7連続ポイントを奪われるなどして敗北を喫した。
▲喜びをあらわにする山本(左)と瀬山(右)。今大会は二人の気迫のこもったプレーが光った
後がない第3シングルスを任されたのは山本。今大会は「今が我慢の時」と本人が話すように伸び悩んでいる。第1セットは後半に粘り強さを見せものにするが、試合の流れを作れず思うようなプレーができないまま、連続して3セットを奪われ敗戦。ゲームカウント0-4で敗れ、中大の秋季リーグ戦3位が確定した。山本は「最後くらい勝って終わりたかった。4年生に申し訳ない」と悔しさをにじませた。
▲山本は「競った場面での弱気なプレーが課題」と話す
今大会で最後のリーグ戦となった4年生たち。チームを率いながら、エースとして常に活躍を続けた森田主将はその重圧で勝利が遠のいた時期もあったという。しかし、そんな森田主将は中大女子卓球部にとってなくてはならない存在だった。試合後、涙を浮かべながらも「楽しめた」と彼女の表情は満足感に溢れていた。
また「悔しい」と何度も口にしたのは中澤紬(文4)。「このチームで戦えたことは大学4年間の財産」という思いも述べた。来月行われる全日学については「学生で最後のシングルスなので、矢島さんや菊池さん、OBOGの方々に恩返しできるようにしたい」と力強く語った。
瀬山は今大会の早大戦を「今までで一番いい試合だった」と振り返り、「勝っても負けてもみんなが笑顔で受け止めてくれるので、本当にいいチームだな」とチームメイトに対しての思いを話すその表情は誇らしげだった。
選手たちの言葉通り、このチームの良い雰囲気がプレーにもつながっていたことは間違いないだろう。「4年生はすごくかっこよくて強くて頼もしかった」(山本)と後輩からの信頼も厚い4年生のその姿は、確実に団体戦を戦う上での大きな強みであったはずだ。
▲激闘を終え励まし合う選手たち
今季リーグ戦最大の課題ともいえるメンタル面について矢島監督は「対策はしているが本番でそれを生かせていないのが現状。やり続けることが一番必要なので、早いうちに本番で発揮したい」と冷静に振り返った。また4年生が引退したあとのリーグ戦では「山本、梅村優香(文2)のダブルエースの軸をしっかりさせて、ダブルスもキーポイントになってくる。即戦力の選手も含めて団体戦を戦いたい」と話した。「私たちは私たちらしく新しい中大を作りたい」(山本)と明るく和気あいあいとした雰囲気を維持しながら、新たな布陣で始動する新生女子卓球部から目が離せない。
◆大会結果◆
●中大0-4早大○
▼詳細結果
●森田主将1-3笹尾○
●瀬山2-3鎌田○
●瀬山・山本組2-3岩越・笹尾組○
●山本1-3岩越○
◆お知らせ◆
次戦となる全日本大学総合卓球選手権大会・個人の部は10月24日から10月27日にかけて京都府・島津アリーナで行われます。
記事・写真:「中大スポーツ」新聞部