女子卓球部の躍進が止まらない。4月の新人戦で表彰台を独占した勢いそのまま、「異次元」の活躍を見せた枝廣愛(商1)ら新戦力が大車輪の活躍を見せ、宿敵専大との全勝対決を含む全試合で勝利。無傷の7連勝で6年ぶり関東1部リーグ制覇を成し遂げた。
※「中大スポーツ」第171号1面の本文を掲載しております。
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▲優勝を決める試合に勝利し、喜びをあらわにした工藤
6シーズンぶりV
笑顔がはじけた。工藤夢(文3)が最終戦で勝利を決め、拳を天に突き上げると中大ベンチは歓喜の輪に包まれる。「やっと優勝できました」そう語る矢島淑雄監督の言葉には万感の思いが込もっていた。毎年のように優勝候補と目されてきた中大だったが頂点は遠く、2017年を最後に栄光をつかむことはできていなかっただけに、喜びもひとしおだった。采配の妙が光った。リーグ開幕から絶好調が続き、互いに全勝で迎えた前シーズン王者専大との最終戦。勝った方が優勝の大一番だったが、「普通では勝てないと思ったのでオーダーは選手たちの意見を取り入れて一工夫した」(矢島監督)。通常であれば後半に置くという高橋あかり(文2)を1番手で起用。奇襲的な起用となったが見事期待に応えてみせた高橋が大きな先勝を挙げると、勢いに乗った中大は終始有利な展開で試合を運び、4勝1敗で勝利。6シーズンぶりの優勝を決めた。
枝廣ら新戦力躍動
優勝の大きな原動力となったのは新戦力の台頭だった。新チームとなって初めての団体戦。昨年とは大きく変わって、試合に出場した9人のうち、2年生が2人、1年生が3人を占めるフレッシュなチーム構成で臨んだが、それぞれが自分の役割を明確に意識しリーグの舞台で躍動した。特に目覚ましい活躍を見せたのは、1年生ながら最優秀選手賞である殊勲賞を受賞した枝廣だ。「精神面も技術面も他とは次元が違うので、どこで出してもいけると思っていた」と矢島監督も最大限の評価を与えた彼女は、シングルス、ダブルス合わせて無敗の十一連勝と文字通り「異次元」の活躍で優勝に大きく貢献。「先輩方の強くて頼もしい姿を見ていたおかげで、自分はプレッシャーもなく自信を持ってプレーできた。次も勝てるように気を引き締めて頑張りたい」とすでに先を見据える新星が関東に名をとどろかせた。
新たな歴史を刻む
新人戦での表彰台独占に続いて、春季リーグも優勝と好調の波が止まらない女子卓球部。上級生と新戦力が相乗効果を生み、間違いなく黄金時代に差し掛かっている。彼女たちの次なる目標は1999年以来優勝から遠ざかっているインカレ団体制覇だ。23年ぶりの快挙に向けて新たな常勝軍団が歴史を刻む。
(記事、写真:今諒平)
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